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繋がる生
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しおりを挟む翌日。小娘は急激に弱り果て、自力で起き上がることもできなければ食事も受け付けなくなった。
目を覚ましたキツネと和比呂も小娘の部屋に集まり、見守る。小娘のことは学校には転校したと思わせ、戸籍上では病死ということに和比呂がしてくれるそうだ。
その和比呂は首や、見えないが腕や胸に包帯を巻いている。それから、体力と精神力の消耗が激しく点滴中。透明な液が入ったパックがかかっている銀色のスタンドを常に従えている。
たった1日で別人にまで変わり果てた同級生の姿に、言葉も出まい。
キツネは小娘と目を合わせようとせず、ずっと自分を責め続けている。カラスに襲撃された時から黒いモヤを見かけていたのに、と。なぜ言わなかったんだ?
「孤吉君は、十分、体を張って守ってくれたわ。すごく格好良かった」
「こんなの、あんまりじゃ。神那ちゃんのこと、大好きじゃのに……」
「うん、ありがと。でもあたし、彼氏がいるから。……そうだ。あの家、孤吉君にあげるわね。空き家で家賃もないから、自由に使っていいわよ」
「僕には広すぎるのじゃ。その……後始末はちゃんとするから、僕はまた自分のねぐらに戻るのじゃ」
そう言って膝を抱えるキツネに手を伸ばし、小娘はキツネの服の袖をつまんだ。微笑み「大丈夫」とは言うが、それが余計にキツネの心を締め付ける。
明日、またあの死神と会うことになる。小娘の魂を回収すると言っていたからな。
まさか全ての元凶が小娘自信にあり死神が仕事熱心だったからだなんて、誰にも想像がつかなかった。謎は解け、小娘の死によって全てが終わる。
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