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第二章
天罰
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血で穢れた四つの切っ先がムラトの喉元目掛け振り下ろされる。
ムラトが正気であったなら、即座に腰を抜かしていただろう。
しかし、ムラトの肉体は今やただの傀儡である。
人の眼を通して、ブロンテスが冷静に刃との距離を測っている。
「──神聖領域!」
シラーの詠唱が響き渡ると、眩い光の壁が腐敗の魔王・アルバーノとムラトを分断した。
アルバーノの刃は全て壁に突き刺さる。
ムラトをアルバーノの懐へ突っ込ませようと考えていたブロンテスだったが、それは仲間によって阻まれてしまう。
「余計なことを」
誰にも聞こえないほどのぼやきをムラトの口で零す。
天精霊の力を借りた神聖魔法をアンデッドは特に苦手としている。
力のまま壁を破壊したアルバーノだったが、顔を歪めて一歩引きさがった。
魔力の残滓が破片となってアルバーノの腕に触れると、たちまち火傷を生じさせる。
だが、アルバーノは一言も声を漏らさない。すでに痛覚まで腐っているようだ。
濁り始めた眼は、ムラトが持つ小剣だけを睨みつけている。
「よそ見してる場合かぁ!?」
およそ人間とは思えないほどの跳躍力で飛び掛かったセルジオが、アルバーノの脳天めがけて戦斧を振り下ろす。
「なるほど」
壁張りの次は強化か。
防御の次は攻め手の強化を行っていた後衛の魔導士にブロンテスは僅かながら感心する。
「グゥ……!」
アルバーノは四本の剣で頭を覆って何とかセルジオの一撃をやり過ごした。
刃物同士がぶつかり、耳をつんざくような打撃音と火花が散る。
セルジオは鹿のように後ろへ跳ね退いた。
その次には、アルバーノの長剣にヒビが入り、ぱきぱきと音を立てて刀身が崩れはじめる。
「ア˝ァ!?」
もはやヒトとは思えない嗄れ声でアルバーノが慄く。
眼玉が零れんばかりに目を剝くアルバーノへ、ムラトの中からブロンテスが声をかける。
「新しい剣が欲しいか?」
ムラトの顔が挑発的な笑みを浮かべ、傷一つない小剣を左右に振ってみせた。
「グォロス!」
獣じみた怒号を発しながら、アルバーノが折れた剣をムラトへ投げつける。
それをムラトの身体は首を傾けるだけで回避した。
「気味が悪いですね……」
作り物めいた動きを見せるムラトを背後から見ていたシラーは思わずそう口にしていた。
「言ってる場合か! もう一回だ!」
「いえ、アレを足止めするのが先です」
再度身体強化魔法を要求するセルジオを一蹴し、シラーは大魔法の準備にかかる。
きっとあの村人は囮なのだ。一番執着を見せてきた武器とそれを扱ってきた人間。
それを目の前でちょろちょろさせてやるから、その隙にとどめを刺せ。
シラーはブロンテスがそう言っているのだと解釈していた。
「俺はどうすんだよ!?」
「……」
シラーは答えない。
体の中に渦巻く魔力を形にするため、すべての音を耳が拒んでいる。
「クソ! 行けばいいんだろ!」
セルジオは鼠のようにちょこまかと逃げ続けるムラトめがけて一直線に突っ込んだ。
崖を下る猪の如く猛烈な走りが風を起こす。
ムラトの身体がひょいと横に飛びのいた瞬間を狙って、セルジオは戦斧を下から上へ突き上げた。
「ギャァァッ!」
勢いよく断ち切られたアルバーノの左腕が一本、宙に舞う。
のけ反って倒れ込みそうになる巨体の頭めがけ、ムラトの右手が勢いよく小剣を投げつけた。
「おい!?」
それはヒトの力で投げられたとは思えないほどの速さで空を切り、ヒトだったものの眉間に突き刺さる、はずだった。
煌めく刃がアルバーノの皮膚に触れる直前、爆発的な光と轟音が謁見の間に迸る。
「グギャァァァァァッッ!?」
腐敗の王が喉を切り裂かれたような断末魔を奏でる。
「くっ……」
「うおぉ!?」
「きゃあ!?」
突然視界を奪う光と突風に三人は反射的に腕で顔を覆い、足裏に力を入れてその場に踏みとどまった。
暴力的なまでの光と風が収まると、後には静寂しか残らない。
