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第2話
しおりを挟む姑「濃ちゃん。弥生ちゃん(小姑①)と、未生ちゃん(小姑➁)、8月の12日から14日帰ってくるから」
わたし「ーーはあ(こんでええのに、律儀やな)」
姑「よろしくね」
わたし「お義母さんも面倒見てくださいよ。こっちも出かけますから」
姑「じゃあ、みんなで出かけようか。ちびさん達がいるからプールでも……」
わたし「送迎ぐらいしますよ。送迎だけね」
姑「………」
嫁を孫守りに巻き込むな。ーーってわたしも結構言うんですよ~~。ただ、言うたところでこの姑さんにはまったく通じませんけどね。
常、自分が第一、私に従えオーラを出すんだから。誰が素直に言う事聞くんだよ。
そして、わたしは歓迎もしてないのに、献立を考えたり、買い出し行ったり、布団を干したりするわけですよ。
ババ様は頼んでくるけど、礼を言われたことがない。人間として終わっとるでな?
いかに向こうが、嫁のことを人間と思わず、自分の娘を王侯貴族と思ってるかがよくわかります~~。
そして、またたく間に8月12日は来たり。お姫様方、旦那様の送迎で到着。
旦那①「すみません、お世話になります」
小姑①「………」
ーーおまえがなんか言え~~~!旦那は帰るんやろ!
旦那➁「お世話になります。忙しいのに、すみません」
小姑➁「ーーそのちゃん、ネネにWi-Fiつないでもらい」
ーーついていきなりWi-Fiかい!うちの娘(小学6年生)は呼び捨てで、我が子はちゃん付けかーー!
ツッコミどころ満載なお二人の登場に、わたしの頬は引きつるしかありません。まあ、旦那様方も一見普通に見えるけど、自分の嫁になんにも言わへんとこみると、たいしたことはない。
りっちゃんなんか、わたしが実家に行くとなったら、お土産に加え母にお金も包んでくれるからね(外面いいのは、ババ様と一緒や)。
ん~~~、けどりっちゃんも妹達にはなんにも言わへん。だって自分は関係ないからねーー。あのふたりも実家におるときは、極力りっちゃんの視界に入らんようにしてたな。
そういえば、あの子らいっこも生活費いれてくれへんかったけど、りっちゃんの世話になってた自覚あるんかい?ないよな~~~、お義母さんがおる限り、自分らは追い出されへん、って思ってたんやろな。
はあーー、りっちゃんも甘いーー、身内にやで。なんで旦那って嫁のことは、背中にできたおできぐらいの存在にしか思えんのやろな。独身のときは、車のドア開けてくれたやろ?
それがいまなんかどうや、子供抱っこして荷物もっててもタバコ吸って待ってるだけになるとはな……。あの時期はつらかったで、りっちゃん。
あんた仕事のときは、「オレは一から十まで言わなわからん奴は嫌いや」、ってよう言うけど、日常生活はあんたそれやからな?ーーいち言うてもピンとこうへんかったやろ。
所詮、トンビは鷹を産めんのか。鷹に見せかけたトンビのりっちゃん。仕事はできるから、そこは我慢しよう。ーーっていうか、わたしが仕事ができなくてマジで怒るのはやめてくれ。こう見えて女子や、悲しくて涙がでちゃう人種やで?
仕事舐めてるんじゃない、一気に言われてもわからんのや。とりあえず、経理だけで勘弁してくださいよ~~~(りっちゃんは一級建築士、個人で会社をやっている。わたしはそのお手伝いで、よく税理士さんと電話してる)。
さて、また話がそれましたが、その地獄の3日間を語りましょか。
小姑➁「ーーーはあ……、毎日大変やわ」
姑「そやろ。うちではゆっくりしな。濃ちゃん、ジュースとお菓子まだ?」
小姑➁娘そのこ「アイスほしい」
そこの年長6歳児、遠慮せい。
姑「濃ちゃん、アイスないの?」
わたし「お義母さん冷凍庫からだしてください」
こっちはジュースや茶菓子用意しとるやろ?あんたが足痛いって言うからな!
姑「私、足痛いのに」
小姑①「お母さん、かわいそう……」
はい、帰れ~~~。いますぐ帰れ~~~!!旦那、ユーターンしてこい。
着いて1時間もせんのに、これか!ーー腹立つわ~、わたしがヤカンやったら、「ぴぃーー!」、って言うとるわ。
ネネに手伝わせ、なんとかジュースとお菓子を出し、ちびっこ達にアイスを所望され、家政婦は働く。
ーーそうこうしているうちに、お昼です。もちろん、同居してたんで、小姑の食の好みはばっちりわかっております。
暑いんで韓国冷麺を出しました。トッピングも華やかに、はいっ、さっさと食べや。ちびっ子達は、どうせ好き嫌いあるやろうから、アンパ◯マンカレーに、マグヌードルに、納豆ご飯、好きなモノ選んで食べさせる。チキンナゲットとウインナー炒めたら、完璧やな。
空也(うちの長男高1 りっちゃん似のイケメン)
「ーーなあ、ラーメン作っていい?」
わたし「自分でやってな」
空也「今日、ユウガのとこ泊まる」
わたし「はいはい(避難するんかい)」
小姑①「空也、めっちゃ背高いな~、モテんちゃん!?」
空也「普通。キリに俺のもの触らせんように言うてや」
小姑①「えー、さわらへんし」
正月、空也のワンピ◯スフュギュアをめちゃくちゃにしたよな?忘れたんか?「子供が触るところに置かんといて」、って言ったよね?
