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追われる者
15P
しおりを挟む「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…………さいっあくだー……」
青白かったシャオリンの顔面は湯気が立ち上りそうなほどに真っ赤っか。また、ズボッと布団の中に隠れちゃった。
冗談、じゃあないのね。間接的な告白。驚いたわ。驚きすぎて言葉も声も出ない、息もできないんだけど。
だってシャオリンはアタシに恩があるから、心から慕ってくれているのはわかっていたけど。
たまに「筆頭のそういうところ、僕は好きだよ」とか「大丈夫だよ、僕は筆頭のこと大好きだから」とか、励ますために言ってくれるんだけど。
まさかそのどれもが本気の言葉?アタシ、全然気付かないで冗談だと思ってた。
まさかまさか、シャオリンがアタシを恋愛対象として好きでいてくれているなんて。真っ赤な顔で見つめる熱っぽい瞳が揺れていた、恥ずかしそうに。
彼が恥ずかしがるのなんて初めて見たわよ。し、心臓がバクバク言ってヤバい。
女性だったシャオリンが男性として、男だったアタシを女としてなんて。その時点で奇跡的なものがあると思うんだけど。
アタシの答えは決まってるの。時間を空けた方がいいの?それとも今すぐ返事をした方がいい?
きっとアタシの顔も赤くなっていることでしょうね、ものすごく熱いもの。指先が冷たい手で頬を押さえて冷やし、大きく深呼吸。
「ありがとう、泣いちゃいそうなくらい嬉しいわ。でもごめんなさい。アタシ、好きな人がいるの」
瞬間、布団の山が大きくビクンッ!と跳ねたわ。あ、ガタガタ震えてる。寒い?毛布もいる?添い寝する?
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