152 / 268
ハーメルンのホラ吹き
3P
しおりを挟む「…………お兄ちゃん、その人に年齢聞いた?いくつって?」
「現役JKの18歳」
「ティンさん、いくつに見える?」
「とても露出の多い、不健全なスーツのコスプレをした残念な女の子」
「「…………」」
もっと早くに気付くべきだったわ。この女が幻術で自分の姿を13歳も若返らせているってね。サバ読み過ぎでしょ。
ティンさんがあたしの発言に首をかしげて、マクベスはうなずいていたの。だからあたしとマクベスには同じ本当の姿が、ティンさんとお兄ちゃんには偽りの姿が見えているって思ったの。
とはいえ、ティンさんはここに来るまでに数々の幻術と物理的にぶつかってきたんだし。慣れてきたのか、幻術の年齢の見た目プラス現実の露出が見えているような中途半端なものが見えているみたい。
「あぁーあぁぁ、残念ねぇ。子供だけど結構イケメンだから気に入っていたのにぃ」
瞬間、お兄ちゃんが震えた。かなりの年上だってわかったから?それもあるんだろうけど、違うわ。幻術を解除したらしい女が抱き着いたの。
ドンッと、右手に握っているナイフをお兄ちゃんの腹部に根元まで突き刺して。
妖艶な笑みを浮かべながらヘビのように舐めたわ、お兄ちゃんの震える唇を。ナイフを抜きながら「あなたが鬼死団だなんて。もっと早くに食べちゃってたらよかったわぁ」って言ったわ。
人間だからって油断してた!あまりにもあっという間で、腹部から大量の血が噴き出るお兄ちゃんの体がガクンと崩れ落ちる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる