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元モデルのカフェ店員は、ドジな新人と恋をする
ガチャンッという音と共に、すみませんっという謝罪の言葉が店内に響いた。毎日繰り返されるこの展開に、成瀬朔哉は深い深い溜め息を吐く。振り返れば、思った通り新人の月島優利が割れた破片を集めていた。
(あいつには学習能力というものがないのか?)
素手で破片を拾い上げている優利の様子に、朔哉は急いでホウキとちり取りを持って走り寄った。
「申し訳ありません。彼、まだ新人なもので」
朔哉が声をかけると、それまでムスッとしていた女性客の瞳が途端に変わる。
「もしかして、成瀬朔哉さんですか?私、ファンだったんですっ」
「私も。実は、ここに来たら会えるって噂を聞いてて」
朔哉は、女性客達に急いで営業スマイルを浮かべた。ダテ眼鏡をかけてはみたが、これでは誤魔化せないらしい。
「ありがとうございます。先程は失礼しました。後でクッキーと紅茶をお出しします。当店からのせめてものお詫びです」
にっこり微笑めば、女性客達がホウッと溜め息を吐く。
朔哉は、つい半年前までファッションモデルをしていた。188センチという長身に、ハーフっぽい顔立ち。ドラマや映画にも何度か出演した事がある。黙って立っているだけで、その存在はかなり目立った。
そして、月島優利は朔哉とは別の意味で目立っていた。かなりの不器用で、常にあわてふためいているためどこにいても目立った。カップを割るのは日常茶飯事だし、客の荷物に躓いて転んだ事もある。優利が『ティータイム』に採用されたのは、その鋭い嗅覚だ。コーヒー豆の匂いを嗅いだだけで、どこ産なのかを言い当てる事ができる。
だが、その能力が発揮される機会は今のところない。
「あの、さっきはありがとうございました」
優利がペコッと頭を下げる。朔哉は、シュンと項垂れる姿を横目に、まかないの明太子カルボナーラを食べていた。
「別に。お前のためにやったわけじゃねーから」
「…ですよね」
沈黙の中。互いのパスタを啜る音だけが響いた。不意に、優利が話し始める。
「あの、僕。実は朔哉さんの大ファンだったんです。雑誌もいつも買って…。だから、一緒に働けるのがすごく嬉しいんですっ」
「あっそ」
興奮しきりの優利に、朔哉は素っ気ない返事をした。
(こいつもかよ)
朔哉はこれまで多くの人にこの手の言葉を言われた。「ファンです」、「ずっと好きでした」と言ってくる奴の大半は上辺だけだ。朔哉がモデルを辞めたのも、そんな言葉に振り回されたくなかったからだ。
(誰も本当の俺を知らないくせに)
朔哉は、まだ興奮したように喋っている優利をチラッと眺めた。20歳と言っていたが、丸顔に小柄な体型はまだ高校生みたいだ。
(まぁ。暇潰しにはなるかな)
優利の肩を抱くように腕を回し、朔哉は甘く囁く。
「なぁ。今夜、うちに来ないか?接客のコツを教えてやるよ。レアポスターも見せてやるから」
朔哉の提案に、優利は頬を染めて頷いた。それが甘い罠とも知らずに…。
「狭いけど」
と、前置きしてから朔哉は優利を室内へと入れた。ワンルームの室内は掃除が行き届いていて、まるでモデルルームのようだった。朔哉は、珍しそうにキョロキョロしている優利に丸めたポスターを手渡した。
「これ、非売品だからやるよ」
「いいんですか?」
そこには、モデル時代の朔哉がいた。メイクやカメラマンによって作られた虚構の姿。朔哉にとって、モデルという仕事にはあまり良い思い出がない。「かっこいい。これ、全部朔哉さん?」
「恥ずかしいから、あんま見るなよ」
自分でも女々しいと思っていた。朔哉の夢は、海外の大きなショーで脚光を浴びるようなモデルになる事だった。そのために、英語やフランス語も勉強した。厳しいレッスンにも自費で通った。だが、事務所が求めていたのは朔哉の理想と違った。ドラマや映画、バラエティ番組とマルチに活躍する使い捨てモデルだったのだ。モデルという仕事に嫌気が差したというのが本音だ。そのくせ、ポスターや雑誌などをまだ捨てきれずに持っている。心のどこかでは、ワンチャンを狙っているのだ。そんな自分の事も朔哉は嫌いだった。優利の一生懸命さは、そんな過去の自分を思い出させる。だから、気になってしまうのかもしれない。
「ほら。早くレッスンするぞ」
いつまでもポスターを眺めている優利に声をかけて、朔哉は意識を現実に戻した。レッスンは、まず声かけからスタートした。
