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当て馬にスパダリ(やや社畜)婚約者ができました。編
第10話 愛がこもったアイスクリームをつくろう。
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マルスが手早く材料と部屋を用意してくれたので、キサラはアイスクリーム作りにすぐに取りかかることができた。
しかし、リディアンやテレゼはわかるけど、なんで親父まで座って待ってるかなーー。しかも、そわそわしてるし、政務は大丈夫?
「キサラ様、卵の黄身と白身を分けるのを手伝いましょうか?」
「ああ、頼む」
彼が卵をわる。それだけでときめいている俺は病気か?ーーけど、黄身と白身を分ける、ってなんで分けるの?全部使えばいいのに。
「なんで黄身だけなんだ?」
「ーー黄身は油脂が多い、乳化剤になる」
「乳化剤ーー。キサラは頭がいいな」
「普通だ」
言いながら俺は考える。乳化剤ってなんだ?乳に関係があるのか?ミルクに、乳?コクをプラス?
「アディオン殿下、キサラは首席だったそうですよ」
「テレゼーー」
思いっきり嫌そうな顔で、キサラがテレゼを睨んだ。
「え?顔が良くて、仕事できて、頭がよくて、お金持ちで、料理もできる、ってどういうことなんだ?」
「アディオン殿下、それはですねーー」
「うん?」
「スパダリ、っていうんですよ!」
「スパダリ……」
ーーこれは、絶対にサキナさんだろ。立派な教育をしているよな……。
ーーそうか、俺の婚約者はスパダリ、かーー……。なんか映画になりそうなタイトルだな(あっ、どう考えてもBLだけど)ーー。
見ているだけじゃ申し訳ないので、俺は手伝いを申しでた。
「ーーそう、ミルクを少しずついれてーー」
彼の指導を受け、ボールのなかにちょっとずつミルクをいれる。無難な役をまかされたとは思ってるよーー。卵の黄身と白身を分けるのは失敗したからなッ!!
「なんで少しずつなんだ?」
「分離するからだ」
「なんで分離するんだ?」
「ーー水と油だからな、普通に考えればわかるだろ」
ーーだから、アイスクリームの材料の何が水と油なんだ?ミルクと砂糖と卵と生クリームだろ?ミルクが液体だとして、どこに油があるんだ?
「ーー親水性と親油性はわかるか?」
ふふん。キサラったら、俺をみくびるなよーー。
ーーわかるかぁぁぁ~~~~~~~~ッ!!何言っとんじゃぁぁぁッ!!こちとらサッカーしかしとらんのじゃ~~~!!文武両道の吉田と一緒にすんなぁ!!!国語と数学と英語でいっぱいいっぱいで、科学なんか元素記号しか憶えとらんわ~~~!!
ーーふんだ。ばかにしちゃってーーッ!!
「キサラ様、私はフルーツの用意をしてまいります」
「ああ、すみません」
クスクス笑いながらマルスがその場から離れる。
「坊っちゃまは科学がお嫌いですからねーー」
あっ、そういや、アディオンも苦手だったなーー。
「そうだ、マルスーー!」
「ーーはい?」
「……できたらセディランに持っていってほしいんだけど、あいつ好きかなーー?」
俺はマルスの顔を見た。そこには破顔したじいやの顔がある。ここまで笑顔なのは、ほんと久しぶりかもなーー。
「ーーあちらに行くまでは召し上がられていたと記憶しております」
「ーーじゃあ、よろしく……」
「はいーー」
話を聞いていた、レディガンとリディアンが鼻を啜った。
「ーーなんと麗しき兄弟愛」
うん、お兄様、他人事だな。
「これで私は思い残すことはないーー」
早いな、お父様よ……。
「ーーもう、できた~?」
はやく、はやく、と待ちきれないアイゼがキサラを急かす。
彼は大きなボールのふちをもって、泡立て器で材料を混ぜているんだけど、そのシャツをまくりあげた腕から、俺は目が離せない。
いと、とうとき筋肉かなーー。
今晩もあの腕に抱かれると思ったら、ドキドキしてくるよ。
「アイゼ、お行儀よく待ちましょう」
すばらしいお兄様だね、テレゼちゃん。さすがは未来の王太子伴侶だーー。
「もう、まちくたびれたーー」
7歳って、こんなんだったか……。小1とかだろ?給食の当番もあるし、もっと手伝いができる歳だよな。
「キサラは何で料理ができるんだ?」
「ーー逆にできないのか?科目があるだろう?単純にいえば、材料を切って、焼く、蒸す、揚げる、その途中経過で味をつけるだけだぞ」
「ーー料理って、そんなんじゃないだろ?料理は、愛だろ?」
「………………」
ーーいつかキサラに、母ちゃんの玉子焼きをつくってやろうーー。だしがきいてて美味いんだよな……。
だしって、ほんだ○だよな?どっか売ってんのかなーー………、、、いや、たしか調理実習で、かつお節大量に煮て作らなかったか?あれが、だし、って先生言ってたよなーー?
