恋人以上、永遠の主人

那月

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鬼死団

14P

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「じゃあ俺達はそろそろ。こらナツメ、逃げたらだめだよ。苦手なのはわかるけどついてきて、俺の隣にいて」


「うあー……とか言って、本当はマクベスだってあの人のことは苦手なんでしょ?隣にいてやってもいいけど、何かあったら盾にするから頑張ってあたしを守りなさい」


 正直、あたしは爆弾魔の彼女が苦手。彼女にとって爆弾はオモチャ。いつもいくつも持ち歩いているし、それなのに火元へフラフラ寄って行ったりする。


 何にも縛られることのない自由な人だし、というか自分勝手でワガママ。理解されることを望まない、自分が楽しければそれでいいっていう感じ。


 たまに意識がどっか行っちゃってるし、会話がかみ合わない時だってあるし。よくわかんない人。


 それに、すっごく派手なの。服装もそうだけど、彼女の場合体が…………うっ、思い出しただけで悲しくなってきたわ。


 と、とにかく、色んな意味で危険な人なの。アレでよく鬼死団に入れたと思うわ。


「安心しろナツメさん。俺も彼女は異常だと思う。だが、あれはあれで強いゆえ、危険なことさえなければいいんだ」


「…………」


 危険なこと、いつも起こってるでしょ。歩く危険地帯なんだし。


 頭であるアキラさんがこれだからほぼ放し飼い状態なのね、きっと。まぁ、彼が言うように彼女は強い。戦闘も精神的にも。それは認めるわ。


 カレスは医療班長に“お散歩に行く”ことを伝えるとラファルガ君を探しに出た。


 さて、あたし達もそろそろ行かないとね。早くしないと彼女、飽きてまた遠くの山奥に帰っちゃうんだから。


 鬼死団の団員なのに本部のことを「堅苦しい檻」って言って、しかも「面白くない」なんか言っちゃって長く滞在することはないのよ。


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