「い、いらっしゃいませ」
「表情が固い。もっとリラックスしろ。それに、手が震えている」
朔哉がどれだけ怒鳴っても、優利は拗ねる事も落ち込む事もなかった。一心不乱に朔哉の指導に耐えている。
(へぇ。根性だけはあるんだな)
朔哉は、優利の意外な一面を見て笑みを浮かべた。やがて、時刻は深夜を過ぎてしまった。朔哉の狙い通りに。
「悪い。終電、逃したか?」
時計を見て愕然としている優利に声をかけると、無理矢理作った笑顔が返ってきた。
「気にしないでください。ファミレスとかもあるし」
「泊まってけよ。男同士なんだから、かまわなねーだろ」
朔哉の言葉に、優利が嬉しそうに笑う。無邪気になついてくる優利がたまらなくかわいく見えてきて、朔哉の中の欲望がムクムクと起き上がってくる。
(お前が悪いんだぞ。俺なんかに気を許すから)
朔哉は昔から遊ぶのは男と決めていた。後腐れないし、気を遣う必要もない。ただお互いが気持ちよくなれる関係。朔哉の手が優利の両肩を抑える。
「そろそろ、レッスン代をもらおうかな」
「え?でも、僕お金…」
「バーカ。身体で払えよ」
優利をベッドに押し倒し、朔哉が真上から見下ろす。驚いたような真ん丸の瞳。優利が本気で嫌がったら、冗談だと言うつもりだった。なのに、優利は想定外の反応をした。
「わ、わかりました」
ギュッと目をつぶって、震えながら朔哉の出方を待っている。
「お前。意味、わかってんの?」
優利の怯えた様子に、朔哉は思わずプッと吹き出した。だが、もう逃がす気はない。
「いただきます」
優利のふっくらした唇を親指でなぞりながら、朔哉が囁く。そして、ゆっくりと覆い被さった。
初めて触れた優利の唇は、とても柔らかくて甘かった。そして、間近で見た優利は冗談抜きでかわいかった。
(ヤバ。マジで興奮してきた)
しっかり閉じている唇の間を舌でなぞり、僅かな隙間から中を蹂躙した。たどたどしく返ってくる優利の舌に、朔哉は久しぶりに高ぶった。
「んっ、んんっ、ん・・・っ」
舌を激しく動かせば、さすがに優利も焦ったらしい。朔哉の胸を押し返そうとする。だが、元々腕力のない優利の抵抗などほとんど意味がなかった。
朔哉は、優利のシャツを捲り上げて、小さな突起を指で弄る。おそらく誰にも触らせた事などないのだろう。そこは白に近いピンクで、なんとも色っぽかった。
「あっ、ん・・・っ」
目を閉じて必死に快楽に耐えている優利の姿に、朔哉はいつしか夢中になっていた。シャツを脱がし、指の刺激で立ち上がった乳首を口に含む。優利は乳首が弱いらしく、少し歯を立てただけで甘い声を上げた。
(そろそろ止めないと、マジで引き返せない)
理性ではそう思っているのに、朔哉は行為を止める事ができなかった。残った優利の衣服を全て剥ぎ取って、全裸にしてしまった。ホクロ1つない白い肌に、否応なく欲望をそそられる。
(こんなに、色気があるなんて反則だろ)
筋肉がほとんどない優利はどこか少年ぽい体型をしていて、その無垢さにたまらなくムラムラした。気がつくと、優利の足の間に顔を埋めて貪っていた。
「いやっ、朔哉さ…っ、やめてっ。あっ、出ちゃうっ」
切羽詰まった声に唇を離した朔哉は、涙目の優利にキスをした。しながら、指で後ろをまさぐる。最後まではしないつもりだったが、無理だった。
「悪い。止められそうもない」
荒い息の合間に囁けば、背中に回された腕に力が込められる。許可を得た朔哉は、優利の細い両足を広げて自身をあてがった。それでも、いきなり貫かったのは少しばかりの理性が残っていたから。
(やべ。早くしねーと)
しばらく性的な触れ合いを誰ともしていなかったせいか、朔哉の下半身は既に限界に近かった。簡単に優利の蕾を解すと一気に挿入した。
「あっ。やっ、は・・・っ」
朔哉が腰を進める度に、優利の小柄な身体がベッドの上で跳ねる。何度も優利の中で擦っているうちに、やがて朔哉はイッた。だが、優利は痛みのせいかまだイッてはいなかった。
「お前も、イカせてやるよ」
朔哉が、優利の前を指で弄り最後を促す。耳に響く甘えたような声は癖になりそうだった。
優利をからかうだけのつもりが、本気になりそうだった。
(俺が、こんな奴に?冗談じゃない)
朔哉は、自分の本心に蓋をした。傷つくのは、もう御免だった。優利は、ただ便利な相手。そういう風に考える事にした。
