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35 通路の捜索開始
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この日は、セクターへの入り口を捜索する日だった。私とクラースさん、ヴァルガにルーペルトは、騎士の防具の姿で帝国研究所の前に集合してから皆で中に入った。
職員と警備兵がポツポツといて、皆は我々が来るのを知っていたのか、チラッと見ては作業に戻った。
チェイスが歴史的遺産が地下に埋まっているかもしれないと適当なことを言ってくれたおかげで、私達は謎の考古学研究チームだと思われている。セレスティウムが見つかったら、その後で研究所に伝える。
帝国研究所の中にいる時に、ダメ元でヴァレンタイン教官に、入り口を教えてもらえないかメールを送った。
すると返事が返ってきて、『魔力放出区域にある B.B.V』とのことだった。それのどこなのか聞いたけど、それ以上は返事は無かった。マテオ団長が掴んだ情報は嘘じゃなかったのか。
早速、魔力放出区域にきたが、その規模の大きさに私はあんぐりと口を開けてしまった。
帝国研究所はとっても広いが、この区域は一段と大きく、端から端まで行くのに十五分はかかりそうだった。こんなシステムがあるんだから帝国一の研究所だよなぁ。
「こんなシステムがあるんだから、帝国一なんだよな……。」
クラースさんが丁度、私が思ったことを言ってくれた。私は笑いを堪えた。ルーも巨大さに放心していた。ヴァルガが言った。
「兎に角、このエリアを重点的に探そう。ジェーン、このエリアに何か不審なシステムは見つからないか?」
『少々お待ちください、キルディアのウォッフォンから、エリアをスキャンします。』
ジェーンの声が聞こえた。因みに彼らは私のチョーカーに付いているカメラから、映像を視聴中だ。今回はあの市長はいないけど。
『どうでしょう、チェイス。こちらからでは何も異変などありません。』
『そうだね、僕の方も見つからなかった。となると原始的な入り口なのかも。』
「原始的って電子ロックじゃなくて、普通の扉ってこと?」
私が聞くと、チェイスが答えてくれた。ちょっと声色が明るい。
『そうそう!電子ロックの必要ない、マンホールみたいなアナログな入り口だよ!……ああ、とうとうキルディアと協力することが出来た!ねえキルディア、今度は僕のことをチョップしないでよ?痛いっ!』
リンのあははと言う笑い声が聞こえている。ベシッという音からして、ジェーンがチェイスを叩いたっぽい。オペレーターチームが混乱しているけど、私は取り敢えず言った。
「じゃ、じゃあ……そういうアナログな入り口を探そうか。機械の下も、念入りに。」
クラースさんが頷いてくれた。
「そうだな、手分けして探そう。このエリアにあるって言ってもこんなに広いんだ、時間が無いぞ。」
我々は早速バラバラに分かれて区域の内部を捜索を開始した。このエリアは今、魔力の放出が行われていないので安全だけど、白い壁に白い機械、白い床で、それが妙に恐怖心を煽った。
放出区域には中心に、魔力から守るためなのか角の丸い正方形で可愛い形をしている機械と、クレーン、それからドラム缶のようなものが纏めてあった。
私はドラム缶を一つ一つ浮かせて、丁寧に探した。私の近くにはルーがいて、彼も私の探し方を見たようで、同じようにドラム缶を浮かせて探していた。
「……ないね」
ルーに話しかけた。
「ああ、でもこのエリアに必ずあるんなら、探すしかない。ベルンハルト様だって、頑張って待ってる。彼ほど住人思いな族長はいなかったんだ。俺は絶対にセクターを見つける。」
「うん、見つけよう。マンホールかぁ……このエリアにあるのかな。」
半ば独り言のような発言を拾ったのは、オペレーターの二人だった。
『調べたところ、そのエリアには『三十箇所のマンホールがあるね!』……ということです。キルディア、どうもやりづらいのですが、チェイスを追い出してもいいですか?』
「だめだよそれは……二人とも教えてくれてありがとうね。」
『うん!また何でも聞いて!』
