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第5話
しおりを挟むわたし「お疲れ様っす」
姑「あーー、きたきた。そのちゃん大丈夫か~?」
小姑➁「ーーー」
なんで機嫌悪いんかね?
小姑①「もうちょっと早く来られへんかったん?」
わたし「言うの遅いわ。そんなもんお義母さんにまかしてたら忘れるに決まってんやん」
姑「濃ちゃんが、予想して迎えにこなあかん」
小姑➁「やでな」
はい、こっちもそう言われるって予想してましたがな。
わたし「お義母さん、ハイヤー代、ガソリン代と合わせて後で水増しで請求しますよ。普段買ってきてるアー◯ワンも、自分用の和菓子も、これから自分で買いに行ってくれますか?」
姑「………」
小姑①「ひっど……。あたしらのお母さんに、何言ってん」
小姑➁「嫁の分際でーー」
ーーーぷっちんやな。
わたし「ーーおい、調子にのんなや、このクソ小姑がーー」
姑「………」
小姑①「………」
小姑➁「………」
わたし「りっちゃんの妹やからもてなしてるだけで、おまえらなんかに価値はないで。まっ、付き合いもお義母さんが生きてるうちだけやわな」
小姑①「ひっど……」
小姑➁「最悪……」
わたし「おまえらもな、お義父さんに何もお供えせえへん自体、非常識すぎやで?」
姑「ーーもう、濃ちゃん、そのちゃん達が泣いてるで」
わたし「寝てるから言うてんですよ」
姑「………」
顔を伏せたおふたりさん、どうせ怒りで腸煮えくり返ってるのはわかってますで。あんたらが反省なんかするわけがない。
そのきつい気性、マジでババ様似やわ。
家に帰って1時間後、小姑達が放置した浮き輪やらサンダルを空也と信空が片付ける。おまえら、優しすぎるだろ~~~!
空也「いや、やらなお母さんの顔がヤバい」
信空「般若みたいになってるで」
ネネ「お母さん、きゅうり切っといたで」
わたし「サンキューで~す!空也、薄焼き玉子作っといて」
空也「卵何個?」
わたし「~ん~~、6個はいるな」
空也「了解」
家族はチームだ。お互いを支え合う、良いチームになったなーー……。ホロリ……。
ーー父親は何してんねんな?
しかし、まあ、あいつら、洗濯しながら本当にあきれる。ここまでしても礼の一つも言えんとは、普段は大丈夫なのかーー?
大量のバスタオルに、塩素くさい水着。廊下に放置したまま、みんなでさっさとお風呂にはいってクーラーかけた部屋で寝てるけど、神経がおかしいとしか思えんな……。
わたしがやると思ってんのはなんでや?信頼じゃない、やっぱりただの家政婦やからなーー…………。
りっちゃん「ーーおう、どうや」
わたし「どうもこうもあらへんよ。ほんま今日はキレたで、しばらくはババ様も許したらへんからな」
りっちゃん「おう、やったれ」
わたし「どうせ、変わらんやろうな」
りっちゃん「ーーそやな。ーー年とると、心から反省するってな、自分の子供がなんかならんと、無理やろな……」
わたし「………」
♧♣♧
それは、5年前。かこちゃんの3歳半検診後ーー。
りっちゃん『発達ゆっくりさん、って!なんやそれ!かこは何が違うんやッ!!』
わたし『普通の子と比べて、1年以上は遅れてるって……、これから療育や支援の相談をするんやけど、一緒に行ってくれへんかな………?』
りっちゃん『ーー行ってきて、教えてくれーー』
わたし『ーーーーー』
♧♣♧
最初はそんなんやったりっちゃんも、かこちゃんのこと勉強して、ちょっとだけ仕事人間じゃなくなった。たしかに、わたしらにとっては、夫婦の絆を強めてくれたかこちゃんは、天使ちゃんなんやけど……。
わたし「普通はいいな………」
りっちゃん「そうか?できる奴はできる奴で苦労しとるで」
わたし「りっちゃんのことか?」
りっちゃん「仕事してくれ言われすぎて、セーブがでけん。14日15日しか休みない」
ーーあらまあ、商売繁盛とブラック要素は切り離されへんね。
すやすや寝てるババ様達を叩き起こして晩御飯を食べさせる。ちびっ子は寝たまま、1食抜いてもどうってことはないね。