優利は、毎日のように朔哉の部屋を訪れてはウェイターとしてのレッスンを受けた。丁寧な仕草と言葉遣いはすぐに身に付いた。カップに紅茶を注ぐ姿も様になってきた。
「うまくなったな」
「あ、ありがとうございますっ」
「俺が言ってるのは、エッチな方」
からかえば、優利が顔を真っ赤にする。レッスンの後は、必ずといって良いほどベッドに誘った。さっきまで、優利は騎乗位で朔哉を受け入れていたのだ。跨がらせて、強引に腰を揺すればのけぞって甘い声を上げた。
「どんどんエロくなるな、お前」
耳元で囁けば、優利が恥ずかしそうに下を向く。朔哉は、イッたばかりの優利の前を手で弄った。
「んっ、んんっ、あっ、もうダメ、ですっ」
「嘘つけ。ココはもっとって言ってるぞ」
クスクス笑いながら、朔哉は優利がイク瞬間を見つめた。ブルッと震える様子が、たまらなく色っぽいのだ。
「もう1回、しよ」
朔哉は、優利の返事を待たずに蕾を指でパカッと開かせた。そして、その甘い声を紡ぎだす。
「あっ、あ・・・っ、そんなに、激しくしないで・・・っ」
四つん這いにさせた優利の蕾に、朔哉は舌と指を交互に入れてかわいがった。自分が優利を乱れさせているのだと思うと、なんだかゾクゾクしてきた。ふと、ある疑惑が浮かぶ。
(俺以外にも、こんな顔を見せるのかな?)
優利は、普段からとても気さくでフレンドリーだ。誰とでも親しく話す。
(特に、藤村直登)
同じく店員をしている藤村直登は、朔哉とタイプがよく似ていた。元ホストだけあって、人の気持ちをつかむのが上手い。ここのところ、2人でコソコソと話しているのをよく見かける。
(もしかして、あいつも優利が好きなのかも?)
2人の様子は、かなり親しげに見えた。顔を寄せ合って話したり、1冊の雑誌を見ては何かを話していた。優利の表情は、とても嬉しそうだ。朔哉には見せない表情。
夜中。朔哉が寝たふりをしていれば、優利が誰かと話している声が聞こえた。
「あ、はい。大丈夫。明日ですね」
その声は、とても嬉しそうだった。
「楽しみにしてます。直登さん」
最後の言葉に、朔哉の気持ちがスッと冷めた。
(そっか。そういう事か)
つまり、優利の本命は直登なのだ。そういえば、行為の最中でさえ優利は朔哉に好きとは言わない。つまり、優利にとって朔哉は恋愛対象ではないのだ。きっと、憧れのモデルとヤれてラッキーぐらいなのだろう。そう考えると、途端に朔哉の中で熱が冷めていく。本当は優利に告白しようと考えていたが、もうそんな気は起きなかった。
告白なんかしても、意味がない。
優利との関係も今日までだと、朔哉は決めていた。なのに、そんな日に限って優利の方から部屋に行きたいと言ってきた。
「勝手にすれば」
いつになく冷たく言っても、優利は嬉しそうに頷く。
(これでいい。どうせ、遊びだったんだから)
そう思いながらも、朔哉の心は優利を求めていた。
そんな朔哉の気持ちに気づかない優利は、ドキドキと高鳴る胸を押さえた。
「ワガママだよね。こんな事考えるなんて」
『ティータイム』で働き始めた時、憧れの朔哉が目の前にいるだけで気絶しそうだった。優利は、彼がまだ読者モデルだった頃からの大ファンだったのだ。氷のように冷たい眼差しと、威風堂々とした態度。ランウェイを歩いている時の彼は、まさに王様のように見えた。何度もスタジオの前で待ち伏せしては、手紙や差し入れを渡そうとした。結局、渡せたのは1度きりだったけど。その時に撮った写真は、今でも肌身離さず持ち歩いている。その朔哉が、自分の事を相手にしてくれている。彼に抱かれている時間は、優利にとってまさに夢のようだった。
「気まぐれでもいいって思ってたのに…」
実際の朔哉は、想像していたよりも優しかった。優利がドジをする度に飛んできてくれて、助けてくれた。きっと、朔哉にされた事は永遠に覚えているだろう。
「優利。どした?」
ポンッと肩を叩かれて振り向けば、派手なシャツに着替えた直登がいた。元ホストだけあり、ビシッと決めた直登はかなり胡散臭い。だが、その本質は真面目で一途な男だ。優利と直登は不思議と気が合って互いによき相談相手となっていた。彼にだけは、朔哉への想いを告白している。直登は、優利の恋を応援してくれていた。
「昨日はありがとうございます。おかげで、朔哉さんへのプレゼント買えました」
「お安い誤用だって。告白、しないのか?」
「できるわけないです。言えば、きっと迷惑になる」
「そうかなぁ」
直登は、納得できないという表情で首を傾げた。
