裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる

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せんとうみんぞく

せんとうみんぞく 2

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 ムツヤのカバンを借りて女性陣はギルドの小さい会議室に集まった。

「よーし、何か服出ろ服出ろ」

 ルーはそう言いながらカバンに手を突っ込む。すると手に布の感触がする。

「よーし、これよ!」

 ルーは上質なブラウスを手に入れた。こんな調子でポンポンと適当に服を出していく。

「こんなもんかしら、後は好きなもの持ってってー」

 机の上には服の山が出来ていた。それではと、モモはゴソゴソと自分の体に合いそうな服を選ぶ。

「私の服は大丈夫です、魔力で出来ていますから」

 ヨーリィはそう言うが、ふるふるとルーは首を横に振った。

「脱いだ瞬間枯れ葉に変わっちゃったら見てる人びっくりするでしょ? ヨーリィちゃんはここで着替えていってね」

 ノリと勢いで銭湯へ行こうと言ったのかと思ったが、ちゃんとそこら辺は考えてんだなとアシノは感心する。

「なんならー? 私が選んであげようか?」

「私はどれを着ればいいのかわからないので、お願いします」

 目を輝かせてどれにしようかなーとルーはヨーリィの服を選ぶ。ふとアシノはある事に気付いた。

「なぁ、これってムツヤが集めたわけだよな」

「ムツヤっちじゃなきゃ誰が集めるってのよ」

 面倒くさそうにルーは答えた。

 アシノはもう一度質問をする。下着を片手に持って。

「ってことは、その…… コレなんかもムツヤが集めたって事か?」

 ちょうど服を見繕って、自分のサイズに合いそうな下着を手に持っていたモモはかぁーっと赤面していった。

「あなたのような勘のいい勇者は嫌いよ、細かいことは気にしないの!!! 勇者でしょ!?」

 あわあわあわとモモは下着を落としそうになっている。

「まぁー…… アイツのことだから目についたもん全部拾っただけだとは思うし、別にその辺は気にしないけどよ」

 うんうんと頷いてモモは下着を握りしめた。

 女性陣は自分の荷物入れに服を仕舞い、残りはムツヤのカバンに詰め込んで部屋を出てくる。

 一番最後に出てきたヨーリィは普段の黒い服ではなく、白を基調としたドレスを着ていたのが新鮮だ。

「おまたせ。お前たちの分は適当に選んどいたぞ」

 そう言ってアシノはムツヤとユモトに折りたたんだ服を渡す。

「あ、助かります! ありがとうございます」

「ありがとうございまず」

「よーし、お風呂にいっくぞー!」

 ルーはノリノリで言う、アシノは呆れた風を装っていたが、内心楽しみではあった。
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