三人がそっと目を開けると、アルバーノが居たはずの床には大きなヒト型の焦げ跡が残されており、その中心部には金の装飾も美しい白銀の投げ槍が突き刺さっていた。
「シラー、お、お前いつの間にこんな魔法……」
「わっ私ではありません!」
よろよろとたたらを踏むセルジオにずり落ちそうな眼鏡を震える手で支えるシラーが反論する。
二人とも何が起きているのか全く理解できていない。
ただ一人、ムラトだけが苦虫を嚙み潰したような顔でその槍を見ている。
「じゃあ、あんたか? っていうか、今どっちだ?」
「……俺ではない」
セルジオに呼びかけられたブロンテスが吐き捨てる。
「一体何が」
シラーが杖を支えに不確かな足取りで二人の元に歩み寄ったその瞬間、槍から何者かの声が響いてきた。
『──よく耐え抜きました、ヒトの仔よ』
男とも女ともつかぬ、澄んだ水のような声。
その声にシラーとセルジオがはっと目を見開く。
「まさか……そのお声は……」
「天精霊様!?」
『はい。またお会いしましたね。このキリタロテの声を覚えていたこと、嬉しく思います』
涼やかな声が滔々と紡がれる。
魔王討伐旅の途中、アルバーノ一行は幾度か天精霊の導きを受けたことがあった。
セルジオとシラーは目を丸くしているが、ブロンテスが操るムラトだけは酷くしかめっ面をしている。
その渋さといったら、今にも唾を吐き出しそうな程だった。
『ヒトの仔らの願いはわたくしまで届きました。微力ではありますが、あなた方の力になればと思い──』
「よく言う。不始末を消しにかかっただけだろう。全ては貴様らの選択が誤っていたせいだな」
ムラトの中のブロンテスが居丈高に槍を睨めつける。
『……。おお、罪深き地下の住人、サイクロプスの一枝よ。わたくしはあなた方が武器防具を通して地上に干渉していることを識っています。それに、憐れなヒトの仔を操るなど、不可侵の掟に反していると思いますが、違いますか?』
「どこがだ。頭の出来は何万年経っても変わらんようだな。おい、貴様ら聞いたか? 今の脅し文句を。貴様らが祈っている奴らは所詮こんなものだ」
ムラトの足を使ってブロンテスは床に突き刺さった槍を遠慮無く二、三回小突いてみせる。
「おいおいおい!」
「何してるんですかっ」
天精霊を僅かでも崇めている人間にとっては不敬も不敬、セルジオとシラーはブロンテスの足癖の悪さに血の気が引いた顔で狼狽えていた。
「事情は知らねぇけどよ、そういうのやめようぜ!? なっ?」
「その通りです。こうして天精霊様がお助け下さったのですから」
「助けた? 誰をだ? 勇者と褒めそやしておいて、魔に堕ちた途端これだ。そもそも人選から誤っていたがな。適正のない者を担ぎ上げた此奴らこそが魔獣だろう」
『……。ヒトの道を踏み外す武器を造った者が何を言うのです』
それからしばらく、天精霊の一柱・キリタロテとブロンテスの聞くに堪えない嫌みの応酬が続いたのだった。
⚔
ここは、どこだ?
ムラトは自分の身体が暗闇の中から浮き上がるかのような感覚を味わっている。
魂がどことも知れぬ場所からゆっくりと浮上し、住み慣れた重たい肉の器へ還っていく、そんな心持ちとなっていた。
ようやく肉体と意識が結合し、ムラトは久々に自分の瞼を自分で開く。
焦点が合わず、視界がぼやけている。
しかしその状態も長くは続かず、次第に見覚えのある高く広い石造りの天井が見えてきた。
「起きたか」
聞き慣れた低い声。
ムラトは自分を見下ろす巨大な一つ目をまじまじと見つめた。
「あれ……?」
手足からよく乾いたシーツの感触が伝わってくる。
どうやらムラトはブロンテスの寝室にある寝台の上に横たわっていたようだ。
「ブロンテス様、その、何がどうなっているのでしょうか。魔王は……」
何もかも悪い夢を見ていたようだ。
どこからが現実で、どこからが夢なのか。
ムラトは寝台の縁に腰を掛けたブロンテスの大きすぎる背中を見やる。
「魔王か。無事殺されたぞ。ある意味お前が倒したようなものだ」
「えっ? いや、その、ブロンテス様が私の身体を使ってどうのこうのというアレは」
ムラトの曖昧な問いに、ブロンテスは深いため息をついた。
「確かに俺がとどめを刺すはずだった。だがな、お前が喚んだ奴が始末を付けた」
全く意味が分からない。