「俺の感覚ではさ、エッチな事してくるって事は、優利の事が好きだからだと思うんだけどな」
「朔哉さんはモデルだった人です。僕なんかを本気で相手にするわけない」
優利は、心配そうな直登に手を振って外へ出た。そこには、いつもと違い不機嫌な朔哉がいた。優利は彼がなにかに対して怒っている事を感じたが、どうすれば良いのか思いつかなかった。
朔哉の部屋に行くと、冷たく突き放された。
「レッスンは終わりだ。もうここには来るな」
今までと違う朔哉の態度に、優利はビクビクと怯えた。朔哉が怒っているのは明白だった。
「あの、なにか気に触る事をしましたか?ごめんなさい、あの・・・」
必死に伸ばした腕は、すぐに払われた。優利は、自分が完全に嫌われた事を知った。なぜかはわからないが、朔哉を怒らせてしまったのだ。せめて、プレゼントだけでも渡して帰ろうとすれば、その手さえ乱暴に払われた。
「お前の顔なんて、二度と見たくない」
その一言に、優利の心が折れた。弾かれるように朔哉の部屋を飛び出すと、闇雲に走った。プレゼントを落とした事も、靴を履いてない事もどうでも良かった。とにかく、朔哉から離れたかった。この絶望感から逃れたかったのだ。
(ガキか。俺は)
優利が去った後、朔哉はフッと冷静になった。
こんなの八つ当たりだ。好きだという言葉も告げず、強引に身体を弄ったのは自分だ。優利が自分を好きだなんて勝手に思って、勝手に苛立って。
不意に、聞いたことがない着信音が聞こえる。見れば、優利のバッグがあった。
「忘れてったのか」
着信を見れば、直登と表示されている。ほっておいてもいいと思ったが、そうもいかないだろうとスマホを取った。
「もしもし」
『あれ?その声、朔哉か?』
なぜか直登は上機嫌だった。
『やっと両想いになったか。良かったな。優利はベッドの中なんだろ?』
直登のからかいに、朔哉が眉を寄せる。
「なんの話だ?」
『とぼけんなよ。俺が選んだプレゼントはどうだ?なかなかのセンスだろ』
なんの事だが、朔哉にはますますわからない。詳しい話を直登に聞いた朔哉は、慌てて部屋を飛び出した。自分がとんでもない勘違いをしてしまった事に、やっと気がついたのだ。
(頼むっ。近くにいてくれっ)
このままでは、優利を失ってしまう。朔哉は夜の街に懸命に目を凝らした。やがて、小さな背中が見えてきた。足を引きずりながら歩いている。
「優利っ」
声をかけると、優利は更に逃げようとした。朔哉は後ろから抱きすくめると、何度も謝った。そして、何度も愛していると告げた。それしか、できなかった。やがて、朔哉の胸に抱きついて優利が泣き出した。
朔哉は、優利を抱きかかえると自宅へと帰った。
「ごめん。俺が勝手に勘違いしたから…」
優利の傷だらけの足に傷薬を塗りながら朔哉が尋ねる。最初から知っていたら、ひどい事は言わなかった。とっくに、両想いだったのだ。
「お前。一度も俺の事を好きって言わなかったから…」
グスッと優利が鼻をすする。
「言えないです」
「なんで?」
「僕なんかに好きって言われても、迷惑でしょ?気まずくなるの、怖かったから」
俯く優利を、朔哉が優しく抱き締める。もっと早く自分の気持ちを言ってれば良かったと、朔哉は後悔した。
「昔。好きだった奴に裏切られたんだ。それから、本気になるのが怖かった。優利はそいつとは違うのに、ごめん」
一緒に居れば居るほど、優利の事が好きになっていった。そして、好きになればなるほど怖かった。いつか優利も自分を裏切るんじゃないかって…。
優利が、手帳の間に挟んだ写真を見せてくれた。そこには、読者デビューして間もない朔哉と学生服姿の優利が写っている。
「これ…」
「朔哉さんを雑誌で初めて見た時から、ずっと好きでした。一緒に働けて、話せるだけで幸せなのに…」
恋人になりたいなんて、贅沢な願いだと優利が呟く。朔哉は思いっきり優利を抱き締めて、唇を塞いだ。恐る恐るといったように、優利の腕が背中に回る。
「最初から始めよう。俺達」
「え?」
「俺も、優利の事が好きだ」
朔哉の言葉に優利が泣き出した。これまで見たなかで、一番綺麗な涙だと朔哉は思った。
カフェ『ティータイム』では、相変わらず優利はドジばかりを繰り返している。その度に朔哉がフォローしていた。
「ごめんなさい。朔哉」
謝る優利に、朔哉が甘く囁く。
「今夜も、俺の部屋でレッスンしてやるよ」
と。朔哉の耳には、優利がプレゼントしたシルバーのピアスが輝いていた。
(あいつには学習能力というものがないのか?)
