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ジークとリリの話
しおりを挟む「りりってさ、まほうはつかえないの?」
いつものように村の入口まで少女は少年を送り届けるため、長い道を歩く
葉で覆われていてどこか神秘的な道
夜は特に格別だ
「え、どうしたの?きゅうに」
少女が問いかけると少年は視線を隣に向けた
「リリのすんでるスキアむらはなんていうか…………すごいげんそうてきっていうか…もしかしたらまじょのむらなのかなっておもって」
「まじょのむら?」
「このまえ、ほんにかいてあったのをおもいだしたんだ」
「ほん………なんてかいてあったの?」
「『むらじゅうはげっこうでみちあふれていて、うつくしいむらびとがいる。』って」
「うーん……でもあかるいときはつきなんかみえないわ」
「それはたいようがでてるからだね」
「その…まじょのむらはいつも月明かりがみえるんでしょ?」
「…ならちがうのか」
少年の眉が少し下がる
「え、えっと………あ、でもね!うつくしいむらびとがいるっていうのはまちがってないわ!」
「え?」
少女が急に大声を出して驚いたのか少年は目を見開いた
「かあさんはびじんなんだってれいらがいってたのよ!ぜんいんびじんだなんてほんにかいてなかったでしょ?ひとりでもいたらいいじゃない!」
まさか落ち込んでしまうとは思っていなかったのか、少女は必死に励ます
「たしかにりりのおかあさん、きれいだよね」
「でしょ!じまんのかあさんよ!」
母親をほめてもらってうれしくなったのか、フワフワと舞う
月光に照らされた少女は酷く美しく、幻想的だった
「たしかにまじょにはみえないよ」
「んー?」
少年ははにかんだ
「りりのほうがきれいだよ」
「ほんと!?」
「りりはようせいみたいだ」
2人は手を繋ぐ
「りり、おーきくなったらぼくがむかえにきてあげる」
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