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鬼死団
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しおりを挟む面倒くさいことが嫌いで部屋が汚いのに、料理とか裁縫は得意なんですって。さっきだってアキラさんの破れた隊服を見てたから、きっとすぐに直したかったんだと思う。
まるで恋人よね。お似合いなのにお互い、そんな風には見てないんだって。
「仕方ない。家を爆発されたら大変だからな、明日にでも掃除に行ってやるか。さて、俺は渡しそびれた届け物を渡してからデスクワークに戻るが、2人はどうする?」
楽しそうにクスクス笑うアキラさんはあたし達に目を向ける。団長さんも、それなりに忙しいわね。デスクワークなんてリリちゃん達に任せればいいのに。
「次の鬼が出るまで休んでいるよ。休める時に休んでおかないとね。さ、帰るよナツメ」
「わわわっ……もう、あたしは猫じゃないんだからっ!」
額に手を持っていき軽く敬礼したマクベスは笑いながら後ろからあたしの襟をつかんで引っ張る。痛くないけど、なんかムカツク!
後ろ向きのまま苦笑いを浮かべるアキラさんに「またね」と手を振るあたしは、そのままマクベスに連れられて屋上を後にした。
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