さあ、とうとう最終日やーー。
なんか、もう超長く感じるわ。なんでや?苦行やからか?好きなことしてるときの時間はあっという間、苦行の時間は長く感じる……。アインシュタインはうまいこというなぁ……。
朝から乾いた洗濯物を取り込んで、できた洗濯物を干す。干し場も足らん、けど、忘れ物ないようにしとかなな(忘れても絶体に持っていかん)。
小姑➁「パジャマ洗って」
小姑①「うちのも」
わたし「………」
いうなれば他人、他人にたいしてここまで言えるってすごいな、感心するで。
りっちゃん「のこ、炭いけたでーー」
わたし「何から焼くん?」
りっちゃん「肉やろ~~~!おっ、いい肉や!空也、信空、焼くで!」
空也「やっほ~~~」
信空「はよ、来い!」
肉に男のテンションはあがる。
わたし「かこちゃん、エビ好きやから焼いたって、後はちびっ子のフランクフルト」
りっちゃん「ほ~い」
今日はりっちゃんがいるからか、小姑達もおとなしくババ様とだべっている。まあ、手伝いはしないし、ちびっ子らは放置やけど。
ちびっ子にはかこちゃんがシャボン玉してくれてるやん。あの子なりに小さい子のお世話をしようと思ってんやで、すごいよな。弥生があんまり良い顔してないけど、自分は関係ない世界やから仕方ないわ。
りっちゃん「おまえらの旦那ももうじきくるんやろ」
小姑①「うん……」
小姑➁「もうちょっといたいわ~。なんでこんなにすぐに終わるんやろ」
りっちゃん「うちはいらん。はよ、帰れ」
姑「陸、そんなん言わんといて、この子らが可哀想や」
りっちゃん「次はババアが、そっちに行け」
小姑①「ーーーやっ、うちは旦那君気にしいやから……」
小姑➁「うちかて、無理やから」
りっちゃん「良い大人が恥ずかしい真似せんと、さっさと家に帰れ。もう、ここはおまえらの家じゃない。ただの客やからもてなしてるだけやで」
小姑①「うるさーー」
小姑➁「はあーー、帰るわ」
キリ「ママ、おもちゃない?」
小姑①「買ってもらったのあるやん」
姑「そやで、ばあちゃん買ったったやろ?」
キリ「もう、いらん」
姑「………え!せっかく買ったのに……」
小姑①「空也、信空、なんかない?」
空也「あるわけないやん」
信空「サッカーボールぐらいやな」
姑「空也、あんたボケメンカード持ってるやん!」
小姑①「えーー!キリ、カードとか好きなんよ!」
空也「無理。俺の最強デッキは、万超えや。ちびになんか貸されへんわ。闘技王のザコカやったらやってもいいけど」
キリ「キラキラしたやつがいい」
空也「それはあかんわ。俺のはマジで売れるからな」
小姑①「ちょっとぐらい、いいやん」
空也「おばちゃんもキリひとりのおもちゃぐらい、ちゃんと持ってこいよ。母さん、俺らが小さいときに実家帰るのに、大量のおもちゃとお菓子持っていってたで」
信空「マジそれな。来る度にうちのおもちゃ持って帰って、ちょっと厚かましいで」
小姑①「………」
むすっとした弥生を、りっちゃんが笑い飛ばした。
りっちゃん「おまえらも、子供が小さいうちしかここに来れへんからなーー」
信空「お母さんの実家になんか、長い事行ってへんな」
空也「予定があわんよ。それに、お母さんいないとばあちゃんすぐに部屋汚すし」
姑「そんなことない!濃ちゃんなんか雑すぎて、あちこち掃除できてない!」
信空「ばあちゃん、したらええやん」
空也「テレビ見てるだけやろ?」
孫の攻撃にババ様はみるみる落ち込んでいく。はあ、おまえたち、立派になったね……、母はうれしいぞーーーッ!!
迎えにきた旦那達が荷物を車につむ。ツンとした小姑達は、最後まで礼のひとつも言わなかった。いや……、ええ根性してますね~~~。
小姑①「ーーじゃあ、次は正月な」
小姑➁「お母さん、元気で~~~」
ぶれないよな………。ほっんともう、来るな~~~!まあ、来たらな、……来たらしゃあないわなーー…………。
終わり(正月編に続くかも?)
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