上機嫌のチェイスの声と、ジェーンのため息が聞こえた。確かにオペレーターがたくさんいたらこうなるだろうけど、二人が揃ってる方が心強い。私は引き続きドラム缶を退かしてはマンホールを探した。
マンホールを一つ見つけた。町の中にあるような金属製のものではなく、白い丸の、素材は何なのか知らないツルツルの蓋だった。
それをツールアームの指を引っ掛け、出力を上げてこじ開けると、中は下水に通じる梯子だった。そりゃそうだマンホールなんだから。
「……これってさ、いちいち潜らないとだめなのかな。それが三十もあると大変すぎる。ジェーン他に確かめる方法はないかな?」
『そうですね……』ジェーンがカタカタとタイピングしている。『先程から帝国研究所の設計図と、下水へのマンホールを照合して調べております。しかし三十箇所あるうちのどれもが下水に繋がっていると示されている。これがフェイクなのだとしたら一つ一つ調べるしか、方法が。』
私は頭を抱えた。遠くで捜索をしていたクラースさんとヴァルガもその言葉に体を止めて、それは無理だと言わんばかりに首を振った。でも本当に、一つ一つ降りて探すしかないのか……。
私はマンホールの中の暗闇を見つめて、行くしかないかと心に決めた。
「ルー、行ってみよう。一つ一つ調べる必要があるよ。」
ルーは近くにいなかった。あれ?
私は辺りを見回してルーを探した。ドラム缶の間を通り抜けると、ルーが壁に向かって立っているのを発見した。
「何してんの?」
「え?ああ。」ルーが頭をポリポリと掻いた。「気のせいかな、このエリアに来た時から、なんか匂うんだよな……。どこからだ?と思ってたけど、なんかこの壁の向こうから匂ってる気がする。」
「え?」
だけど、ルーが立っていたのは真っ白でツルツルな壁の前だった。何もありゃしない。でも魔族の方が鼻が効くのは有名だ。同じハーフでも外見的に私は人間寄りで、ルーは魔族寄りだ。何かがあるのかもしれない。
私はルーに近づき、拳で壁をコンコンと叩いてみた。すると、ルーの立っているところの壁は他のところと比べると、若干音質が違うように思えた。クラースさんとヴァルガもこちらに来ていて、同じように拳でコンコン叩いて音を確かめている。
「この壁の向こうにあるのかな……音が違うよね?」
「そりゃそうだが、」答えたのは苦笑いをしたヴァルガだ。「ここを爆破するのか?もし何も無かった場合の損失はすごいことになるぞ。帝国研究所の魔力放出区域だろ?壊すのは少し、な……はは。」
『設計図にはその箇所に部屋などありませんが、』ジェーンの声が聞こえた。『マンホールはマテオも探した可能性がありますし、そこに賭けてもいいかもしれません。隠し扉があるとすればスイッチがあるはずです。それか……先程のスキャンではこのエリアに電子ロックはありませんでした。とすればその隠し扉は、何か原始的な仕掛けがされているのだと予想します。皆で壁の一部を押してみていただけませんか?或いは、引くなど。』
我々は目を合わせて、皆で固まって壁の一部を押してみた。しかしびくともしない。ならばと思い今度は皆で横に引いてみた。
すると、ガラガラと普通に壁が移動して、金属の格子扉が現れた。しかし何故かクラースさんがせっかく開いた壁をまた元に戻したいのか、皆にジェスチャーをした。
「な、何でなの、クラースさん?」
「あ、いや……すごいシームレスだから、感動したから。」
彼の気持ちは分かる。スピーカーからケイト先生とリンの笑い声が響いたまま、皆で壁を元の位置まで戻すと、ぴったりと何も無かったかのように気持ちよくハマった。
それに感動する気持ちも分かるけど、先を急がなければ!私はまた壁を開けようとした。しかし一人では重たすぎた。
「……っダァ!だめだ……ハアハア!……皆でやろう?」
「そ、そうだな」皆で力を込めると、壁が横にまた移動した。ヴァルガが力みながら言った。「んぬぅ!……しかし教官は一人でこの扉を開け閉めしていたんだろ?一体どうなってんだ……!?」
確かにそうだ。いくら力が強いとは言え、この扉は私とヴァルガ、クラースさん、ルーが力を合わせてやっとなのに、私なんかナイトアームの出力を最大にしているのに、彼女は一人で開け閉め出来るなんて……どうなってんだ?