じゃあ、ほんだ○はなんなんだ?
「ーーもう少し、混ぜたほうがいいかーー」
キサラの言葉にマルスが氷と塩を追加した。
ふうん、ほんとに材料混ぜるだけなんだ。これ、マジで冷たいのかなーー。
俺は材料ボールの下の氷塩水に指を突っ込んでみた。
「ひゃ!」
ーーすげー冷たい!なんだこりゃ!!
「大丈夫か?」
「うん。ほんとに冷たいんだなーー。痛いぐらいだ」
「ばか」
「へへっ」
と、言いつつ指をキサラの腕にくっつける。
ーー硬い、なんてカッコいい腕なんだよ……。
「ーーまだぁ?」
やかましい!!邪魔するなーーッ!!
「ーーアイゼ君は学校はどうだ?」
テレゼと同じところに通えるように、リディアンがしたはずだけど。
「ーーおもしろくない……」
「学校ってそんなものだよ」
俺も友達とサッカーやるために通ってただけだもんなーー、後、母ちゃんが「遅刻してもいいから給食の時間までには行け」、って言ってたーー。母ちゃん、めちゃくちゃだな……。
そうだっ!
「兄上、ゴムの加工で有名なところ、知りませんか?」
「ーーゴムか……。最近、馬車の車輪にも耐久性のあるいいものが付きだしたねーー。ゴムの配合から焼き付けまでやっているのは、ジョージュア領にあるエースタゴム製作所かな」
なんでも知ってるな、このひと。
しかし、ジョージュア、かーー。ロウェルの領地かよ。
「馬車でも新調するのか?」
「いえ、そうではないです……」
歯切れの悪い俺に、リディアンが不思議そうな顔をした。サッカーみたいな競技もあるっちゃあるけど、革袋のなかに、正体がわからないものを詰めてる球体を蹴るだけで、ちっとも面白くない。
まだ、タキナに重さを抜いてもらった石ボールのほうが蹴りやすかったなーー。
「ーーできた」
「やったーーー!!」
ぴょんぴょん飛びまわってアイゼが喜びを表現した。
「ランゼを呼んできます」
「ああ、一緒に行こう」
ランゼちゃん、ずっとナオルと遊んでるのかーー、すごいな。
「いただきま~す!!」
フルーツまで添えられたアイスクリームを、スプーンもりもりにすくい、アイゼが口にいれた。
「うま~~い!!」
幸せそうな笑顔に、キサラが目を細める。うん、美味いんだけど、俺としてはまくりあげたシャツがそのままなのが気になるのよ。腕が、もう腕の筋肉が好みすぎるんだよーー。
「ーーなんだ?」
「あっ、ーーいや、ほんとにできたから驚いて」
「そうかーー」
「仕事先で料理はするのか?」
キサラが局員にまかないを作ってたりしたら面白いな。
「いや、見張りが多いからな。ほぼ、堅パンと干し肉だーー」
ーー痩せるぅぅぅぅぅぅ~~~~~ッ!!
何、そのスーパーダイエットメニュー!!
「……そ、そうなんだーー」
「逆に貴族のほうに潜入すれば、毎晩夜会フルコースで、胃が気持ち悪い」
「ーー大変なんだ」
「慣れだ」
「マルス!おかわり!!」
「はい」
「こら、マルスさんだ」
「は~い」
やんちゃな坊っちゃんとは違い、ランゼはゆっくりと大事そうにアイスクリームを食べている。
「ランゼ、ナオルさんにお礼は言った?」
「………」
テレゼに尋ねられ、小さく頷く。恥ずかしがりやなんだろうな。口のなかでモゴモゴいってるんだけど、声が、小さすぎてわからないや。
「ーーふうん。トランプで神経衰弱をやったのか。取れたのか?」
え?キサラ聞こえてるの?俺、耳悪いの?
「向こうも本気だったーー。それは、いい大人だーー」
「キサラ、耳がいいな」
「ーー口の動きを読んでるだけだ。軍隊の基本」
「えっ!!」
「新兵の頃、さんざんやったからなーー」
「うちの兵士達はできるんですか!?」
そんなん、カッコよすぎるだろ!俺もやってみたい!!
すごいなーー、と俺がリディアンを見ると、ニコッとして手の平を上に向け、腕をあげた。肩をすくめるところを見ると、できないんだなーー、っていうかそれ、外人のオーバーリアクションだろ。
「ごちそうさま~~」
「アイゼ、後片付けをしますよ」
使い終わったお皿を片付けはじめたテレゼを見て、アイゼが口をとがらせた。
「ぶーーっ!!兄様はこまかい!」
「テレゼは優しい子だね」
「リディアン様ーー♡」
いや、ほんとにしっかりしてる。躾って小さい頃からするのが、大事なんだな……。
しかし、リディアンやテレゼはわかるけど、なんで親父まで座って待ってるかなーー。しかも、そわそわしてるし、政務は大丈夫?
