裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる

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魔人VS邪神

魔人VS邪神 3

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(イラスト:あおさ先生)


 城でもラメルとミシロがテーブルの前に座っていた。城の魅了した人間を使って食事を作らせる。

 ミシロは目の前に次々と運ばれる豪華な料理を見つめた。

「食べよう」

 ラメルが言うと、ミシロがご馳走とラメルを交互に見ている。

「食べなよ」

「い、良いんですか?」

 先に食べ始めるラメルはその言葉を無視していた。ミシロは恐る恐るパンを掴んで食べた。

 涙が出てきた、数年ぶりに感じる味というものに。

「うっ、ううううぅぅぅ……」

「どうして泣くの?」

 不思議そうな、呆れたような感じでラメルは問う。

「わかりません、わかりませんけど……」

「そう」

 ミシロは夢中でスープも肉も野菜も、とにかく食べた。今までの分を取り戻すかのように。

 食事を終えて、ラメルは寝間着に着替えると、ベッドに横になる。

 ミシロも城の者が持ってきた服に着替えていた。

「寝ないの?」

 聞かれて、どうしようか考えたが、ラメルの隣にもぞもぞと入っていった。

「隣とは言っていない」

 そう言われて赤面する。恥ずかしさと申し訳無さが混じって「申し訳ありません」と謝ることしか出来ない。

「まぁいいよ」

 ベッドから出ようか迷ったが、そのまま居ることにした。

 しばらく時間が経って、ミシロは質問をする。

「ラメル様は……、どうして私を助けてくれたのですか?」

「助けたわけじゃないよ、キミには世界をメチャクチャにする才能がありそうだからかな」

 慰めの言葉を期待していた訳では無いが、少し心がズキッとする。だが、それよりもラメルの言った言葉が気になった。

「世界をメチャクチャにする……、ですか?」

「そうだよ」

「ラメル様は、どうして世界をメチャクチャにしたいんですか?」

「どうしてだろうね。やりたいからやっているの。私からしたら人間や亜人のほうが不思議だよ」

 私達が不思議と言われてどういう事かとミシロは思う。

「すぐ死ぬし弱いし、なのに子孫を作ろうとする。そうかと思えば殺し合いもする。意味わかんない」

 答えに行き詰まった。魔人から言われてしまえばその通りだ。

「本能ってものなんですかね」

「だったら私のも本能。魔人としての本能だよ」




 お互いに動きがないまま次の日になった。ムツヤ達は出撃の準備を整える。

「作戦の最終確認をします。魔人と戦うのはムツヤとイタヤさん達。私たちは魔人がカバンを持っていなければカバンの回収。持っていたらムツヤの援護だ」

 アシノは全員が返事をしたのを見届けて、外に出た。どんよりとした曇天が不安な気持ちを煽る。

「来たね」

 朝食を食べている途中でラメルが言った。ミシロは何の事かと首を傾げる。

「カバン、預かってて。絶対に守って」

 ミシロにカバンを渡すと、スタスタと窓際まで行き、そのままガラスを突き破って外へと羽ばたいて行ってしまった。

「ラメル様!?」




 城から何かが飛び出た。確実に魔人だろう。ムツヤは千里眼でそれを見た。他の皆もゴマ粒のようだが、それが見える。

「ムツヤ!! カバンは持っているか!?」

「いえ、持っでいまぜん!!」

「そうか……、作戦通りに行くぞ!!」

 ムツヤは風のように走り、魔人のもとまで行く。その後ろをイタヤ達も着いて行った。

「来てくれたんだね、嬉しい。ダーリン」

 ラメルは急降下してムツヤの元まで来る。魔剣ムゲンジゴクを構えてそれを迎え撃った。

「あはっ」

 魔剣とラメルの拳がぶつかり合う。激しい衝撃波が辺りに発生した。

 そのまま無茶苦茶な戦いが始まった。ムツヤは目にも留まらぬ速さで剣を振り回し、ラメルは躱し、受け止める。

「カバンを返せ!!」

「それは出来ないよー。私達のきょーゆーざいさんにしようよー」

「意味わかんないこと言うな!!」

 やっと追いつくとイタヤは指示を出した。

「ムツヤくんの援護に入るぞ!!」

 イタヤは聖剣ロネーゼを振るって光の斬撃を飛ばす。魔人も流石に拳で受け止める事が出来ないらしく、さっと上空に逃げていった。

「おじさん邪魔ー」

「おじさんだと!? ふざけんな!! お兄さんだろ!!」

 シャッシャと上空にも光の斬撃を飛ばすが、中々狙いが定まらない。ウリハとサワも雷を飛ばして加勢する。

「無駄だよー」

 そして、ムツヤが飛び上がると空中戦が始まった。

「ダーリンちょっとおバカ? 羽がないのに空飛んだら不利になるよー?」

 ラメルの言う通りだった。ムツヤは飛び上がった後、垂直に落下することしか出来ない。

 だが、それはムツヤが自分自身をエサにする罠だった。狙い通りラメルが近付いてくる。
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