ムラトは眉毛を下げ、困惑の表情を浮かべる。
ブロンテスは顛末を語って聞かせるため、億劫そうに口を開いた。
つづく
ムラトが正気であったなら、即座に腰を抜かしていただろう。
しかし、ムラトの肉体は今やただの傀儡である。
人の眼を通して、ブロンテスが冷静に刃との距離を測っている。
「──神聖領域!」
シラーの詠唱が響き渡ると、眩い光の壁が腐敗の魔王・アルバーノとムラトを分断した。
アルバーノの刃は全て壁に突き刺さる。
ムラトをアルバーノの懐へ突っ込ませようと考えていたブロンテスだったが、それは仲間によって阻まれてしまう。
「余計なことを」
誰にも聞こえないほどのぼやきをムラトの口で零す。
天精霊の力を借りた神聖魔法をアンデッドは特に苦手としている。
力のまま壁を破壊したアルバーノだったが、顔を歪めて一歩引きさがった。
魔力の残滓が破片となってアルバーノの腕に触れると、たちまち火傷を生じさせる。
だが、アルバーノは一言も声を漏らさない。すでに痛覚まで腐っているようだ。
濁り始めた眼は、ムラトが持つ小剣だけを睨みつけている。
「よそ見してる場合かぁ!?」
およそ人間とは思えないほどの跳躍力で飛び掛かったセルジオが、アルバーノの脳天めがけて戦斧を振り下ろす。
「なるほど」
壁張りの次は強化か。
防御の次は攻め手の強化を行っていた後衛の魔導士にブロンテスは僅かながら感心する。
「グゥ……!」
アルバーノは四本の剣で頭を覆って何とかセルジオの一撃をやり過ごした。
刃物同士がぶつかり、耳をつんざくような打撃音と火花が散る。
セルジオは鹿のように後ろへ跳ね退いた。
その次には、アルバーノの長剣にヒビが入り、ぱきぱきと音を立てて刀身が崩れはじめる。
「ア˝ァ!?」
もはやヒトとは思えない嗄れ声でアルバーノが慄く。
眼玉が零れんばかりに目を剝くアルバーノへ、ムラトの中からブロンテスが声をかける。
「新しい剣が欲しいか?」
ムラトの顔が挑発的な笑みを浮かべ、傷一つない小剣を左右に振ってみせた。
「グォロス!」
獣じみた怒号を発しながら、アルバーノが折れた剣をムラトへ投げつける。
それをムラトの身体は首を傾けるだけで回避した。
「気味が悪いですね……」
作り物めいた動きを見せるムラトを背後から見ていたシラーは思わずそう口にしていた。
「言ってる場合か! もう一回だ!」
「いえ、アレを足止めするのが先です」
再度身体強化魔法を要求するセルジオを一蹴し、シラーは大魔法の準備にかかる。
きっとあの村人は囮なのだ。一番執着を見せてきた武器とそれを扱ってきた人間。
それを目の前でちょろちょろさせてやるから、その隙にとどめを刺せ。
シラーはブロンテスがそう言っているのだと解釈していた。
「俺はどうすんだよ!?」
「……」
シラーは答えない。
体の中に渦巻く魔力を形にするため、すべての音を耳が拒んでいる。
「クソ! 行けばいいんだろ!」
セルジオは鼠のようにちょこまかと逃げ続けるムラトめがけて一直線に突っ込んだ。
崖を下る猪の如く猛烈な走りが風を起こす。
ムラトの身体がひょいと横に飛びのいた瞬間を狙って、セルジオは戦斧を下から上へ突き上げた。
「ギャァァッ!」
勢いよく断ち切られたアルバーノの左腕が一本、宙に舞う。
のけ反って倒れ込みそうになる巨体の頭めがけ、ムラトの右手が勢いよく小剣を投げつけた。
「おい!?」
それはヒトの力で投げられたとは思えないほどの速さで空を切り、ヒトだったものの眉間に突き刺さる、はずだった。
煌めく刃がアルバーノの皮膚に触れる直前、爆発的な光と轟音が謁見の間に迸る。
「グギャァァァァァッッ!?」
腐敗の王が喉を切り裂かれたような断末魔を奏でる。
「くっ……」
「うおぉ!?」
「きゃあ!?」
突然視界を奪う光と突風に三人は反射的に腕で顔を覆い、足裏に力を入れてその場に踏みとどまった。
暴力的なまでの光と風が収まると、後には静寂しか残らない。
三人がそっと目を開けると、アルバーノが居たはずの床には大きなヒト型の焦げ跡が残されており、その中心部には金の装飾も美しい白銀の投げ槍が突き刺さっていた。
「シラー、お、お前いつの間にこんな魔法……」
「わっ私ではありません!」
