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危険人物はロン毛?
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しおりを挟む「フンッ。クソガキの次に似合いそうな、常連客の息子に売りつけてやろうと連絡を入れようとしていたが。13秒前に来たか。あぁ、あの客なら20倍でも即決で買い取ってくれるんだったがな、残念だ」
最新のスマホを手に溜め息を3回。着物の邪魔をしないシックな腕時計に視線を落とし、それからシオンを軽く睨んで舌打ちをした高宮。
時間どおりに来てこの言われようは、メンタルが弱い俺にはキツい。グサグサッと、何本も言葉が突き刺さった。
俺、撃沈。いや、その前から撃沈?電車の停留所で高宮と目が合って、時間を見て慌てて走ったからさ。全力疾走、のシオンに手を引かれたもんだから。
「約束なんで。せっかく、次に会ったら何か俺の手料理を差し入れしようと思ってたのに。いきなりの呼び出しで何にも用意できなかったけどさ。次は必ず作ってくるから。何が好物ですか?」
「クソガキが俺様に手料理を?フンッ、くだらない。俺様は忙しい。貴様らのためにわざわざ時間を作ってやったんだ、無駄話なんかしないでさっさとついて来い」
「高宮さんって、鷹なんですよね?なら、緋桜さんみたいに肉系?」
さすが俺のシオン、メンタルがダイヤモンド。しかも、物怖じしないで高宮に食らいついているなんて。
まだまだ撃沈中の俺の手を引いて、シオンが高宮の後ろをついて行く。エレベーターに乗って、高宮の好物を何としてでも聞き出そうとするが。
ゾクッ!千川原の時とはまた違った寒気を感じ、一気に復活。身構える。
「近頃、妙に変わった白猫が登録されたと聞いたが。貴様、俺様のことを知らないのか?その通り、俺様は鷹だ。最強になるべく他の擬人化種、香さんの血肉を狙う獰猛な猛禽類だ」
「……知ってます」
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