ーー置いてないわッ!手が届かんところにしまっといたのに、開けたのあんたの息子(キリト幼稚園年中)やで~~!空也がなんぼつぎ込んでゲーセンで取ったと思ってるんや!メルカ◯のほうが安かったからな。
心の中で悪態をつくことに、慣れてしまった悲しきわたし。
小姑➁「あっ、そのちゃん、お茶こぼした~、着替えな」
着替える前に、つくえ拭いて。
そのこ「チキンナゲットもっとほしい」
小姑➁「お義姉さん、チキンナゲット。後、こここぼれてる」
うん、わかってるよ。あんた、なんでふかん?
姑「濃ちゃん、キリ君がお茶いれてほしいって」
ババア、動け。いい加減にしな、ちゃぶ台返すぞ。
ネネ「うち、お茶いれたるから、お母さんはそっちやり」
鬼ババ様と娘の対比よ。なんてできた我が子だろうーー……、いや違う。これが普通なんやで?ババ様達がおかしいんやろなーー………。
はあーー、しかし、まだ半日しかたってないとはーー……。後、2.5日、もたんで、年々しんどいわ……。
そのこ「かこちゃん、いないね」
小姑➁「お義姉さん、かこは?」
わたし「かこちゃんは、今日はあやめっ子クラブ行ってるよ」
発達ゆっくりさんのかこちゃんは(うちの次女小学2年生)、夏休みでも放課後等デイサービスに通っている。14日から16日までは盆休みだが、それ以外は通えるので、本人も喜んで行ってます。職員さんがみんな親切で、とくにカオリお姉さんが仲良くしてくれてるんですよ。
小姑➁「何するん?」
わたし「日によっていろいろやね。習字もするし、大太鼓の練習もするし、福祉関係のイベントがあれば遠出したりしてるし……」
小姑➁「へぇ~、いいな。なんかずるいなーー。お義姉さん、面倒みんで楽やんか」
ーーでも、自分の子は自分でみたいよな……、ってボソリと言ってくる。ほんま、性格悪いよなーー。
小姑➁「お母さん、聞いてよ。そのこな、先生からめっちゃ褒められるねん。ひらがなもばっちりやし、計算もできるし、夏休み前に描いた絵はイオ◯に飾られてるんやで」
姑「いや~、すごいな、そのちゃん!おばあちゃん見たいわ~~!」
小姑➁「これ、画像」
姑「うわ!かこより、全然うまいねーー!かこなんか、はみだしてしか塗れないんよ。そのちゃんは天才やわ~~~!」
…………。
こういうとき思うのは、なんでわざわざかこちゃんのことを引き合いにせなあかんのか、ってこと。そのこちゃんがすごいなら、そのこちゃんを褒めたらいいだけやのに、誰かと比べな褒められへんて、人間としての質が悪いよな……。
そりゃ、どうがんばってもかこちゃんはゆっくりなところがあるから、年下の子達にも追い抜かされていく一方やけど、別にそれはあかんことじゃないのにーー……。
まわりに誇れる孫が欲しいんか知らんけど、少なくともわたしらは、かこちゃんのこと低くみてるババ様なんかいらんよ。
未生も未生(小姑➁)や、自分関係ないと思ってるんやったら、知らん顔しとけ、関わってほしくないわーー。
小姑①「お義姉さん、キリが遊ぶおもちゃない?」
わたし「うちのトッキュ◯ジャーとか、仮面ラ◯ダーやいろっ◯ブロックは、全部あげたやんか」
ふん、ババ様が勝手にあげたんやけどな。トッキュ◯ジャーはわたしも好きやから、置いときたかったのに。
小姑①「えーー、じゃあないんや……。キリ、残念やな……」
キリ「ぼく、なんであそぶん?なんもない」
小姑①「なんかないん?」
いやいやいやいやーー、うちの男子、高1と中2やで!?幼稚園児用のおもちゃなんかあるわけないやんな。普通に考えても自分で用意するもんやろ!?
わたし「かこちゃんのままごととかしかないわ」
小姑①「ーーあ……、かこちゃんのはいいわ」
え!?ーーそれはどういう意味ッ!!冷麺もふくで!
かこちゃんのおもちゃさわったら、なんかうつるとでも思ってん!最悪やな、あんたーーッ!!
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