長男嫁お盆ウォーズ! ーー今年もやつらがやってきた。3日間の苦行をどう乗り切るんだ!?ーー

濃子

文字の大きさ
3 / 5

第3話

しおりを挟む
姑「ほな、昼からイオ◯に行こか。ばあちゃんがおもちゃ買ってあげる」
小姑①「ありがとう~、お母さん~♡」

 ほぅ、よその孫にはずいぶんと気前がいいですね~~~。せいぜいアンパ◯マンなんかねだられないようにしてくださいよ~~~。バカ高いからな。

姑「濃ちゃん、車だして」
 お願いします、はないんか?わたしはドラ◯もんなのか?当たり前に言われすぎて、どっちがおかしいのかようわからんくなるわ。

わたし「車貸しますよ。どっちも運転できるやろ?仕事のボックスカーは誰が乗ってもいける保険に入ってるんで、安心して使って」
姑「………濃ちゃん」

わたし「仕事も残ってるし、信空(うちの次男中2)の塾の弁当も作らなあかんのでーー」
姑「(めっちゃ不服そうな顔)」

 あんな、わたし暇違うねん。なんで自分の都合に嫁を合わせるかなーー?ほんま、理解できへんわ。



 姑達を追い出したら、事務仕事を片付け、16時前にコーヒータイム。ようやく精神の安らぐ時間を得る。

 まあ、しょせん年2回の苦行や、毎日あいつらがいたときは、わたしもストレスで痩せてたなーー……、白髪も増えた。いまは、う~ん、この腹の肉はどうすれば落ちるんやろうーー?

 優雅にダイエットコーヒー(効き目ゼロやで)を飲みながら、BL漫画を読む。
ネネ「ーー男同士の何が面白いん?」
 のぞくんじゃない。『嫌いで◯させて』のはづなおは最高だ。いや、『セラピーゲ◯ム』の静真君は超好みのタイプだよ~ん。

わたし「逆に聞くけど、男女やと面白いんか?」
ネネ「面白い、っていうか、キュンやな」
わたし「男同士もキュンや。そこに違いはない」
ネネ「ふうん。難しいなーー」
わたし「おまえにはまだ早い」

 しかし、わたしの友達ーー、小6にして薄い本を持ってたな。あれも一種の英才教育やんな。


信空「ただいま……。マジでクソ暑ーー、うわぁ、この荷物。おばさんら来てんかよ」
 サッカー部の信空が帰ってきた。3年生も引退して、人数がギリギリらしい。サッカーって人数いるもんな。

わたし「14日までがんばろう」
信空「無理や。5回はキレるな」
わたし「わたしはもう倒れそうやわ」
信空「夜何するん?カレーか?」
わたし「今日はからあげとポテトです」
信空「やったね」

わたし「明日は海鮮ちらしにして、明後日はりっちゃんがお昼に、庭でバーベキューしてくれるって」
信空「おとん、ナイスやな。14日からお盆休みで部活ない。塾もや!」

 そうそう、空也と信空は成績が学年上位です。特に信空は先生からすごい良いとこ狙えってプッシュされてます。まあ、わたしはまわりには言いませんけどねーー(自慢やんな、感じ悪いで)。


 洗濯物を取り込んだり、お風呂の準備をしてたらかこちゃんの帰宅。
わたし「おかえりなさい~~。お世話になりました」
カオリさん「今日は暑かったんで、プール行きました!」
かこちゃん「めっちゃ楽しかった!かこはね、ドボ~んてできないから、足をいれてね~~」
 楽しそうなかこちゃんに癒され、職員さんにお礼を言う。

 ーーまあ、夏休みまで面倒みてもらって、それは普通の親からしたら、うらやましい話かもなーー……。

 ほろり。

 よしよし、とにっこり笑うかこちゃんの頭を撫でる。
わたし「ねーねとお風呂にはいってきな」
かこちゃん「ねーね、いや。すぐに怒る」
ネネ「かこが、ギャーギャーうるさいからやろ!」

 ネネもかこちゃんのことでは、まわりからあれこれ言われて敏感になっている。何か頼もうとしても、かこちゃん関係は、ノーばかりやん。

信空「おまえがすぐキレるからや」
ネネ「ーー信兄、関係ないやん」
 空也と信空は性別も違うし、あまり接してないから、見かたが違うんやろな……。ネネよりももっと広範囲でかこちゃんを見れるっていうのかーー……。

わたし「かこちゃん、髪の毛は洗ってあげるからな」
かこちゃん「いーーい!かこちゃんが洗う!」
 走って逃げちゃうかこちゃん。でも、かこちゃんにまかせると、後ろの泡が流れてないんよ……。無理やり洗わなあかんか、ギャーギャー泣かれるけどさ。




 ☆★☆

姑「あー、お腹すいた」
小姑①「ひと多すぎ、疲れるーー」
小姑➁「ーー運転しんどぉ」
 あんたら、愚痴しかでないんか?そら、難儀な性格やな。

わたし「お風呂入ってや」
小姑➁「ネネ、そのちゃんとはいって」
 はい、えらそう。
ネネ「無理。生理やからひとりではいる」
小姑➁「えーー、いいやん生理ぐらい。洗ってよ」
 いや、嫌やろ。あんた自分の子は自分で見るのが当然とか、言ってたのにな。