「キサラ様、卵の黄身と白身を分けるのを手伝いましょうか?」
「ああ、頼む」
彼が卵をわる。それだけでときめいている俺は病気か?ーーけど、黄身と白身を分ける、ってなんで分けるの?全部使えばいいのに。
「なんで黄身だけなんだ?」
「ーー黄身は油脂が多い、乳化剤になる」
「乳化剤ーー。キサラは頭がいいな」
「普通だ」
言いながら俺は考える。乳化剤ってなんだ?乳に関係があるのか?ミルクに、乳?コクをプラス?
「アディオン殿下、キサラは首席だったそうですよ」
「テレゼーー」
思いっきり嫌そうな顔で、キサラがテレゼを睨んだ。
「え?顔が良くて、仕事できて、頭がよくて、お金持ちで、料理もできる、ってどういうことなんだ?」
「アディオン殿下、それはですねーー」
「うん?」
「スパダリ、っていうんですよ!」
「スパダリ……」
ーーこれは、絶対にサキナさんだろ。立派な教育をしているよな……。
ーーそうか、俺の婚約者はスパダリ、かーー……。なんか映画になりそうなタイトルだな(あっ、どう考えてもBLだけど)ーー。
見ているだけじゃ申し訳ないので、俺は手伝いを申しでた。
「ーーそう、ミルクを少しずついれてーー」
彼の指導を受け、ボールのなかにちょっとずつミルクをいれる。無難な役をまかされたとは思ってるよーー。卵の黄身と白身を分けるのは失敗したからなッ!!
「なんで少しずつなんだ?」
「分離するからだ」
「なんで分離するんだ?」
「ーー水と油だからな、普通に考えればわかるだろ」
ーーだから、アイスクリームの材料の何が水と油なんだ?ミルクと砂糖と卵と生クリームだろ?ミルクが液体だとして、どこに油があるんだ?
「ーー親水性と親油性はわかるか?」
ふふん。キサラったら、俺をみくびるなよーー。
ーーわかるかぁぁぁ~~~~~~~~ッ!!何言っとんじゃぁぁぁッ!!こちとらサッカーしかしとらんのじゃ~~~!!文武両道の吉田と一緒にすんなぁ!!!国語と数学と英語でいっぱいいっぱいで、科学なんか元素記号しか憶えとらんわ~~~!!
ーーふんだ。ばかにしちゃってーーッ!!
「キサラ様、私はフルーツの用意をしてまいります」
「ああ、すみません」
クスクス笑いながらマルスがその場から離れる。
「坊っちゃまは科学がお嫌いですからねーー」
あっ、そういや、アディオンも苦手だったなーー。
「そうだ、マルスーー!」
「ーーはい?」
「……できたらセディランに持っていってほしいんだけど、あいつ好きかなーー?」
俺はマルスの顔を見た。そこには破顔したじいやの顔がある。ここまで笑顔なのは、ほんと久しぶりかもなーー。
「ーーあちらに行くまでは召し上がられていたと記憶しております」
「ーーじゃあ、よろしく……」
「はいーー」
話を聞いていた、レディガンとリディアンが鼻を啜った。
「ーーなんと麗しき兄弟愛」
うん、お兄様、他人事だな。
「これで私は思い残すことはないーー」
早いな、お父様よ……。
「ーーもう、できた~?」
はやく、はやく、と待ちきれないアイゼがキサラを急かす。
彼は大きなボールのふちをもって、泡立て器で材料を混ぜているんだけど、そのシャツをまくりあげた腕から、俺は目が離せない。
いと、とうとき筋肉かなーー。
今晩もあの腕に抱かれると思ったら、ドキドキしてくるよ。
「アイゼ、お行儀よく待ちましょう」
すばらしいお兄様だね、テレゼちゃん。さすがは未来の王太子伴侶だーー。
「もう、まちくたびれたーー」
7歳って、こんなんだったか……。小1とかだろ?給食の当番もあるし、もっと手伝いができる歳だよな。
「キサラは何で料理ができるんだ?」
「ーー逆にできないのか?科目があるだろう?単純にいえば、材料を切って、焼く、蒸す、揚げる、その途中経過で味をつけるだけだぞ」
「ーー料理って、そんなんじゃないだろ?料理は、愛だろ?」
「………………」
ーーいつかキサラに、母ちゃんの玉子焼きをつくってやろうーー。だしがきいてて美味いんだよな……。
だしって、ほんだ○だよな?どっか売ってんのかなーー………、、、いや、たしか調理実習で、かつお節大量に煮て作らなかったか?あれが、だし、って先生言ってたよなーー?