素手で破片を拾い上げている優利の様子に、朔哉は急いでホウキとちり取りを持って走り寄った。
「申し訳ありません。彼、まだ新人なもので」
朔哉が声をかけると、それまでムスッとしていた女性客の瞳が途端に変わる。
「もしかして、成瀬朔哉さんですか?私、ファンだったんですっ」
「私も。実は、ここに来たら会えるって噂を聞いてて」
朔哉は、女性客達に急いで営業スマイルを浮かべた。ダテ眼鏡をかけてはみたが、これでは誤魔化せないらしい。
「ありがとうございます。先程は失礼しました。後でクッキーと紅茶をお出しします。当店からのせめてものお詫びです」
にっこり微笑めば、女性客達がホウッと溜め息を吐く。
朔哉は、つい半年前までファッションモデルをしていた。188センチという長身に、ハーフっぽい顔立ち。ドラマや映画にも何度か出演した事がある。黙って立っているだけで、その存在はかなり目立った。
そして、月島優利は朔哉とは別の意味で目立っていた。かなりの不器用で、常にあわてふためいているためどこにいても目立った。カップを割るのは日常茶飯事だし、客の荷物に躓いて転んだ事もある。優利が『ティータイム』に採用されたのは、その鋭い嗅覚だ。コーヒー豆の匂いを嗅いだだけで、どこ産なのかを言い当てる事ができる。
だが、その能力が発揮される機会は今のところない。
「あの、さっきはありがとうございました」
優利がペコッと頭を下げる。朔哉は、シュンと項垂れる姿を横目に、まかないの明太子カルボナーラを食べていた。
「別に。お前のためにやったわけじゃねーから」
「…ですよね」
沈黙の中。互いのパスタを啜る音だけが響いた。不意に、優利が話し始める。
「あの、僕。実は朔哉さんの大ファンだったんです。雑誌もいつも買って…。だから、一緒に働けるのがすごく嬉しいんですっ」
「あっそ」
興奮しきりの優利に、朔哉は素っ気ない返事をした。
(こいつもかよ)
朔哉はこれまで多くの人にこの手の言葉を言われた。「ファンです」、「ずっと好きでした」と言ってくる奴の大半は上辺だけだ。朔哉がモデルを辞めたのも、そんな言葉に振り回されたくなかったからだ。
(誰も本当の俺を知らないくせに)
朔哉は、まだ興奮したように喋っている優利をチラッと眺めた。20歳と言っていたが、丸顔に小柄な体型はまだ高校生みたいだ。
(まぁ。暇潰しにはなるかな)
優利の肩を抱くように腕を回し、朔哉は甘く囁く。
「なぁ。今夜、うちに来ないか?接客のコツを教えてやるよ。レアポスターも見せてやるから」
朔哉の提案に、優利は頬を染めて頷いた。それが甘い罠とも知らずに…。
「狭いけど」
と、前置きしてから朔哉は優利を室内へと入れた。ワンルームの室内は掃除が行き届いていて、まるでモデルルームのようだった。朔哉は、珍しそうにキョロキョロしている優利に丸めたポスターを手渡した。
「これ、非売品だからやるよ」
「いいんですか?」
そこには、モデル時代の朔哉がいた。メイクやカメラマンによって作られた虚構の姿。朔哉にとって、モデルという仕事にはあまり良い思い出がない。「かっこいい。これ、全部朔哉さん?」
「恥ずかしいから、あんま見るなよ」
自分でも女々しいと思っていた。朔哉の夢は、海外の大きなショーで脚光を浴びるようなモデルになる事だった。そのために、英語やフランス語も勉強した。厳しいレッスンにも自費で通った。だが、事務所が求めていたのは朔哉の理想と違った。ドラマや映画、バラエティ番組とマルチに活躍する使い捨てモデルだったのだ。モデルという仕事に嫌気が差したというのが本音だ。そのくせ、ポスターや雑誌などをまだ捨てきれずに持っている。心のどこかでは、ワンチャンを狙っているのだ。そんな自分の事も朔哉は嫌いだった。優利の一生懸命さは、そんな過去の自分を思い出させる。だから、気になってしまうのかもしれない。
「ほら。早くレッスンするぞ」
いつまでもポスターを眺めている優利に声をかけて、朔哉は意識を現実に戻した。レッスンは、まず声かけからスタートした。
「い、いらっしゃいませ」
「表情が固い。もっとリラックスしろ。それに、手が震えている」
朔哉がどれだけ怒鳴っても、優利は拗ねる事も落ち込む事もなかった。一心不乱に朔哉の指導に耐えている。
(へぇ。根性だけはあるんだな)
朔哉は、優利の意外な一面を見て笑みを浮かべた。やがて、時刻は深夜を過ぎてしまった。朔哉の狙い通りに。
「悪い。終電、逃したか?」
時計を見て愕然としている優利に声をかけると、無理矢理作った笑顔が返ってきた。
「気にしないでください。ファミレスとかもあるし」
「泊まってけよ。男同士なんだから、かまわなねーだろ」
朔哉の言葉に、優利が嬉しそうに笑う。無邪気になついてくる優利がたまらなくかわいく見えてきて、朔哉の中の欲望がムクムクと起き上がってくる。
