魔境の森に捨てられたけど、最強のテイマーになって生還した~外れギフト【スライムテイム】でスライムを無限に仲間にして成り上がり無双~

むらくも航

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第21話 王都巡りデート

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<アケア視点>

「これが、王都ですっ!」

 セレティアが金髪を揺らしながら、バッと腕を広げる。
 それに合わせて、僕も奥へ視線を向けた。
 すると、改めて王都の大きさに感心する。

「うわあ、すっごいね……!」
「ふふっ、そうでしょう」

 ヒルナーデ邸から少し歩くと、そこはもう都会だ。

 大きな建物に、見たことがない店の数々。
 長らく森にいたからか、おしゃれな建物を見るだけでもワクワクしてしまう。
 前にいたフォーロス家の領地よりもずっと栄えているみたいだ。

 だけど、セレティアは少し申し訳なさそうに口にした。

「すみません、本当はすぐにご案内できたら良かったんですけど……」
「セレティア……」

 初日は、母が気になって仕方なかったのだろう。
 セレティアは優しすぎるあまり、少し謝りすぎるところがあるのかも。
 だけど、僕は彼女に感謝をしている。
 
「そんなことないよ」
「え?」
「そもそもセレティアに会っていないと、こんな素敵な国に来ることすら無かったと思うから」
「アケア様……! はいっ!」

 それから浮かばせる笑顔は、とても美しい。
 改めて、エリン様を助けられて良かったなと思う。

「じゃあ、今日はよろしくね!」
「もちろんです!」

 こうして、すごく元気になったセレティアと僕の王都巡りが始まった。




「これすっごく美味しい!」

 道中にあった店で、冷たくて甘い白色のものを食べた。
 “そふとくりーむ”、って言うらしい。

「わたしも好きなんです。ここのソフトクリーム!」
「これは食べたくなるね!」

 二人でペロペロしていると、店主さんが話しかけてくる。

「今日は連れの方がいらっしゃるですね、セレティア様」
「はい、そうなんですっ!」
「……ほう、その顔は」

 対して、太陽のような笑顔で答えたセレティア。
 それにピンときたのか、店主さんはニヤリとした。

「もしかして、そういう関係ですかい?」
「……!?」
「て、店主さん!?」

 僕もつい驚いてしまうが、セレティアは手を左右に振った。

「も、もう! 違いますよっ!」
「あははっ、すまねえすまねえ」

 でも、本当に驚いたのはセレティアの態度についてだ。

「アケア様、どうされました?」
「い、いえ、なんでも……」

 今の店主の発言に対して、セレティアは何一つ怒らなかった。
 もし同じ発言を、フォーロス家の者にしたらどうなっていたか分からない。
 最悪、打ち首でもおかしくないだろう。

「では行きますね、店主さん」
「おう! セレティア様もデート頑張ってな!」
「違うと言ってるじゃないですか~!」

 貴族と住民の距離がこんなに近いなんて。
 父のドレイク様も含めて、住民に相当好かれているんだろう。
 こんな関わりの形があるなんて、考えたことすらなかった。

「行きましょっ、アケア様!」
「え、あ、うん!」

 慕われているんだなあ。
 そんなことを思いつつ、僕はセレティアと引き続き王都を回る。

 服飾店にて。

「アケア様! とてもお似合いです!」
「そ、そうかな?」

 セレティアは両手を合わせ、僕の格好を上下に見る。
 僕があまり服を持っていなかったからと、案内してくれたんだ。

「はい! すごく素敵……」
「え?」
「……はっ!」

 だけど、セレティアが我に返ったように顔を赤くした。
 あたふたしていると、店のおばさんがやってくる。

「これは良いもの見せてもらったねえ。セレティア様、その服はどうぞお好きに持って行って下さい」
「そ、そんな!」
「ドレイク様にも随分とお世話になっているからねえ。ほらほら、持って行った」
「わっ!」

 店のおばさんは、目にも止まらぬ速さで服をまとめ、袋で渡してくる。
 
「お二人で仲良くするんですよ」
「も、もう~!」

 それからも、王都の様子は変わらず。


 高級お土産店にて。

「いつもお世話になってますんで! これをドレイク様に!」
「そ、そんな!」


 有名な飲み物のお店にて。

「こちらももらってください!」
「ええ~!」


 美味しいと噂のお食事処にて。

「お代はいりません! ぜひうちで食事をしたと言って頂ければ!」
「ここでもですか~!」

 セレティアと街を回っていると、手がいくつあっても足りないみたい。
 僕たちはその度に【スライム収納】をしながら、賑やかに王都を回ったのだった。
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