じゃあ、ほんだ○はなんなんだ?
「ーーもう少し、混ぜたほうがいいかーー」
キサラの言葉にマルスが氷と塩を追加した。
ふうん、ほんとに材料混ぜるだけなんだ。これ、マジで冷たいのかなーー。
俺は材料ボールの下の氷塩水に指を突っ込んでみた。
「ひゃ!」
ーーすげー冷たい!なんだこりゃ!!
「大丈夫か?」
「うん。ほんとに冷たいんだなーー。痛いぐらいだ」
「ばか」
「へへっ」
と、言いつつ指をキサラの腕にくっつける。
ーー硬い、なんてカッコいい腕なんだよ……。
「ーーまだぁ?」
やかましい!!邪魔するなーーッ!!
「ーーアイゼ君は学校はどうだ?」
テレゼと同じところに通えるように、リディアンがしたはずだけど。
「ーーおもしろくない……」
「学校ってそんなものだよ」
俺も友達とサッカーやるために通ってただけだもんなーー、後、母ちゃんが「遅刻してもいいから給食の時間までには行け」、って言ってたーー。母ちゃん、めちゃくちゃだな……。
そうだっ!
「兄上、ゴムの加工で有名なところ、知りませんか?」
「ーーゴムか……。最近、馬車の車輪にも耐久性のあるいいものが付きだしたねーー。ゴムの配合から焼き付けまでやっているのは、ジョージュア領にあるエースタゴム製作所かな」
なんでも知ってるな、このひと。
しかし、ジョージュア、かーー。ロウェルの領地かよ。
「馬車でも新調するのか?」
「いえ、そうではないです……」
歯切れの悪い俺に、リディアンが不思議そうな顔をした。サッカーみたいな競技もあるっちゃあるけど、革袋のなかに、正体がわからないものを詰めてる球体を蹴るだけで、ちっとも面白くない。
まだ、タキナに重さを抜いてもらった石ボールのほうが蹴りやすかったなーー。
「ーーできた」
「やったーーー!!」
ぴょんぴょん飛びまわってアイゼが喜びを表現した。
「ランゼを呼んできます」
「ああ、一緒に行こう」
ランゼちゃん、ずっとナオルと遊んでるのかーー、すごいな。
「いただきま~す!!」
フルーツまで添えられたアイスクリームを、スプーンもりもりにすくい、アイゼが口にいれた。
「うま~~い!!」
幸せそうな笑顔に、キサラが目を細める。うん、美味いんだけど、俺としてはまくりあげたシャツがそのままなのが気になるのよ。腕が、もう腕の筋肉が好みすぎるんだよーー。
「ーーなんだ?」
「あっ、ーーいや、ほんとにできたから驚いて」
「そうかーー」
「仕事先で料理はするのか?」
キサラが局員にまかないを作ってたりしたら面白いな。
「いや、見張りが多いからな。ほぼ、堅パンと干し肉だーー」
ーー痩せるぅぅぅぅぅぅ~~~~~ッ!!
何、そのスーパーダイエットメニュー!!
「……そ、そうなんだーー」
「逆に貴族のほうに潜入すれば、毎晩夜会フルコースで、胃が気持ち悪い」
「ーー大変なんだ」
「慣れだ」
「マルス!おかわり!!」
「はい」
「こら、マルスさんだ」
「は~い」
やんちゃな坊っちゃんとは違い、ランゼはゆっくりと大事そうにアイスクリームを食べている。
「ランゼ、ナオルさんにお礼は言った?」
「………」
テレゼに尋ねられ、小さく頷く。恥ずかしがりやなんだろうな。口のなかでモゴモゴいってるんだけど、声が、小さすぎてわからないや。
「ーーふうん。トランプで神経衰弱をやったのか。取れたのか?」
え?キサラ聞こえてるの?俺、耳悪いの?
「向こうも本気だったーー。それは、いい大人だーー」
「キサラ、耳がいいな」
「ーー口の動きを読んでるだけだ。軍隊の基本」
「えっ!!」
「新兵の頃、さんざんやったからなーー」
「うちの兵士達はできるんですか!?」
そんなん、カッコよすぎるだろ!俺もやってみたい!!
すごいなーー、と俺がリディアンを見ると、ニコッとして手の平を上に向け、腕をあげた。肩をすくめるところを見ると、できないんだなーー、っていうかそれ、外人のオーバーリアクションだろ。
「ごちそうさま~~」
「アイゼ、後片付けをしますよ」
使い終わったお皿を片付けはじめたテレゼを見て、アイゼが口をとがらせた。
「ぶーーっ!!兄様はこまかい!」
「テレゼは優しい子だね」
「リディアン様ーー♡」
いや、ほんとにしっかりしてる。躾って小さい頃からするのが、大事なんだな……。
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