(お前が悪いんだぞ。俺なんかに気を許すから)
朔哉は昔から遊ぶのは男と決めていた。後腐れないし、気を遣う必要もない。ただお互いが気持ちよくなれる関係。朔哉の手が優利の両肩を抑える。
「そろそろ、レッスン代をもらおうかな」
「え?でも、僕お金…」
「バーカ。身体で払えよ」
優利をベッドに押し倒し、朔哉が真上から見下ろす。驚いたような真ん丸の瞳。優利が本気で嫌がったら、冗談だと言うつもりだった。なのに、優利は想定外の反応をした。
「わ、わかりました」
ギュッと目をつぶって、震えながら朔哉の出方を待っている。
「お前。意味、わかってんの?」
優利の怯えた様子に、朔哉は思わずプッと吹き出した。だが、もう逃がす気はない。
「いただきます」
優利のふっくらした唇を親指でなぞりながら、朔哉が囁く。そして、ゆっくりと覆い被さった。
初めて触れた優利の唇は、とても柔らかくて甘かった。そして、間近で見た優利は冗談抜きでかわいかった。
(ヤバ。マジで興奮してきた)
しっかり閉じている唇の間を舌でなぞり、僅かな隙間から中を蹂躙した。たどたどしく返ってくる優利の舌に、朔哉は久しぶりに高ぶった。
「んっ、んんっ、ん・・・っ」
舌を激しく動かせば、さすがに優利も焦ったらしい。朔哉の胸を押し返そうとする。だが、元々腕力のない優利の抵抗などほとんど意味がなかった。
朔哉は、優利のシャツを捲り上げて、小さな突起を指で弄る。おそらく誰にも触らせた事などないのだろう。そこは白に近いピンクで、なんとも色っぽかった。
「あっ、ん・・・っ」
目を閉じて必死に快楽に耐えている優利の姿に、朔哉はいつしか夢中になっていた。シャツを脱がし、指の刺激で立ち上がった乳首を口に含む。優利は乳首が弱いらしく、少し歯を立てただけで甘い声を上げた。
(そろそろ止めないと、マジで引き返せない)
理性ではそう思っているのに、朔哉は行為を止める事ができなかった。残った優利の衣服を全て剥ぎ取って、全裸にしてしまった。ホクロ1つない白い肌に、否応なく欲望をそそられる。
(こんなに、色気があるなんて反則だろ)
筋肉がほとんどない優利はどこか少年ぽい体型をしていて、その無垢さにたまらなくムラムラした。気がつくと、優利の足の間に顔を埋めて貪っていた。
「いやっ、朔哉さ…っ、やめてっ。あっ、出ちゃうっ」
切羽詰まった声に唇を離した朔哉は、涙目の優利にキスをした。しながら、指で後ろをまさぐる。最後まではしないつもりだったが、無理だった。
「悪い。止められそうもない」
荒い息の合間に囁けば、背中に回された腕に力が込められる。許可を得た朔哉は、優利の細い両足を広げて自身をあてがった。それでも、いきなり貫かったのは少しばかりの理性が残っていたから。
(やべ。早くしねーと)
しばらく性的な触れ合いを誰ともしていなかったせいか、朔哉の下半身は既に限界に近かった。簡単に優利の蕾を解すと一気に挿入した。
「あっ。やっ、は・・・っ」
朔哉が腰を進める度に、優利の小柄な身体がベッドの上で跳ねる。何度も優利の中で擦っているうちに、やがて朔哉はイッた。だが、優利は痛みのせいかまだイッてはいなかった。
「お前も、イカせてやるよ」
朔哉が、優利の前を指で弄り最後を促す。耳に響く甘えたような声は癖になりそうだった。
優利をからかうだけのつもりが、本気になりそうだった。
(俺が、こんな奴に?冗談じゃない)
朔哉は、自分の本心に蓋をした。傷つくのは、もう御免だった。優利は、ただ便利な相手。そういう風に考える事にした。
優利は、毎日のように朔哉の部屋を訪れてはウェイターとしてのレッスンを受けた。丁寧な仕草と言葉遣いはすぐに身に付いた。カップに紅茶を注ぐ姿も様になってきた。
「うまくなったな」
「あ、ありがとうございますっ」
「俺が言ってるのは、エッチな方」
からかえば、優利が顔を真っ赤にする。レッスンの後は、必ずといって良いほどベッドに誘った。さっきまで、優利は騎乗位で朔哉を受け入れていたのだ。跨がらせて、強引に腰を揺すればのけぞって甘い声を上げた。
「どんどんエロくなるな、お前」
耳元で囁けば、優利が恥ずかしそうに下を向く。朔哉は、イッたばかりの優利の前を手で弄った。
「んっ、んんっ、あっ、もうダメ、ですっ」
「嘘つけ。ココはもっとって言ってるぞ」
クスクス笑いながら、朔哉は優利がイク瞬間を見つめた。ブルッと震える様子が、たまらなく色っぽいのだ。
「もう1回、しよ」
朔哉は、優利の返事を待たずに蕾を指でパカッと開かせた。そして、その甘い声を紡ぎだす。
「あっ、あ・・・っ、そんなに、激しくしないで・・・っ」
四つん這いにさせた優利の蕾に、朔哉は舌と指を交互に入れてかわいがった。自分が優利を乱れさせているのだと思うと、なんだかゾクゾクしてきた。ふと、ある疑惑が浮かぶ。
(俺以外にも、こんな顔を見せるのかな?)
