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第4話
しおりを挟むりっちゃん「あいかわらず、うちのバカ姉妹がすまんの」
わたし「わかってんなら、もっと怒ってよ」
信空「ほんま、おばちゃんらありえへんで」
りっちゃん「あいつらも嫁ぎ先で苦労してんやろ」
わたし「おいーー、いい加減にしな老後はひとりになるで」
実害がないやつは、なんでこうのんきなんやろな。
りっちゃん「はいはい。今度、鮎でも食べに連れてったる。今日の施主さんがええとこ教えてくれたんや」
わたし「おっしゃ!テンションあがってきた!川もいつ行こか!」
信空「俺、22日しかあかんわ」
りっちゃん「ほな、仕事調整する。空也は?」
わたし・信空「逃げた~~~!」
りっちゃん「賢いやつやな。風呂はいってこよ~~」
何とか1日目が終わりやで~~~。まだ、1日なんやけどな!
小姑お泊まり2日目(早く帰れと天に念じる)ーー。
もちろん、朝なんか誰も起きてこおへんし。
りっちゃん「行ってくんで。あれの入金してきてな」
わたし「オッケーです」
りっちゃんの仕事場は、ちょっとだけ離れたとこにあります。まっ、現場見に行ってたら、仕事場には夜しかいなかったりするけど。
信空「お母さん~、水筒デカいのだして」
わたし「昨日言うときや」
信空「昨日はいけたけど、今日はもうひとつ暑いやん」
わたし「はいはい。かこちゃんもおっきい水筒にする?」
かこちゃん「いい。ピンクのすいとうがいいの!」
わたし「ほな、予備の水筒リュックにいれてるからね。もうじき、カオリお姉さん来るからトイレ行っとこうね」
ネネ「お母さん、トイレマットまた濡れてるで」
わたし「💢💢💢」
信空「おばさんらも、なんで見やんのやろなーー。ほな、行ってきます!昼メシは帰りにみんなでマック行くから」
わたし「あら、優しいな」
信空「ひとり減ったところでやけどな。兄貴も友達とラーメン行くって」
わたし「ラーメン好きやな……」
夏でもひたすら熱いラーメン。大丈夫か、うちの長男はーー……。
わたし「さて、ネネ。ばーちゃん達起こしてきて」
ネネ「起きひんよ」
わたし「流れるプール行くんやって」
ネネ「言うてたな」
わたし「あんたどうするん?」
ネネ「子守やろ?絶体に嫌やな。杏ちゃんち行こかな」
わたし「姉さん仕事やからな。仕事のときは、よその子家にあげへんよ」
ネネ「従姉妹やん」
わたしの実姉の娘が杏ちゃん、ネネと同い年。自転車で行ける距離に住んでます。学校は違うけど。
ネネ「聞くだけ聞こ」
わたし「あかんかったら子守りやな」
ネネ「すっごい負担やん。おばちゃんらいっこもちび見やんで」
でしょうなーー。実家に帰ると子供見なくなるの、なんでなんやろーー?
姑「濃ちゃん、朝ごはん用意したって。後、プール行くからお茶もな」
わたし「してますよ。ジュースは自分らで買ってくださいよ。クーラーバッグは用意してますんで」
保冷剤も凍らせてますよ。なんとできた嫁さんや。
姑「買っといてくれへんかったん?」
わたし「昨日買い物行ったときに買ったと思ってました」
姑「そんなん言ってへんやん」
すごい非難がましい目で見てくるやんな。
何をむくれとんねん。頼まれてもないことわかれってか?
小姑➁「ジュースあるやん。もうあれでいいやん」
うちのストックに目をつけた未生が、クーラーバッグにジュースをいれる。
わたし「………」
また買ってこなあかんやんかッ!!あんたら帰ってきてもバカバカ飲むやろ!
