転生したらどんな武器にも変化できる最強の本だった件。─幼女とのんびりゆるふわ紀行─

桜樹人(おきと)

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Ⅲ章 黒い棺のオートマタ

page11 龍を喰らう龍な件

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墜落したスカイドラゴンを見てアリスはニコニコしていた。

「どうかしたか?」

「え?あ、いや、ううん。美味しそうだなって。」

アリスが言った。

「美味しそう?あれがか?」

俺が言った。
蜥蜴と似たような物だ。
美味しそうには思えない。

「え?うん。美味しそうじゃない?」

「それ、共食いじゃないか?」

「それはお父さんに言ってよ!私は暴食龍シェンラグナヴァルトの娘だから私の力も暴食龍の力なの!」

アリスが言った。
暴食龍なんて龍がいるのか。
食費が大変そうだな。

「暴食龍は食べた龍の力を自分の物に出来るの。
さっきの雷龍電化も雷龍を食べたから出来たんだよ?」

アリスが言った。
喰った龍の力を吸収するって事なのか?
だとしたら、喰えば喰うほど強くなるって事だよな。

「あれも喰うのか?」

「倒したら少し分けてもらおうかなって。」

「倒す前に喰えば?そうすれば楽に倒せそうだし。」

俺が言った。
でも流石に調理も無しで喰うのは嫌か。

「良いね!踊り食いって奴だよね!
私、やってみたかったんだぁ~」

アリスはそう言って大きく息を吸い込むと体内の魔力を巡らせていく。

「龍化:【暴食龍】」

アリスが言うとアリスの体が段々と龍の姿へ変わっていく。
身体中に鱗が生え始め、体躯も60m程まで大きくなる。
って、龍になれるの秘密じゃなかったのか!?

「アリス!龍化は秘密なんじゃっ!?」

俺が叫ぶ。

「あっ!?どうしよう?」

「もう皆に見られてるぞ。」

俺が言った。
下では突如として現れた龍に人々が驚いている。
地上の人々からすれば空高くを飛んでいるアリスの姿は見えないだろうからな。
いきなり龍が現れた様に見えるだろう。

「ま、バレちゃ仕方ないよ。
お尻にだけ注意しろよ。」

「ちょっ!?ケイさん~!」

アリスが恥ずかしそうにそう良いながらスカイドラゴン目掛けて飛んでいく。
スカイドラゴンの藻とへ降り立つと尻尾を両手で掴んで翼脚で尻尾を切り裂いて千切る。
そして、大きな口で尻尾を食べ始めた。

「アリス、それ龍の姿でやる必要あるのか?」

「人の体で生肉なんて食べたらお腹壊しちゃうよ。
龍ならお腹壊さないし。
それに、龍の方が一杯食べれるし。」

アリスはそう言って口一杯に尻尾を頬張り幸せそうな顔で噛み締める。
周囲にはボキッ、バキッと尻尾の骨を噛み砕く咀嚼音が響き渡る。

「ふう。これでスカイドラゴンは飛べないよ。
スカイドラゴンは尻尾でバランスとって飛んでるから。」

アリスが言った。
適当に尻尾を喰ったのかと思ったが考えていたんだな。
心の中でアリスの事をただの食いしん坊だと思ってたのを訂正しておこう。

「尻尾は美味しいし飛べなくなるし一石二鳥だね。」

前言撤回。
ただの食いしん坊だ、この子。 

「アリス、なのであるか?」

「あ、はい。ちょっと待ってて下さいね。
龍化解除!」

アリスが言うとアリスの姿は段々と元のアリスの姿へ戻っていく。
不思議なのは服が普通に戻った事だ。
そう言えば龍になる時も服は破れもせず体の一部になってたな。
そう言う素材なんだろうか?

「後は弱ったスカイドラゴンをつつくだけですね。」

アリスが元に戻って言った。

「それならアリスは休むのである。スカイドラゴンをここまで弱らせてくれたのである。
疲れたであろう。」

レオハルトさんが言った。
ここはお言葉に甘えさせて貰うか。
俺とアリスは少しだけ休息をとる事にしたのだった。
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