優利は、普段からとても気さくでフレンドリーだ。誰とでも親しく話す。
(特に、藤村直登)
同じく店員をしている藤村直登は、朔哉とタイプがよく似ていた。元ホストだけあって、人の気持ちをつかむのが上手い。ここのところ、2人でコソコソと話しているのをよく見かける。
(もしかして、あいつも優利が好きなのかも?)
2人の様子は、かなり親しげに見えた。顔を寄せ合って話したり、1冊の雑誌を見ては何かを話していた。優利の表情は、とても嬉しそうだ。朔哉には見せない表情。
夜中。朔哉が寝たふりをしていれば、優利が誰かと話している声が聞こえた。
「あ、はい。大丈夫。明日ですね」
その声は、とても嬉しそうだった。
「楽しみにしてます。直登さん」
最後の言葉に、朔哉の気持ちがスッと冷めた。
(そっか。そういう事か)
つまり、優利の本命は直登なのだ。そういえば、行為の最中でさえ優利は朔哉に好きとは言わない。つまり、優利にとって朔哉は恋愛対象ではないのだ。きっと、憧れのモデルとヤれてラッキーぐらいなのだろう。そう考えると、途端に朔哉の中で熱が冷めていく。本当は優利に告白しようと考えていたが、もうそんな気は起きなかった。
告白なんかしても、意味がない。
優利との関係も今日までだと、朔哉は決めていた。なのに、そんな日に限って優利の方から部屋に行きたいと言ってきた。
「勝手にすれば」
いつになく冷たく言っても、優利は嬉しそうに頷く。
(これでいい。どうせ、遊びだったんだから)
そう思いながらも、朔哉の心は優利を求めていた。
そんな朔哉の気持ちに気づかない優利は、ドキドキと高鳴る胸を押さえた。
「ワガママだよね。こんな事考えるなんて」
『ティータイム』で働き始めた時、憧れの朔哉が目の前にいるだけで気絶しそうだった。優利は、彼がまだ読者モデルだった頃からの大ファンだったのだ。氷のように冷たい眼差しと、威風堂々とした態度。ランウェイを歩いている時の彼は、まさに王様のように見えた。何度もスタジオの前で待ち伏せしては、手紙や差し入れを渡そうとした。結局、渡せたのは1度きりだったけど。その時に撮った写真は、今でも肌身離さず持ち歩いている。その朔哉が、自分の事を相手にしてくれている。彼に抱かれている時間は、優利にとってまさに夢のようだった。
「気まぐれでもいいって思ってたのに…」
実際の朔哉は、想像していたよりも優しかった。優利がドジをする度に飛んできてくれて、助けてくれた。きっと、朔哉にされた事は永遠に覚えているだろう。
「優利。どした?」
ポンッと肩を叩かれて振り向けば、派手なシャツに着替えた直登がいた。元ホストだけあり、ビシッと決めた直登はかなり胡散臭い。だが、その本質は真面目で一途な男だ。優利と直登は不思議と気が合って互いによき相談相手となっていた。彼にだけは、朔哉への想いを告白している。直登は、優利の恋を応援してくれていた。
「昨日はありがとうございます。おかげで、朔哉さんへのプレゼント買えました」
「お安い誤用だって。告白、しないのか?」
「できるわけないです。言えば、きっと迷惑になる」
「そうかなぁ」
直登は、納得できないという表情で首を傾げた。
「俺の感覚ではさ、エッチな事してくるって事は、優利の事が好きだからだと思うんだけどな」
「朔哉さんはモデルだった人です。僕なんかを本気で相手にするわけない」
優利は、心配そうな直登に手を振って外へ出た。そこには、いつもと違い不機嫌な朔哉がいた。優利は彼がなにかに対して怒っている事を感じたが、どうすれば良いのか思いつかなかった。
朔哉の部屋に行くと、冷たく突き放された。
「レッスンは終わりだ。もうここには来るな」
今までと違う朔哉の態度に、優利はビクビクと怯えた。朔哉が怒っているのは明白だった。
「あの、なにか気に触る事をしましたか?ごめんなさい、あの・・・」
必死に伸ばした腕は、すぐに払われた。優利は、自分が完全に嫌われた事を知った。なぜかはわからないが、朔哉を怒らせてしまったのだ。せめて、プレゼントだけでも渡して帰ろうとすれば、その手さえ乱暴に払われた。
「お前の顔なんて、二度と見たくない」
その一言に、優利の心が折れた。弾かれるように朔哉の部屋を飛び出すと、闇雲に走った。プレゼントを落とした事も、靴を履いてない事もどうでも良かった。とにかく、朔哉から離れたかった。この絶望感から逃れたかったのだ。
(ガキか。俺は)
優利が去った後、朔哉はフッと冷静になった。
こんなの八つ当たりだ。好きだという言葉も告げず、強引に身体を弄ったのは自分だ。優利が自分を好きだなんて勝手に思って、勝手に苛立って。
不意に、聞いたことがない着信音が聞こえる。見れば、優利のバッグがあった。
「忘れてったのか」
着信を見れば、直登と表示されている。ほっておいてもいいと思ったが、そうもいかないだろうとスマホを取った。
「もしもし」
『あれ?その声、朔哉か?』
なぜか直登は上機嫌だった。
『やっと両想いになったか。良かったな。優利はベッドの中なんだろ?』
直登のからかいに、朔哉が眉を寄せる。
「なんの話だ?」
『とぼけんなよ。俺が選んだプレゼントはどうだ?なかなかのセンスだろ』
なんの事だが、朔哉にはますますわからない。詳しい話を直登に聞いた朔哉は、慌てて部屋を飛び出した。自分がとんでもない勘違いをしてしまった事に、やっと気がついたのだ。
(頼むっ。近くにいてくれっ)
このままでは、優利を失ってしまう。朔哉は夜の街に懸命に目を凝らした。やがて、小さな背中が見えてきた。足を引きずりながら歩いている。
「優利っ」
声をかけると、優利は更に逃げようとした。朔哉は後ろから抱きすくめると、何度も謝った。そして、何度も愛していると告げた。それしか、できなかった。やがて、朔哉の胸に抱きついて優利が泣き出した。
朔哉は、優利を抱きかかえると自宅へと帰った。
「ごめん。俺が勝手に勘違いしたから…」
優利の傷だらけの足に傷薬を塗りながら朔哉が尋ねる。最初から知っていたら、ひどい事は言わなかった。とっくに、両想いだったのだ。
「お前。一度も俺の事を好きって言わなかったから…」
グスッと優利が鼻をすする。
「言えないです」
「なんで?」
「僕なんかに好きって言われても、迷惑でしょ?気まずくなるの、怖かったから」
俯く優利を、朔哉が優しく抱き締める。もっと早く自分の気持ちを言ってれば良かったと、朔哉は後悔した。
「昔。好きだった奴に裏切られたんだ。それから、本気になるのが怖かった。優利はそいつとは違うのに、ごめん」
一緒に居れば居るほど、優利の事が好きになっていった。そして、好きになればなるほど怖かった。いつか優利も自分を裏切るんじゃないかって…。
優利が、手帳の間に挟んだ写真を見せてくれた。そこには、読者デビューして間もない朔哉と学生服姿の優利が写っている。
「これ…」
「朔哉さんを雑誌で初めて見た時から、ずっと好きでした。一緒に働けて、話せるだけで幸せなのに…」
恋人になりたいなんて、贅沢な願いだと優利が呟く。朔哉は思いっきり優利を抱き締めて、唇を塞いだ。恐る恐るといったように、優利の腕が背中に回る。
「最初から始めよう。俺達」
「え?」
「俺も、優利の事が好きだ」
朔哉の言葉に優利が泣き出した。これまで見たなかで、一番綺麗な涙だと朔哉は思った。
カフェ『ティータイム』では、相変わらず優利はドジばかりを繰り返している。その度に朔哉がフォローしていた。
「ごめんなさい。朔哉」
謝る優利に、朔哉が甘く囁く。
「今夜も、俺の部屋でレッスンしてやるよ」
と。朔哉の耳には、優利がプレゼントしたシルバーのピアスが輝いていた。
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