よろよろとたたらを踏むセルジオにずり落ちそうな眼鏡を震える手で支えるシラーが反論する。
二人とも何が起きているのか全く理解できていない。
ただ一人、ムラトだけが苦虫を嚙み潰したような顔でその槍を見ている。
「じゃあ、あんたか? っていうか、今どっちだ?」
「……俺ではない」
セルジオに呼びかけられたブロンテスが吐き捨てる。
「一体何が」
シラーが杖を支えに不確かな足取りで二人の元に歩み寄ったその瞬間、槍から何者かの声が響いてきた。
『──よく耐え抜きました、ヒトの仔よ』
男とも女ともつかぬ、澄んだ水のような声。
その声にシラーとセルジオがはっと目を見開く。
「まさか……そのお声は……」
「天精霊様!?」
『はい。またお会いしましたね。このキリタロテの声を覚えていたこと、嬉しく思います』
涼やかな声が滔々と紡がれる。
魔王討伐旅の途中、アルバーノ一行は幾度か天精霊の導きを受けたことがあった。
セルジオとシラーは目を丸くしているが、ブロンテスが操るムラトだけは酷くしかめっ面をしている。
その渋さといったら、今にも唾を吐き出しそうな程だった。
『ヒトの仔らの願いはわたくしまで届きました。微力ではありますが、あなた方の力になればと思い──』
「よく言う。不始末を消しにかかっただけだろう。全ては貴様らの選択が誤っていたせいだな」
ムラトの中のブロンテスが居丈高に槍を睨めつける。
『……。おお、罪深き地下の住人、サイクロプスの一枝よ。わたくしはあなた方が武器防具を通して地上に干渉していることを識っています。それに、憐れなヒトの仔を操るなど、不可侵の掟に反していると思いますが、違いますか?』
「どこがだ。頭の出来は何万年経っても変わらんようだな。おい、貴様ら聞いたか? 今の脅し文句を。貴様らが祈っている奴らは所詮こんなものだ」
ムラトの足を使ってブロンテスは床に突き刺さった槍を遠慮無く二、三回小突いてみせる。
「おいおいおい!」
「何してるんですかっ」
天精霊を僅かでも崇めている人間にとっては不敬も不敬、セルジオとシラーはブロンテスの足癖の悪さに血の気が引いた顔で狼狽えていた。
「事情は知らねぇけどよ、そういうのやめようぜ!? なっ?」
「その通りです。こうして天精霊様がお助け下さったのですから」
「助けた? 誰をだ? 勇者と褒めそやしておいて、魔に堕ちた途端これだ。そもそも人選から誤っていたがな。適正のない者を担ぎ上げた此奴らこそが魔獣だろう」
『……。ヒトの道を踏み外す武器を造った者が何を言うのです』
それからしばらく、天精霊の一柱・キリタロテとブロンテスの聞くに堪えない嫌みの応酬が続いたのだった。
⚔
ここは、どこだ?
ムラトは自分の身体が暗闇の中から浮き上がるかのような感覚を味わっている。
魂がどことも知れぬ場所からゆっくりと浮上し、住み慣れた重たい肉の器へ還っていく、そんな心持ちとなっていた。
ようやく肉体と意識が結合し、ムラトは久々に自分の瞼を自分で開く。
焦点が合わず、視界がぼやけている。
しかしその状態も長くは続かず、次第に見覚えのある高く広い石造りの天井が見えてきた。
「起きたか」
聞き慣れた低い声。
ムラトは自分を見下ろす巨大な一つ目をまじまじと見つめた。
「あれ……?」
手足からよく乾いたシーツの感触が伝わってくる。
どうやらムラトはブロンテスの寝室にある寝台の上に横たわっていたようだ。
「ブロンテス様、その、何がどうなっているのでしょうか。魔王は……」
何もかも悪い夢を見ていたようだ。
どこからが現実で、どこからが夢なのか。
ムラトは寝台の縁に腰を掛けたブロンテスの大きすぎる背中を見やる。
「魔王か。無事殺されたぞ。ある意味お前が倒したようなものだ」
「えっ? いや、その、ブロンテス様が私の身体を使ってどうのこうのというアレは」
ムラトの曖昧な問いに、ブロンテスは深いため息をついた。
「確かに俺がとどめを刺すはずだった。だがな、お前が喚んだ奴が始末を付けた」
全く意味が分からない。
ムラトは眉毛を下げ、困惑の表情を浮かべる。
ブロンテスは顛末を語って聞かせるため、億劫そうに口を開いた。
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