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嬉しい再会
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しおりを挟む新会社設立のパーティーの後。俺様は絶望していた。
有望な部下を引っこ抜いて会社を立ち上げ社長に就任し人生勝ち組ロードは確定。とりあえずは面倒なパーティーを適当にこなして、帰ったら飲み直そうとか考えていたのに。
ある警備員が目に入った。ちょうど目が合って、彼はすぐに逸らしたけれど見つめ続ければまたこっちを向く。
俺様は容姿に恵まれている自覚がある。同性の気を引くのもたまにあるが、彼の場合はわかりやすかった。そして俺様も、目が離せなくなっていた。
近くを通るとまた目が合って、おっかなびっくりの顔は俺様よりも若く見えた。頬を赤くしていたし、顔を隠すように帽子を深くかぶってうつむいて。
こいつ、ゲイだなって。俺様はゲイじゃない。ノーマルってわけでもない。どっちでもいいというか、男女にこだわりがない。
好きになった相手がたまたま女だったり男だったり、抱きたいやつを抱く。それなりに恋人はいたが、どれも長続きしなかった。その理由がやっとわかったような気がする。
あいつだったんだ。運命なんて信じてなかったのにな。根拠のない確信がある、俺様の最愛の恋人はあの警備員だって。
だからわざわざ人気のないトイレなんかに連れ出して、襲った。自分の気持ちを確認した。
あいつの気持ちなんか全く考えていなかった。本当はゲイじゃないかもしれない、彼女がいたかもしれない。俺様に気があるわけじゃなかったのかもしれない。なのに、襲った。犯そうとした。
結果、あいつはゲイだったし俺様に気があった。めちゃくちゃ可愛かった。とんでもなくエロかった。
でも、最後までできなかった。邪魔された!!次にまた会うって言ったのに、連絡先なんか知らなかった!
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