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剣と盾
剣と盾 5
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今なら確実に捉えられて。
殺れる。
ユモトはギュッと目を瞑って覚悟を決めた。
そんなユモトの肩に手が置かれてビクリとし、思わず目を開けた。
「ユモトちゃん、目を開けて見ないと当たらないわよ」
怒るでもなく呆れるでもなく、それはルーからのただただ短い忠告だった。
ユモトは返事をしないまま、目を見開いて攻撃をする。
「貫け、氷柱よ!!!」
巨大なつらら二本は男を捉え、見事命中し貫いた。
先程までの騒がしさが嘘のように、当たりは静寂を取り戻す。
「あ、あた、あたっ」
ユモトは杖を握り込んだまま地面に座り、過呼吸を起こしていた。
「ユモトちゃん、ゆっくり、ゆっくり息を吸って吐いて!」
ルーが背中を擦りながらユモトに声をかけていた。ユモトは手足がしびれ、耳鳴りがする。
変な話だが、ユモトは攻撃が外れて欲しかった。
人を殺したくなかった。
だが、男の死体には巨大な氷柱が2本深々と突き刺さり「お前がやったんだぞ」と言っている。
モモは心がグチャグチャになった、剣をカチンと収めると不思議と涙が流れた。
「この剣と盾を同時に持つのは危険だな、隠しておいて後でムツヤに拾わせるぞ」
冷静にアシノは言う。モモもそれに習おうとした、したのだが、どうしても心から声が溢れ出てしまう。
「この男達は、亜人に…… 憎しみを、恨みを…… 持ったまま死んでいきました」
「……そうだな」
「一度憎しみを持ってしまったら、分かり合えることは出来ないのでしょうか」
アシノはモモの元まで歩く、怒鳴られるか頬を叩かれるのかと思いモモは思わず目をつむった。
が、モモを待っていたのは抱擁だった。
「すまない、その答えは私にもわからない」
声を上げてモモは泣いた。だがそう長く時間を使うことは出来ない。
「あと2つ、裏の道具の反応があるわ」
ルーが言うとアシノはモモを放す。
「今はとにかくキエーウの暴走を止めなくてはいけない。モモ、ユモト、辛いかも知れないが頑張ってくれ。それと私は大した力になれなくてすまん」
そう言ってアシノは頭を下げる。
殺れる。
ユモトはギュッと目を瞑って覚悟を決めた。
そんなユモトの肩に手が置かれてビクリとし、思わず目を開けた。
「ユモトちゃん、目を開けて見ないと当たらないわよ」
怒るでもなく呆れるでもなく、それはルーからのただただ短い忠告だった。
ユモトは返事をしないまま、目を見開いて攻撃をする。
「貫け、氷柱よ!!!」
巨大なつらら二本は男を捉え、見事命中し貫いた。
先程までの騒がしさが嘘のように、当たりは静寂を取り戻す。
「あ、あた、あたっ」
ユモトは杖を握り込んだまま地面に座り、過呼吸を起こしていた。
「ユモトちゃん、ゆっくり、ゆっくり息を吸って吐いて!」
ルーが背中を擦りながらユモトに声をかけていた。ユモトは手足がしびれ、耳鳴りがする。
変な話だが、ユモトは攻撃が外れて欲しかった。
人を殺したくなかった。
だが、男の死体には巨大な氷柱が2本深々と突き刺さり「お前がやったんだぞ」と言っている。
モモは心がグチャグチャになった、剣をカチンと収めると不思議と涙が流れた。
「この剣と盾を同時に持つのは危険だな、隠しておいて後でムツヤに拾わせるぞ」
冷静にアシノは言う。モモもそれに習おうとした、したのだが、どうしても心から声が溢れ出てしまう。
「この男達は、亜人に…… 憎しみを、恨みを…… 持ったまま死んでいきました」
「……そうだな」
「一度憎しみを持ってしまったら、分かり合えることは出来ないのでしょうか」
アシノはモモの元まで歩く、怒鳴られるか頬を叩かれるのかと思いモモは思わず目をつむった。
が、モモを待っていたのは抱擁だった。
「すまない、その答えは私にもわからない」
声を上げてモモは泣いた。だがそう長く時間を使うことは出来ない。
「あと2つ、裏の道具の反応があるわ」
ルーが言うとアシノはモモを放す。
「今はとにかくキエーウの暴走を止めなくてはいけない。モモ、ユモト、辛いかも知れないが頑張ってくれ。それと私は大した力になれなくてすまん」
そう言ってアシノは頭を下げる。
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
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