 ーーいや、まあ、気持ちはわかる。

 なんぼ、溺愛する我が子でも、赤ちゃんじゃないんやから、お互い距離感が大事になってくるんやでな。人間関係は親子といえど、べったりよりいい加減がいいと思う。


 うちは基本息子らにも自分のことは自分でやらすし、必要以上に手は出さへんけど、ババ様は小姑ふたりには手をかけすぎ口を出しすぎなぐらいやってきた。

 結果、手をかけすぎてもそんなに良いようにはならん、とわたしは結論をだした。

 放任せずに過剰に世話をやかんように、ほどほどってほんま難しいですな。



小姑①「このからあげ、めっちゃ美味しい」
姑「そやろ。濃ちゃんは、料理だけは上手やからね」
 褒めてるんかけなしてるんかどっちやねん。
小姑➁「ポテト、美味しい」
 ちびっ子はポテト揚げといたら、問題ないな。じゃがいもたくさんできたから(裏の畑)、ようさん揚げましたでーーー。

姑「空也どうしたん?」
わたし「友達の家に泊まりに行きましたよ」
姑「陸は?」
わたし「打ち合わせです」
姑「お盆に?」
わたし「お盆やないと休みが取られへんお客さんもいてますから」
姑「陸は忙しいな」
 わたしかて忙しいんやけどな!あんたは暇か知らんけどな!

そのこ「アニメ見たい」
わたし「ネネ、アマプラ」
ネネ「そのちゃん、魔女っ娘ララちゃん見る?」
小姑➁「その、苦滅の刃好きやんな」
ネネ「えー、見てわかるん?」
そのこ「うん、わかる」

 6歳児でもわかるんか。老若男女を虜にするとは、すごいな。ーー空也も映画2回行っとったな。また、行きたいって行ってたけど、そんなに面白いんかな(見たことない)。

信空「お母さん、トイレマットぬれてるで」
わたし「マジか。さっき誰はいったんや」
小姑①「キリやな。台がないと、しにくいわ」
わたし「一緒に行ってほしいんやけど」
小姑①「キリが勝手に行ったんやもん」
姑「濃ちゃん、ちゃんと見てあげなあかんで」

 ババ様、ボケ進行ひどないか?ーー小姑らが帰ったら、まあ、毎日居心地悪い思いさしたるからな。せいぜいラインで愚痴れ。

 トイレを掃除して、洗濯物を色分けして洗う。洗濯機2台ありますんで、一気にまわしますよ。

 ーー大人ふたりに子供ふたり分増えると、 やっぱり多いな……。そして、安定して動かないババ様達。動いたら負けとかあるんか?

 普段はまわりに良い顔するババ様、陽キャハデハデなお友達が多い小姑達。あんたらのこんなとこ見ても友達なんかね?わたしには、考えられん世界やわ。

 食器洗って、冷ました麦茶をピッチャーにいれる。雑用が多い。普段からただでさえ多いのに、倍やな。


 時間は20時30分。かこちゃんの寝る時間だ。かこちゃんはどんなときでも、その時間になるとベッドに行く。そして、お気に入りのタオルケットをつかんで、コテンと寝る。

姑「濃ちゃん、お菓子」
 癒やされる暇もない。ーーまた、ドラえ◯ん扱いか……。まあ、それももう今日は無理ですぜ。

りっちゃん「帰ったでーー」
わたし「お疲れ様です。お義母さん、お菓子待ってな。いま、食器片付けてますんで、その後だしますから~~~!」
姑「あーー……」
りっちゃん「おかん、菓子食いたいなら、自分で動かんかい!」
姑「………」

 げふふっ(悪い笑い方)。りっちゃんも現場を見ると怒ってくれるんよ。こういうところはしっかり利用せんとな。

姑「ーーあんたら疲れたやろ、ばあちゃんの部屋に行こうか」
そのこ「まだテレビ見る」
小姑➁「スマホあるから」
小姑①「行くで」
そのこ「ネネも行こう」
ネネ「えーー……」
 りっちゃんと顔を合わせるのが嫌な姉妹が、そそくさとリビングからいなくなる。世話になってます、って言えんのか?りっちゃんも、早く亡くなったお義父さんに代わって、あんたらの面倒みてきたのに、報われへんな。

 ーーしかし、あの子ら、お義父さんにお供えもんもないのぅ。

 仏間のお義父さんの写真の前には、わたしが買ってきたあらか◯の桃と、りっちゃんのビールのみが置かれてる。ババ様は、案外薄情やな。亡くなったときはメソメソメソメソしとったらしいけど、2X年も経てば、何もやらなくなるんやな。

 ーー連れを亡くした自分が可哀想でメソメソしとったんかね。

 ひどいことも考えてしまうわ。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした

セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。 牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。 裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。

真実の愛を見つけたとおっしゃるので

あんど もあ
ファンタジー
貴族学院のお昼休みに突然始まった婚約破棄劇。 「真実の愛を見つけた」と言う婚約者にレイチェルは反撃する。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

真実の愛に祝福を

あんど もあ
ファンタジー
王太子が公爵令嬢と婚約破棄をした。その後、真実の愛の相手の男爵令嬢とめでたく婚約できたのだが、その先は……。

「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」

歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。 「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは 泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析 能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り 続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。 婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...