姑「ネネ、あんた今日はそのちゃん達と遊んでくれるんやでな?」
ネネ「今日、杏ちゃんと遊ぶから無理」
姑「何それ、そのちゃん達来てたらそのちゃん達を優先しなさい!」
小姑➁「ほんまやで、ネネ。どういうつもりなん!」
ーー意味わからん。なんでやねん。
ネネ「おばちゃんら、去年あたしにまかせて、ちびらいっこも見やんかったやん。キリがいなくなったら怒るし。そんなん、誰が行きたいんよ」
ネネに睨まれて、ババ様はむっとした顔になったけど、それ以上は言わんかった。そら、言えんわな。小学生に自分の子の生命を託すほうが間違ってるし。
ネネ「ほな、またな」
娘にも逃げられたわたし。まあ、我が子を守るのも母親のつとめや。
姑「濃ちゃん、行くで」
わたし「送迎はしますよ」
姑「………」
わたし「洗濯物がぎょうさんありますし、買い物もいかなあかんのでね」
送迎すりゃ、十分でしょ。往復1時間20分、わたしのその時間を使ったるんやからな。
ーーババ様は免許ないしな……。免許ない人間って、送迎を軽く見るよね。気いつかって運転してるのにさ。
とにもかくにも、車の運転は引き受けるーー。おい、昨日使ったときのゴミか……。なんやねん、お菓子のゴミそのままか、床にもペットボトルが転がってるけど……。
嫁の車なら、どんだけ汚してもいいんか?車の中で散らかるお菓子なんか食べさすな。うちの子は、わたしが怖いから、チョコパイなんか絶体に食べへんけどな。
こういうこと教えとかな、これからよその車に乗るときに非常識なことして、自然にまわりから距離を置かれたりするで~~~。
しかし、わたしは年に2回の小姑帰省のために、チャイルドシートを処分できずにいる。2台よ、なんて無駄な物置の主。もう、かこちゃんもジュニアシートだからね。
処分できるものが、できんとは……、ストレスが増える一方やわ。
わたし「着きましたよ。迎えに来るのに、40分はかかりますから、早めに連絡くださいよ」
姑「すぐ来てね」
ーー横暴!ーーお盆で道混んでんのに、交通状況がよければ早いですけどね……。
送ったついでに買い物へ、近場にTR◯ALがあるとなんでも揃いますよ(Y県国道24号沿い)。
今日の晩御飯、海鮮ちらしのサーモンとイクラを購入。このふたつを嫌うお子様はあんまりおらん。親も満足、頼れる親子やで。
サラダは女子が大好きアボカドとエビーー、尽くすな、わたし。こんなんだから、ダメなんよ~~~。
ジュースや菓子パンも大量に買って、ほんまひと来たら遊ぶ暇なんかないよな。その準備で半日がポンポン飛んでくで~~。通常の買い物に加え、さらにはバーベキュー食材なんか買ってみ?もはや、カゴが3つ。この時期やし、あのひとバーベキューするんやな、って丸わかりや。
家に帰れば、お米のセット(9合で足りるか?2回炊くか……)と、また洗濯物をはずして熱いからソファーに置いて冷ます(わたしもソファーを服置き場にしてんな)。部屋も片付けなあかんし、やることは減らへん。玄関に靴があったから、空也と信空は部屋におるみたいやなーー……。
いや、後もう1日。まだ1日ーー………。
休む間もなくサーモンを切ってタレにつけとく。ちらしの具材は混ぜご飯の素で勘弁してもらうで。シイタケが少ないってババ様がいつも文句言うから、シイタケ煮を買ってきました、大量投下したるわ。
ピロンッ。
げっ、もうそんな時間かい!?
スマホを見ると、ババ様からのラインで、帰りの時間が表示されていた。
姑『いま、アイス食べてるから迎えに来て』
?
時間わからんのか?まあ、いい、これも予想通りや。あんたとの付き合いも長いからな。
わたし『いまから出るんで40分かかりますよ』
ピロンッ。
姑『そんなに(´ε` )』←たまにスタンプ使ってくるけどこういう系。
ブルるるるるる~~~。エンジンをいれて、ひとりのときはラ◯クをかけながら運転してます。歌うはもちろん、『Driver’s High』やッ!!
ひとり気持ちよく歌ってると、途中で後部座席の窓が開いてることに気づく。ーー信号待ちのとき、誰も聞いてなかったやろな………。赤面………。
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