そしてまた現れた金属の格子扉には、よく見ると大きな南京錠がかけられていた。アナログなロックだ……。
「どうしよう、この錠を切断するしかないね、じゃあ光の大剣を出そう。」
『ああキルディアっ!』
いきなりジェーンが叫んだ。しかもヴァルガも慌てた様子で、私の肩を掴んできた。な、なんだ?
『キルディア……私が遠隔でロックを解除します。』
「え?でもこんなアナログなものを遠隔でなんて出来ないでしょ?」
『あなたのナイトアームを介して、解除出来ます。』
スピーカーの向こうで、チェイスの『そんなこと出来るのか?』という声が聞こえた。ジェーンがカタカタ操作して、すぐにナイトアームのラインが一瞬赤く光った。
『南京錠の開錠パターンを全てダウンロードさせました。人差し指を抜いてください。』
「え?人差し指?あ、ああ。」
言われた通りにナイトアームの人差し指を抜いた。すると、キーピックツールのような細い棒だけが残った。私はその棒を南京錠に指した。とは言えここからどうするんだと思っていると、指先が勝手にカチャカチャ動き始めた。
「お、おお……すごっ。」
「何だこれは、こんなことが出来るのかジェーン……!?」ヴァルガが驚いている。「ぜ、絶対に、犯罪には使うなよ?」
『重々承知しております。』
すぐにロックは解除されて、南京錠を取ることができた。皆が「おお、おお」と言いまくっていて、そのうち誰からともなく笑いが漏れ始めて、我々は通路の中へと入ることが出来た。
職員と警備兵がポツポツといて、皆は我々が来るのを知っていたのか、チラッと見ては作業に戻った。
チェイスが歴史的遺産が地下に埋まっているかもしれないと適当なことを言ってくれたおかげで、私達は謎の考古学研究チームだと思われている。セレスティウムが見つかったら、その後で研究所に伝える。
帝国研究所の中にいる時に、ダメ元でヴァレンタイン教官に、入り口を教えてもらえないかメールを送った。
すると返事が返ってきて、『魔力放出区域にある B.B.V』とのことだった。それのどこなのか聞いたけど、それ以上は返事は無かった。マテオ団長が掴んだ情報は嘘じゃなかったのか。
早速、魔力放出区域にきたが、その規模の大きさに私はあんぐりと口を開けてしまった。
帝国研究所はとっても広いが、この区域は一段と大きく、端から端まで行くのに十五分はかかりそうだった。こんなシステムがあるんだから帝国一の研究所だよなぁ。
「こんなシステムがあるんだから、帝国一なんだよな……。」
クラースさんが丁度、私が思ったことを言ってくれた。私は笑いを堪えた。ルーも巨大さに放心していた。ヴァルガが言った。
「兎に角、このエリアを重点的に探そう。ジェーン、このエリアに何か不審なシステムは見つからないか?」
『少々お待ちください、キルディアのウォッフォンから、エリアをスキャンします。』
ジェーンの声が聞こえた。因みに彼らは私のチョーカーに付いているカメラから、映像を視聴中だ。今回はあの市長はいないけど。
『どうでしょう、チェイス。こちらからでは何も異変などありません。』
『そうだね、僕の方も見つからなかった。となると原始的な入り口なのかも。』
「原始的って電子ロックじゃなくて、普通の扉ってこと?」
私が聞くと、チェイスが答えてくれた。ちょっと声色が明るい。
