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第2章・湯川平原の戦い(初陣) 編
031:我慢
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031:我慢
豊栄共和国軍の騎兵は、まさか音と火で撃退されるなんて思っていなかったのである。
今まで最強と言われていたのに、たかだか歩兵に破られるなんて考えおらず悔しがる。
このままでは終わらない。
そこで火と音に怖がらない個体で再編成する。
その騎馬隊で俺たちの方に向かって突撃してくる。
「伍長っ! アイツには火も音も聞きません!」
「そ そうみたいですね! ど どうしましょうか………」
こうなってしまったら、どうにも打つ手は無いかもしれないと歩兵たちは恐怖する。
しかし俺は絶望なんてしておらず、ニヤッと笑う。
そこで南須原伍長に「ここは俺に任せて下さい!」と言って立ち上がるのである。
俺がどうするのかと皆んなの視線が集まる。
俺としては、そこまで絶望する必要は無いと思う。
どうしてかと言うと、あの鉄馬騎馬隊の怖いところは次から次へとやってくる事だ。
だが今となっては、まばらにしかやって来ない。
「そうなれば俺たちの方が有利に決まってる!」
そう言うと俺はスーッと息を吸う。
そして剣をグッと握って、後ろに少し下がって勢いをつけると一気に走り出す。
この勢いで騎兵の鎧の隙間に剣を突き刺した。
俺たちは地面にバタンッと落ちる。
俺のやり方が凄いと歩兵たちは「おぉおおお」と歓声を上げて、自分たちも続けて襲い始める。
すると次から次へと騎兵が死んでいくのである。
俺は俺が倒した騎兵が乗っていた馬を見る。
やはり品種改良しているおかげで、まだまだ動きそうな感じがビンビンする。
それなら利用しない手は無い。
直ぐに馬を起こして、その背中に乗る。
そう簡単に乗せてくれないのだが、品種改良されているおかげなのか、すんなりと乗せてくれている。
「皆んなっ! もう援軍なんて期待できない………ここは俺たちの力で乗り切るしかねぇ!」
俺は馬に乗って全員を鼓舞するのだ。
俺たちには、もう援軍を期待する時間なんてない。
どうにかして生き残るしか方法は無いんだ。
鼓舞したところで俺は、馬を走らせて1人で敵陣の奥に進軍していくのである。
これは特攻ではなく味方の為に時間を稼ぐのだ。
前線がこんな事になっているとは、後方にいる伊馬子少佐たちは理解できていない。
そしてドンドン死んでいく歩兵たちの事を考えて、伊馬子少佐は独断で突撃しようとする。
しかし部流少佐がスッと剣を、伊馬子少佐の前に出して動かないように言うのである。
「どこに行くつもりだ? 俺たちは、まだ突撃の合図が出ていないはずだが?」
「そんな流暢な事を言ってる場合じゃ無いだろ! こんなに命令が来ないのはおかしい、もしかしたら伝令兵に何かあったのかもしれない!」
「お前が勝手に決めてるな。今の状態は檜大将が考えられて作られた状況だ」
「なに? こんなに大量の歩兵が死亡しているんだぞ! このまま見殺してしておけというのか!」
伊馬子少佐は勝手に持ち場を離れて、突撃しようとしているのに対し、部流少佐は命令無視をするなという。
それに対して伊馬子少佐は、見殺しにするのかと全力で部流少佐に反論しようとくる。
しかし部流少佐はギロッと睨むのである。
「おいっ! お前は歩兵に感情移入する為に、この戦場に来ているのか? それとも北星王国の領土に入って来た豊栄共和国軍に勝つ為に来たのか?………それのどっちだと言うのだ!」
「わ 分かった……今回は俺の方が間違ってたみたいだ」
明らかに伊馬子少佐よりも、部流少佐の方が正論だと納得せざるを得なかったのである。
そうなれば戦況を見つめるしかない。
そんなやり取りが広報でやっているとは知らない俺は最前線で、鉄馬騎馬隊と交戦していた。
しかしさすがに俺1人では対処しきれない。
このままでは殺されるのは時間の問題だ。
どうしたら良いのかと戦いながら考えていると、いきなり別の騎馬が、俺と騎馬隊の間に入った。
その人間はどこかでみた事があるような感じだ。
どこで見たのかと考えているとハッキリと思い出す。
この中性的な顔をしている人間は、俺と水城と一緒に入隊試験を合格した花菱だ。
どうしてこんなところに居るのかと驚く。
「お お前っ! どうしてこんなところにいるんだよ!」
「お前と同じく騎馬から馬を奪ったんだ。まさか私と考える事が同じ人間がいるとは………とにかくそんな話をしている場合じゃないんじゃ無いか?」
「そりゃあ確かにそうだが、何か手はあるのか?」
「兵士たちの動きを抑制する方法がある。しかし命を落とす可能性も十分にある………それでもやるか?」
「そんな勿体ぶるんじゃねぇよ! 何かあるんだったら勿体ぶらないで言いやがれ!」
俺が花菱の登場に困惑していると、そんな事をしている場合じゃないと正論を言われる。
それなら打つ手はあるのかと聞いてみた。
すると確かに何か考えがあるらしいが勿体ぶる。
さっさと教えろと言うと、花菱は「指揮官だ」と一言だけ発したのである。
最初は何を言っているのかと思ったが、頭がスッとしてやっと理解できたのである。
