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開戦再び
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しおりを挟むなによ、やる気満々じゃない。あたし達に手伝えっていうんだから、何か良い作戦とかあるんでしょうね。
あたしは鬼斬り丸に変身し、明らかに嬉しそうなマクベスがブンッと一振り。ねぇ、負けじと気合いを入れたの?勢いあまってあたし、マクベスの手からすっぽ抜けそうだったんだけど?
あたしとマクベスと、アキラさんとお兄ちゃんだけで倒せるとは到底思えない。7年前は倒せなかったもの。それになんだか、前よりも強くなっているような気がする。
じゃあどうするのかって?鬼死団の精鋭を呼ぶわよ。というかもうアキラさんが呼んでる。
補佐であるリリちゃんに連絡を入れて、ティンさんにも協力してもらって団員を集める。それからアキラさんはじいじにも連絡を入れたわ。
きっと死傷者が大量に出る。鬼はもっと増えるだろうから、今のうちに準備をしておけと。
戦鬼や災鬼はね、その強さゆえに他の小型中型鬼を呼び集めたり生み出してしまうの。だからほら、もう餓鬼や虎鬼が出現しちゃってる。
虎鬼っていうのはそのまんま、虎の鬼。見た目は大きな虎に、額に太く長い1本の白い角が生えているだけ。
でも2種類いるの。赤っぽいオレンジと黒の縞模様は炎の属性。炎を吐くし、攻撃の全てに炎が付与されるから掠るだけでも火傷になる。
もう1種類は黄色と黒の縞模様で、雷の属性。吠えると雷が落ちてきて、攻撃の全てに雷が付与される。結構しつこくしびれが残るの。
そんな虎鬼と餓鬼が、わんさかわんさか湧いて出てきてる。戦鬼の大きな影の中から次々と。
「ひえっ!あわわわわわ……ザ、ザコは私達に任せてくださいっ」
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