『そうそう!電子ロックの必要ない、マンホールみたいなアナログな入り口だよ!……ああ、とうとうキルディアと協力することが出来た!ねえキルディア、今度は僕のことをチョップしないでよ?痛いっ!』
リンのあははと言う笑い声が聞こえている。ベシッという音からして、ジェーンがチェイスを叩いたっぽい。オペレーターチームが混乱しているけど、私は取り敢えず言った。
「じゃ、じゃあ……そういうアナログな入り口を探そうか。機械の下も、念入りに。」
クラースさんが頷いてくれた。
「そうだな、手分けして探そう。このエリアにあるって言ってもこんなに広いんだ、時間が無いぞ。」
我々は早速バラバラに分かれて区域の内部を捜索を開始した。このエリアは今、魔力の放出が行われていないので安全だけど、白い壁に白い機械、白い床で、それが妙に恐怖心を煽った。
放出区域には中心に、魔力から守るためなのか角の丸い正方形で可愛い形をしている機械と、クレーン、それからドラム缶のようなものが纏めてあった。
私はドラム缶を一つ一つ浮かせて、丁寧に探した。私の近くにはルーがいて、彼も私の探し方を見たようで、同じようにドラム缶を浮かせて探していた。
「……ないね」
ルーに話しかけた。
「ああ、でもこのエリアに必ずあるんなら、探すしかない。ベルンハルト様だって、頑張って待ってる。彼ほど住人思いな族長はいなかったんだ。俺は絶対にセクターを見つける。」
「うん、見つけよう。マンホールかぁ……このエリアにあるのかな。」
半ば独り言のような発言を拾ったのは、オペレーターの二人だった。
『調べたところ、そのエリアには『三十箇所のマンホールがあるね!』……ということです。キルディア、どうもやりづらいのですが、チェイスを追い出してもいいですか?』
「だめだよそれは……二人とも教えてくれてありがとうね。」
『うん!また何でも聞いて!』
上機嫌のチェイスの声と、ジェーンのため息が聞こえた。確かにオペレーターがたくさんいたらこうなるだろうけど、二人が揃ってる方が心強い。私は引き続きドラム缶を退かしてはマンホールを探した。
マンホールを一つ見つけた。町の中にあるような金属製のものではなく、白い丸の、素材は何なのか知らないツルツルの蓋だった。
それをツールアームの指を引っ掛け、出力を上げてこじ開けると、中は下水に通じる梯子だった。そりゃそうだマンホールなんだから。
「……これってさ、いちいち潜らないとだめなのかな。それが三十もあると大変すぎる。ジェーン他に確かめる方法はないかな?」
『そうですね……』ジェーンがカタカタとタイピングしている。『先程から帝国研究所の設計図と、下水へのマンホールを照合して調べております。しかし三十箇所あるうちのどれもが下水に繋がっていると示されている。これがフェイクなのだとしたら一つ一つ調べるしか、方法が。』
私は頭を抱えた。遠くで捜索をしていたクラースさんとヴァルガもその言葉に体を止めて、それは無理だと言わんばかりに首を振った。でも本当に、一つ一つ降りて探すしかないのか……。
私はマンホールの中の暗闇を見つめて、行くしかないかと心に決めた。
「ルー、行ってみよう。一つ一つ調べる必要があるよ。」
ルーは近くにいなかった。あれ?
私は辺りを見回してルーを探した。ドラム缶の間を通り抜けると、ルーが壁に向かって立っているのを発見した。
「何してんの?」
「え?ああ。」ルーが頭をポリポリと掻いた。「気のせいかな、このエリアに来た時から、なんか匂うんだよな……。どこからだ?と思ってたけど、なんかこの壁の向こうから匂ってる気がする。」
「え?」
だけど、ルーが立っていたのは真っ白でツルツルな壁の前だった。何もありゃしない。でも魔族の方が鼻が効くのは有名だ。同じハーフでも外見的に私は人間寄りで、ルーは魔族寄りだ。何かがあるのかもしれない。
私はルーに近づき、拳で壁をコンコンと叩いてみた。すると、ルーの立っているところの壁は他のところと比べると、若干音質が違うように思えた。クラースさんとヴァルガもこちらに来ていて、同じように拳でコンコン叩いて音を確かめている。
「この壁の向こうにあるのかな……音が違うよね?」
「そりゃそうだが、」答えたのは苦笑いをしたヴァルガだ。「ここを爆破するのか?もし何も無かった場合の損失はすごいことになるぞ。帝国研究所の魔力放出区域だろ?壊すのは少し、な……はは。」
『設計図にはその箇所に部屋などありませんが、』ジェーンの声が聞こえた。『マンホールはマテオも探した可能性がありますし、そこに賭けてもいいかもしれません。隠し扉があるとすればスイッチがあるはずです。それか……先程のスキャンではこのエリアに電子ロックはありませんでした。とすればその隠し扉は、何か原始的な仕掛けがされているのだと予想します。皆で壁の一部を押してみていただけませんか?或いは、引くなど。』
我々は目を合わせて、皆で固まって壁の一部を押してみた。しかしびくともしない。ならばと思い今度は皆で横に引いてみた。
すると、ガラガラと普通に壁が移動して、金属の格子扉が現れた。しかし何故かクラースさんがせっかく開いた壁をまた元に戻したいのか、皆にジェスチャーをした。
「な、何でなの、クラースさん?」
「あ、いや……すごいシームレスだから、感動したから。」
彼の気持ちは分かる。スピーカーからケイト先生とリンの笑い声が響いたまま、皆で壁を元の位置まで戻すと、ぴったりと何も無かったかのように気持ちよくハマった。
それに感動する気持ちも分かるけど、先を急がなければ!私はまた壁を開けようとした。しかし一人では重たすぎた。
「……っダァ!だめだ……ハアハア!……皆でやろう?」
「そ、そうだな」皆で力を込めると、壁が横にまた移動した。ヴァルガが力みながら言った。「んぬぅ!……しかし教官は一人でこの扉を開け閉めしていたんだろ?一体どうなってんだ……!?」
確かにそうだ。いくら力が強いとは言え、この扉は私とヴァルガ、クラースさん、ルーが力を合わせてやっとなのに、私なんかナイトアームの出力を最大にしているのに、彼女は一人で開け閉め出来るなんて……どうなってんだ?
そしてまた現れた金属の格子扉には、よく見ると大きな南京錠がかけられていた。アナログなロックだ……。
「どうしよう、この錠を切断するしかないね、じゃあ光の大剣を出そう。」
『ああキルディアっ!』
いきなりジェーンが叫んだ。しかもヴァルガも慌てた様子で、私の肩を掴んできた。な、なんだ?
『キルディア……私が遠隔でロックを解除します。』
「え?でもこんなアナログなものを遠隔でなんて出来ないでしょ?」
『あなたのナイトアームを介して、解除出来ます。』
スピーカーの向こうで、チェイスの『そんなこと出来るのか?』という声が聞こえた。ジェーンがカタカタ操作して、すぐにナイトアームのラインが一瞬赤く光った。
『南京錠の開錠パターンを全てダウンロードさせました。人差し指を抜いてください。』
「え?人差し指?あ、ああ。」
言われた通りにナイトアームの人差し指を抜いた。すると、キーピックツールのような細い棒だけが残った。私はその棒を南京錠に指した。とは言えここからどうするんだと思っていると、指先が勝手にカチャカチャ動き始めた。
「お、おお……すごっ。」
「何だこれは、こんなことが出来るのかジェーン……!?」ヴァルガが驚いている。「ぜ、絶対に、犯罪には使うなよ?」
『重々承知しております。』
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