古墳の精霊に捕まり、溺愛されています~ちょっぴりドSな彼に振り回される、許嫁ライフを謳歌します~

八重

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第一章

第二話「それは運命」

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「桜ーー!!」
「なにー?!」

 教室の反対側から、同じクラスで同じ弓道部の真庭まにわ 玲奈れいなが、私に声をかけてくる。
 玲奈はほうきのてっぺんに両の手のひらをあてて、その上に顎をのせていう。

「部活終わったら、部室の掃除頼めないーー? 私、生徒会のほうの仕事あってさー!」
「いいけど……また……?」

 私は机を動かしながら、玲奈にむうと口をとがらせていう。

「ごめん、ごめん! 今度埋め合わせするからさ!」
「絶対だよー?」
「うん! ありがと!!」

 玲奈は幼稚園の頃からの親友で、家も近いためよく一緒に遊んで育った。
 その玲奈の頼みだから仕方ない。
 私は早々に机を運んで教室の掃除を終えると、部室へと向かった──



***

「結構埃すごいな……」

 そういえば、さき先輩から部長引き継いでから、一度も掃除してないや。
 どこから掃除をするか……。
 
 とりあえず、この机をどけて……。

「あ、これ……」

 そこには弓道部に伝わる【伝説の弓】がある。
 

「うわっ!」

 机を動かした拍子に、ガラスのようなものが割れる音がした。
 さらに机を退かせてみると、机の奥にあった弓道部に伝わる、伝説の弓が入れられたショーケースが割れていた。
 
 その時、私をまばゆい光が包み込んだ──

「えっ! うわっ!!まぶしっ!」

 私はあまりのまぶしさに顔の前に手を当てて、目をつむった。

 数秒だろうか、数十秒だろうか、そのまばゆさは長く感じた。
 光のおさまりを感じた私は、ゆっくりと手を降ろして目を開いた。

 そこには、艶やかな黒髪、青い和服の見目麗しい青年がいた。
 すらっとしていて、背が高く、私は上から下まで視線を移した後で、もう一度目を彼の目に向けた。

「あの……え……どこから入って……」

 私の言葉を遮るように、その青年は言葉を紡いだ。
 

「僕と結婚してください」


「はい……?」
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