2 / 11
第一章
第二話「それは運命」
しおりを挟む
「桜ーー!!」
「なにー?!」
教室の反対側から、同じクラスで同じ弓道部の真庭 玲奈が、私に声をかけてくる。
玲奈は箒のてっぺんに両の手のひらをあてて、その上に顎をのせていう。
「部活終わったら、部室の掃除頼めないーー? 私、生徒会のほうの仕事あってさー!」
「いいけど……また……?」
私は机を動かしながら、玲奈にむうと口をとがらせていう。
「ごめん、ごめん! 今度埋め合わせするからさ!」
「絶対だよー?」
「うん! ありがと!!」
玲奈は幼稚園の頃からの親友で、家も近いためよく一緒に遊んで育った。
その玲奈の頼みだから仕方ない。
私は早々に机を運んで教室の掃除を終えると、部室へと向かった──
***
「結構埃すごいな……」
そういえば、咲先輩から部長引き継いでから、一度も掃除してないや。
どこから掃除をするか……。
とりあえず、この机をどけて……。
「あ、これ……」
そこには弓道部に伝わる【伝説の弓】がある。
「うわっ!」
机を動かした拍子に、ガラスのようなものが割れる音がした。
さらに机を退かせてみると、机の奥にあった弓道部に伝わる、伝説の弓が入れられたショーケースが割れていた。
その時、私をまばゆい光が包み込んだ──
「えっ! うわっ!!まぶしっ!」
私はあまりのまぶしさに顔の前に手を当てて、目をつむった。
数秒だろうか、数十秒だろうか、そのまばゆさは長く感じた。
光のおさまりを感じた私は、ゆっくりと手を降ろして目を開いた。
そこには、艶やかな黒髪、青い和服の見目麗しい青年がいた。
すらっとしていて、背が高く、私は上から下まで視線を移した後で、もう一度目を彼の目に向けた。
「あの……え……どこから入って……」
私の言葉を遮るように、その青年は言葉を紡いだ。
「僕と結婚してください」
「はい……?」
「なにー?!」
教室の反対側から、同じクラスで同じ弓道部の真庭 玲奈が、私に声をかけてくる。
玲奈は箒のてっぺんに両の手のひらをあてて、その上に顎をのせていう。
「部活終わったら、部室の掃除頼めないーー? 私、生徒会のほうの仕事あってさー!」
「いいけど……また……?」
私は机を動かしながら、玲奈にむうと口をとがらせていう。
「ごめん、ごめん! 今度埋め合わせするからさ!」
「絶対だよー?」
「うん! ありがと!!」
玲奈は幼稚園の頃からの親友で、家も近いためよく一緒に遊んで育った。
その玲奈の頼みだから仕方ない。
私は早々に机を運んで教室の掃除を終えると、部室へと向かった──
***
「結構埃すごいな……」
そういえば、咲先輩から部長引き継いでから、一度も掃除してないや。
どこから掃除をするか……。
とりあえず、この机をどけて……。
「あ、これ……」
そこには弓道部に伝わる【伝説の弓】がある。
「うわっ!」
机を動かした拍子に、ガラスのようなものが割れる音がした。
さらに机を退かせてみると、机の奥にあった弓道部に伝わる、伝説の弓が入れられたショーケースが割れていた。
その時、私をまばゆい光が包み込んだ──
「えっ! うわっ!!まぶしっ!」
私はあまりのまぶしさに顔の前に手を当てて、目をつむった。
数秒だろうか、数十秒だろうか、そのまばゆさは長く感じた。
光のおさまりを感じた私は、ゆっくりと手を降ろして目を開いた。
そこには、艶やかな黒髪、青い和服の見目麗しい青年がいた。
すらっとしていて、背が高く、私は上から下まで視線を移した後で、もう一度目を彼の目に向けた。
「あの……え……どこから入って……」
私の言葉を遮るように、その青年は言葉を紡いだ。
「僕と結婚してください」
「はい……?」
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる