スカーレット、君は絶対に僕のもの

meishino

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第61話 ムーンリバー

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 広場の近く、ちょっと大きなレンガ調の宿屋のフロントにとりあえず我々は着いた。

「半借りの時間終わってしまったんですよ~ごめんなさいね」

「そうでしたか~、どうします?ヒーたん」

 そう言ってこちらをじっと見る家森先生のその言葉がワザとらしい。やっぱりもう半借りの時間帯じゃないってことを最初から知ってたんじゃないの?と疑いの目で家森先生を見つめていると、後からやってきた若いカップルのお客さんが刹那の瞬間にサッとチェックインしてしまった。

「あ」

「ああ、お兄さん達すみませんね、今ので満室になってしまいました。」

 カウンター越しに宿屋のおじさんが済まなそうに言った。うーん、とにかく出るしかないよね。私と家森先生は外に出て立ち止まった。

 もう辺りは暗く、広場を柱のランプが照らしている。こんな日が落ちてもまだワイワイ賑わっているのだから、街ってすごい。

「しかし弱りましたね……ここが空いてないとなると、何処かに泊まるとしても他も埋まっているでしょうから。」

 そうなのだ、今の宿屋は大きさの割にちょっとお高い料金の場所だった。ここにあの学生さんぐらいの年齢のカップルが来てるとなると、他のところも空いてなかったんだろうし……うーん。

「じゃあ食事会が終わったら帰ります?」

 私の言葉にスーツ姿の家森先生が首を何度も振った。

「いえ、帰りません。それでは高崎と対等ではありませんから……」

 そう言ってさっきから帰りたくないとブーブー言うのだ。ちょっと可愛いけど、この状況はなんだか困ってしまった。泊まりたくても泊まる場所がない。

 私はポケットから懐中時計を取り出した。もうすぐで食事会の開催される時間だ。

「じゃあどこかベンチに行きます?」

「それなら……」

 家森先生は私の手を引いて、宿屋の隣の狭い隙間を通り始めた。

 通り抜けるとそこは建物の裏側ばかりが四方八方に見えている暗い路地で、ちょっと危なそうな雰囲気にドキドキする。誰も居ないし、街灯が一つだけあるけどパチパチと点滅して今にも消えそうだ。

 どうしてこんなところに来たのかと思っていると、突然家森先生に後頭部を掴まれてキスされてしまった。あう……。

「……ぅ」

「……ふふ、キスしたかったので。」

 う……それはずるい。でも私だってキスしたかった。だから私だって家森先生の頬をガシッと掴んで口を付ける。私の積極的な行動に彼は一瞬驚いた表情をしたけど、すぐに心地よさそうに目を閉じてくれた。ああ、私だって目を閉じてしまう……。

「……ん、ヒーたんからしてくれて、あっ、鼓動が。」

「え?……」

 キスを終えて、家森先生が私の手を掴み、彼の心臓に導いていく。シャツ越しに触れるとそれはドクンドクンと脈打っていた。思わず私の鼓動が更に高鳴る。

 ぎゅうと抱きしめられて、私も彼の背中にぎゅっと力を入れる。こうしていると不思議だ。ドキドキして止まらないのに……安心する。

「ヒーたん、」

「はい?」

「さっきはどうして魅力を磨きたいと仰いましたか?訳があると……」

 ああ、気になってしまったのですか。ふふ。

「……秘密です。」

「じゃあお仕置きします。ここで」

「話しますね。話しますから」

 本当にちょっと油断するとすぐそれだよ……私は彼から少し離れて、話をしようとする。街灯の点滅の中、家森先生がじっと私を真剣な表情で見つめている。もしかしたら別の誰かの為だと思ってしまったのかもしれない。

 恥ずかしさで、何度もごくっと喉を鳴らした後に言った。

「……昨日も今日もメールくれなかったので、嫌われてしまったと思って。だからもう一度好きになって欲しくて……家森先生に。」

「ぼ、僕のためでしたか?」

「そ、そうです……魅力を出して、誘惑しようと思った。アゥ」

 ぎゅうと力強くハグされて変な声出た。以前、家森先生の部屋で彼のことを後ろから抱きしめた時に彼から漏れた声に似てて、自分でちょっと吹いた。

「ああヒーたん、もう今日はずっと一緒にいましょう。食事会は断って。」

「ええ!?それはちょっと。食事が無料ですから……」

「基本無料?それは一体どういう……?」

 懐疑の表情をした家森先生が少し離れた隙に、私はポケットの中で震えた携帯を取り出してメールを確認した。

 ____________
 オッケー!オッケー!
 ようヒイロ!
 もう街に着いてるよな!
 場所はムーンリバー
 幹事の名はスティーブだ。
 あ、いいや俺、店の前で
 待ってるから早く来い。
 ウェイン
 ____________

「ちょっと見せなさい」

「待って待って!待って……やめて~!」

 家森先生が私の携帯を奪おうとしてくるのを必死に避ける。彼が仕方あるまいと言った表情で手のひらにスカイブルーの魔法陣を出してきたところで、タイミング良く彼のスーツのポケットから音が鳴った。

 ポーン

「ほら!家森先生も連絡来てますよ?親睦会のことじゃないですか?」

「まあそうでしょうね……確認します。」

 家森先生が携帯を見て、ふんと声を漏らした。うーんちょっと気になるなぁ。

「その親睦会ってミア先生も来るんですか?」

「ふふっ……」

 ……ん?

 そう笑っただけで何も答えてくれない。まあ確かに私だって何も言ってないから別に答える権利ないけど。ちょっとムッてしちゃう。

 その私の表情を見た先生が、もう一度だけふふと笑って答えた。

「まあそうです。しかし彼女とは仕事の話しかするつもりはありません。さてあなたの食事会は誰とどこで?何人で?幹事の名は誰でしょうか?今のメールの送り主は?」

 やば……止まんない。ニヤリと笑う家森先生がじりじりと私に距離を詰める。

「そ、それは全部今日何処かに泊まった時に教えます!えっと……その時に、」

 そうだ、彼が納得する何かを条件として言わないといけないかも。どうしよう。どうしよう!

「じゃあ泊まったら……た、たくさんちゅうしましょ。」

「ほう……」

 それなら、と彼が納得してくれた。ああよかった……じゃあ向かおう向かおう。こんなこと聞いたらまた聞き返されるかもしれないけど、私はちょっと聞いてみた。

「じゃあ行きましょうか。親睦会はどの辺で行われるんですか?」

「ああ、ムーンリバーっていう小洒落たレストランですよ。もうミアが予約を取っていたようでして。」

 ……ムーーーン……リバ?

 やば。

 それって一箇所しかないよね?うん、さっきお店のHP検索したけどこの世界にその名前のレストランは一軒しかなかった。

「あなたの食事会はどこですか?僕が答えたのだからそれくらいは答えてください。お願いヒーたん。」

 裏路地から出たところで家森先生が私の手を握ってそう聞いてきた。うん、まあ場所だけは言おうか……。

「ムーンリバーです。」

 家森先生の目が丸くなる。

「そうですか。中々予算のある食事会ですね……それにあなたは無料ですか……ほお?」

「まあまあ!行ってみましょうよ!帰りに一緒に帰りやすいじゃないですか!ね?」

「確かにそうですが……」

 私が家森先生の背中を押すと渋々彼が歩き始めた。場所は分からないので彼に付いて歩いて行く。検索して迷子にならないで済んだから、それは良かったのかもしれない。

 広場から白いレンガの街道を歩いているとすぐにその店が見えてきた。辺りを見渡せば、この一帯がおしゃれなレストランや高級ホテルばかりの……いわゆるセレブ街で、そのレストランも白い宮殿を模したデザインの建物でこれはこれはこれは。

「おお……すごい。」

 その建物の前に、私の待ち合わせの相手が突っ立っているのが分かった。彼は携帯を触りながら時折辺りをチラッと見ている。あ、やばい。彼にメールするの忘れた。私は立ち止まった。

「どうしました?」

「ちょっと先に行っててください。確か招待券が」

「ほお?招待券ですか……では先に僕は中に入るとします。」

 やばい。早くしないと。私は電光石火の勢いで携帯を操作して、家森先生の親睦会が同じ店でもうすぐ家森先生着く!と、ぐちゃぐちゃでタメ口な文章をウェイン先生に送った。それをすぐに見たのかウェイン先生がしれっと店内に入ってギリギリ家森先生に見つからないで消えて行った。危なかった……。

 家森先生は入り口で立っている執事風のおじさまに名前を伝えてIDカードを見せている。そうしないと入れないなんてやっぱVIP感あるお店だ。そのVIPなお店のVIPルームって……ああ、ちょっと服装を間違えた感も否めないけどそう指示されたし、今日はただの食事会だからね。

 私はどうやって入ればいいんだろう。そう思っていると家森先生が手招いてきた。

「彼に幹事名と自分の名を。それに学園のIDはありますか?」

「ああ、あります。」

 私は自分の茶色の財布から顔写真付きのIDカードを出して執事さんに見せた。その執事さんが私に微笑んでくれた。

「いらっしゃいませ、お客様はご予約されていますか?」

「は、はい……幹事さんの名はスティーブさんです。」

「かしこまりました。奥へどうぞ。」

「スティーブ?ほお……」

 執事さんが店内に入って案内してくれるようだ。首をかしげて、やや険しい表情の家森先生の背中を押して店内へ進んでいく。

 煌びやかな装飾、女性の彫刻、思わず沈黙、止まらぬ開目……つい韻を踏んでしまうくらいに心が奪われた。白を基調とした店内は所々金の装飾が施されており、テーブルには綺麗な絹のクロスがかかっている。お客さんは皆フォーマルな姿で私のような格好の人はいない……ウェイン先生、なんてことしてくれた。

「スカーレット様はこちらでございます。」

 立ち止まった執事さんがテーブル席ゾーンを通り過ぎて個室のドアの前で立ち止まった。オシャレなことにドアは半分ガラスで出来ているが、部屋の中が異様に暗くて、そのガラスからでは中の様子を見ることが出来ない。

「ここは?VIPルームですか?」

 家森先生が戸惑った様子でガラスの部分から中を覗きながら、執事さんに聞く。執事さんは左様でございますと答えた。もうその話し方がVIP。

「家森様はこちらです。」

「あ、ああ……」

 執事さんと家森先生がこの場から去って行った。さて、どうしよう。ノックするのかな。

 そう思っていると突然VIPルームの扉が開いて、中から背の高くて厚い胸板の、紺のTシャツにデニムパンツ姿の男性が出てきた。彼は私の方を見てウィンクをしてくれた。

「ああ!赤い髪のヒイロちゃんだね!俺スティーブって言うんだ!」

 彼が握手を求めてきたので私は応じる。

「ヒイロです……今日はよろしくお願いします。」

「じゃあヒイちゃんね!礼儀正しい子は好きだよ。さあさあ!どうぞ!」

 スティーブさんの金髪の垂れた前髪をかき上げる姿にちょっとセクシーさがあった。ニコッと笑う表情も優しそうな雰囲気で、私はちょっと安心出来た。

 彼が私の為にドアを開けてくれたのでVIPルームに入ると、それはもう広いスペースにしっとりとした素材のソファが楕円形に繋がっていて、中心には大理石で出来たテーブルが何個も置いてある、VIPな雰囲気すぎる室内だった!

 そこにはもう既に20人ほど人がいて、奥のカラオケで誰かが何かダンス系の歌を歌っていて周りでは何人か楽しげに腰を振って踊っていた。我々に気づいた彼らはウェーイ!と迎えてくれた。

「ウェーイ!」

 彼らの中からウェイン先生がとびっきりの笑顔で銃をバンバン撃つ仕草をしながら私の方へ近寄ってきた……なになに、この流れ。何のテンション?

 彼は私のところまで来るととびっきりの笑顔で肩を抱いてきた。このテンションも何~?理解が追いつかない~!

「ようよう!ヒイロ!来てくれて良かった!まあみんな優しい連中ばかりだから気楽に絡んでよ!な?」

 何でそんな楽しそうなのウェイン先生……しかも彼はよく見ると今、サテン生地の青いシャツに白いチノパンを履いていた。いつもよりかなりはしゃいだ格好だし、髪はワックスでオールバッグになっててひげは剃ったのか固めたのか整えられている……ダンス大会にでも行くような格好だけど大丈夫?

「なんか今日はすごいですね……」

「まあな!気合い入れないとさ……合、いや限定の食事会だから。」

「どうぞ、ヒイちゃん。あ、そうだ。俺の隣にいろよ。こう言うの初めてっぽいしさ。一緒に食べよ。」

 スティーブさんが私の腰に手を当てて案内してくれようとした時だった。

 ガン!

「え?」

 閉められたVIPルームの扉から大きな物音がしたので振り返ると、家森先生がくっついてガラス越しにこちらを凝視していたのだ。ホラー映画のワンシーンのようで一瞬呼吸を忘れてびっくりした。

 彼の表情は信じられないものを見たように目が見開かれていた。

「あれ?家森先輩?」

 スティーブさんがガラス扉を開ける……。

「スティーブ!ここで何を!ヒイロ!?」

 きっと彼の頭の中で何が起きているのか見当がつかないのだろう……そうよね。そうよ。私は苦笑いでウェイン先生を見たけど、彼は既に奥の方の席に座っていて、何故かブロンドのロングヘアの美人さんに言い寄っていた。これは食事会なのにちょっと攻めすぎでしょ……。私がじっとウェイン先生を見て考え事をしていると、スティーブさんが家森先生に言った。

「ああ、今日は医学院のOBで合コンっすよ!この子も勿論そうですけど家森先輩の知り合いですか?ああ、ウェインが連れてきたから学園の子か!だから知ってるのか!」

「え?合コン!?」

 家森先生がそう反応して、何故かショックを受けたような表情で私を見てきた。確かに、医学院の食事会なのに誘われてないからそうだよね……私はちょっと罪悪感が強くなってシュンとした。

「そうでしたか……ヒイロは合コンに。そうですか。だから内緒にした訳だ。」

 その時、スティーブさんが私の腰に手を当てて彼の方へ引き寄せてしまった。ちょっと何をする。

「ああやっぱりヒイちゃんは生徒だったのか!でも今日は合コンですから、この子だってたまにははしゃぎたいもんね。あまり口うるさいこと言わないでくださいよ、家森先生。それにこの子可愛いし俺がもう目をつけてイッテェ!」

 パチンと彼の頭からいい音が響いてしまった。家森先生が彼の頭を平手で叩いたのだ。突然の暴力的行為に私が口をあんぐりとしていると、家森先生が私の腕を引っ張って彼の方へ寄せた。

「何を!彼女は僕のものです!「家森先生」

 女性の声がした。家森先生の後ろにミア先生が立っている。ブロンドの長いストレートヘアがキラキラ輝いてて……さっきとは違ってなぜかスラリとした体格が出るような美しい赤いドレスを着ていた。スーツ姿でキマッてる家森先生といい、二人はこの店内にマッチしすぎでしょ……映画に出てくるようなセレブカップルみたいだ。

「家森先生行きませんか?雪原校の学長もお待ちですし。」

「え、ええ……あと少しお時間いただけませんか?そうですね、オーダーはマーメイドでいいので申し訳ないが先に頼んでいて頂けますか?」

「わ、わかりました……あらヒイロちゃん。ふーん。」

 と言って彼女は自分の席の方へ向かって行ってしまった。ふーんってなんだよ……まあこのゲハゲハした会に参加するような人間なんだとは思われたようだけど。そしてスティーブさんがそこにいる状態で、家森先生が私の両肩を掴んでじっと見つめてきた。その目は不安そうだ。

「ヒイロ、何故合コンに!?それもよりによって医学院のOBとなんか。僕がいながらどうしてこんなこと……確かに僕は恋人ではありません。しかしそれでも我々の関係は普通ではなかった。仲だってとっても良いのに……あなたに気を使って関係を進展させない僕がいけなかったことは重々承知しています。」

「ええ!?ど、どうしてそこまで……ただの食事会「やはりもう少し普通の人間がいいのでしょうか?あなたを怖がらせましたか?でしたらこれから勉強してどうにか普通に接します。ですから……」

 食い気味に言われた……でも、どうして家森先生はそんなにショックを受けているんだろう。

「どうにか普通にって勉強してなれるものなんですか……それに家森先生はそのままがいいです。って言うかゴーコンって大切な人が居たら参加しちゃダメなんですか?それは知らなかった。でも今回のはゴーコンっていう名のただの食事会で、本当は限られた人しか来ちゃダメってウェイン先生に言われたんです。ね?スティーブさん。だから内緒だったんです、ごめんなさい…………あれ?」

 私の話を聞いてスティーブさんは目を隠して肩を震わせて笑いを堪えているし、家森先生は不安そうな表情が一変してジト目になって指をパチンパチンと鳴らし始めた。彼のその仕草、多分誰かを怒りたい時だと思う。よく授業中にもグレッグとかにイライラしているとやってるのを見かけるから。

「なるほど、理解しました。ウェインはどこですか?」

 いつになくニッコリと優しく微笑む家森先生がめっちゃ怖い……私は急いでウェイン先生の名を呼ぶと、家森先生がいることに気づいた奥の連中が一斉に叫び始めた。

『家森先輩ウェーイ!』

「はあ……ウェーイ。」

『あはははは!』

 ため息をつきながらも反応してあげるところが優しいね、先生……。何だよヒイロ、ともう既にちょっと飲んだのか頬の赤いウェイン先生がこちらにハイテンションで向かってきて、家森先生の顔を見ると一気に顔が青ざめて立ち止まった。

「あ……家森先輩。」

「ちょっと来なさい。」

「嫌です」

「いいから来なさい!」

「イヤァー!ヒイロてめぇ言ったな!」

 ウェイン先生がルームの奥の方へ逃げ始めたので、家森先生が素早くスカイブルーの球体をウェイン先生の足に飛ばした。

 それが彼の足にヒットすると歓声が上がった。ウェイン先生は空中で4回転してから地面に転げ落ちて、腰を抑えている。そのウェイン先生の元へ行った家森先生が、素早くしゃがんで彼のワックスまみれの短い前髪をガシッと掴んだ。家森先生のガチ怒りを初めて見てちょっと怖気付く。

「ウェイン……ヒイロがこの手のことに関して無知なのをいいことに、嘘をついて合コンに参加させるとはとんだポンコツっぷりですね。そのふざけた脳みそを一度解剖して標本にでもして差し上げましょうか!」

 コエェ……。

 周りではやばいぞウェイン!とか逃げろウェイン!とか笑い混じりの歓声が響いている。勿論今は誰も歌っていない。ああそうか、これはあまり来ちゃダメなパーティだったんだ。

 前髪をがっしり掴まれているウェイン先生が顔を真っ赤にして首を振りながら家森先生に言った。

「でも、でも!そうは言ってもさ!別に合コンに参加してはいけないなんていう校則はないんだ!ヒイロは彼氏も恋人も居ませんしいいじゃないですか!イッタァ!!グオエエ!」

 家森先生がウェイン先生の首をガシッと掴んで締めている!
 やばい!ダメダメ!どうにか止めようと思うけど家森先生が怖くて近づくのも無理~!

「彼氏はおらずともヒイロは僕の大切な人です!このおばか!あなた達も良く聞きなさい!彼女に手を出そうなどという愚かな考えは持たない方が身の為だ!」

 えええ!?と辺りに皆の驚きの声が響いた。大切な人と称してくれて嬉しい気持ちはあるが、どうしてこんな公衆の面前で独占的な考えを大声で怒鳴り散らしたのか、私には分かっていない。あと、おばか!は可愛かった。
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