この花菱が言っているのは指揮系統を壊す事で、他の兵士たちを有象無象にしろと言っているのだ。
そんな事を上等兵ができるのかと言うかもしれない。
しかしやらなければ俺と共に、皆んなが戦死する。
「分かった! ここはテメェに任せるから、俺が指揮官の首を討ち取ってやるよ!」
「正直なところ納得できないけど………まぁここは貸を作っておくのも良いだろうな」
俺は花菱に、この場を任せる事にした。
花菱も渋々ではあるが了承する。
俺は馬を走らせて鉄馬騎馬隊の指揮官っぽい人間を、目視で必死に探すのである。
すると少し奥の方に豪華な鎧を着た男がいた。
アレは明らかに指揮官クラスの人間だ。
俺は一気に馬の速度を上げて走り出す。
向こうも俺の存在に気がついたが、どうやらガキ1人だから数で押そうと思っているのだろう。
俺も甘く見られたものだ。
馬を走らせながら俺は、地面に刺さっている槍を剣を持っていない左手で取る。
向かいからやってくる数機を、1人で蹴散らしてから槍を投げつけるのである。
これは指揮官に向かって投げたのでは無い。
騎馬の目を狙ったのだ。
騎馬は痛みからヒヒーンッと立ち上がった。
指揮官は乗りこなそうしたが、耐えられずに馬から落馬しそうになったのである。
その瞬間を見逃さない。
俺は馬の速度を上げて指揮官の首をスパッと刎ねた。
豊栄共和国軍の騎兵は、まさか音と火で撃退されるなんて思っていなかったのである。
今まで最強と言われていたのに、たかだか歩兵に破られるなんて考えおらず悔しがる。
このままでは終わらない。
そこで火と音に怖がらない個体で再編成する。
その騎馬隊で俺たちの方に向かって突撃してくる。
「伍長っ! アイツには火も音も聞きません!」
「そ そうみたいですね! ど どうしましょうか………」
こうなってしまったら、どうにも打つ手は無いかもしれないと歩兵たちは恐怖する。
しかし俺は絶望なんてしておらず、ニヤッと笑う。
そこで南須原伍長に「ここは俺に任せて下さい!」と言って立ち上がるのである。
俺がどうするのかと皆んなの視線が集まる。
俺としては、そこまで絶望する必要は無いと思う。
どうしてかと言うと、あの鉄馬騎馬隊の怖いところは次から次へとやってくる事だ。
だが今となっては、まばらにしかやって来ない。
「そうなれば俺たちの方が有利に決まってる!」
そう言うと俺はスーッと息を吸う。
そして剣をグッと握って、後ろに少し下がって勢いをつけると一気に走り出す。
この勢いで騎兵の鎧の隙間に剣を突き刺した。
俺たちは地面にバタンッと落ちる。
俺のやり方が凄いと歩兵たちは「おぉおおお」と歓声を上げて、自分たちも続けて襲い始める。
すると次から次へと騎兵が死んでいくのである。
俺は俺が倒した騎兵が乗っていた馬を見る。
やはり品種改良しているおかげで、まだまだ動きそうな感じがビンビンする。
それなら利用しない手は無い。
直ぐに馬を起こして、その背中に乗る。
そう簡単に乗せてくれないのだが、品種改良されているおかげなのか、すんなりと乗せてくれている。
「皆んなっ! もう援軍なんて期待できない………ここは俺たちの力で乗り切るしかねぇ!」
俺は馬に乗って全員を鼓舞するのだ。
俺たちには、もう援軍を期待する時間なんてない。
どうにかして生き残るしか方法は無いんだ。
鼓舞したところで俺は、馬を走らせて1人で敵陣の奥に進軍していくのである。
これは特攻ではなく味方の為に時間を稼ぐのだ。
前線がこんな事になっているとは、後方にいる伊馬子少佐たちは理解できていない。
そしてドンドン死んでいく歩兵たちの事を考えて、伊馬子少佐は独断で突撃しようとする。
しかし部流少佐がスッと剣を、伊馬子少佐の前に出して動かないように言うのである。
「どこに行くつもりだ? 俺たちは、まだ突撃の合図が出ていないはずだが?」
「そんな流暢な事を言ってる場合じゃ無いだろ! こんなに命令が来ないのはおかしい、もしかしたら伝令兵に何かあったのかもしれない!」
「お前が勝手に決めてるな。今の状態は檜大将が考えられて作られた状況だ」
「なに? こんなに大量の歩兵が死亡しているんだぞ! このまま見殺してしておけというのか!」
伊馬子少佐は勝手に持ち場を離れて、突撃しようとしているのに対し、部流少佐は命令無視をするなという。
それに対して伊馬子少佐は、見殺しにするのかと全力で部流少佐に反論しようとくる。
しかし部流少佐はギロッと睨むのである。
「おいっ! お前は歩兵に感情移入する為に、この戦場に来ているのか? それとも北星王国の領土に入って来た豊栄共和国軍に勝つ為に来たのか?………それのどっちだと言うのだ!」
「わ 分かった……今回は俺の方が間違ってたみたいだ」
明らかに伊馬子少佐よりも、部流少佐の方が正論だと納得せざるを得なかったのである。
そうなれば戦況を見つめるしかない。
そんなやり取りが広報でやっているとは知らない俺は最前線で、鉄馬騎馬隊と交戦していた。
しかしさすがに俺1人では対処しきれない。
このままでは殺されるのは時間の問題だ。
どうしたら良いのかと戦いながら考えていると、いきなり別の騎馬が、俺と騎馬隊の間に入った。
その人間はどこかでみた事があるような感じだ。
どこで見たのかと考えているとハッキリと思い出す。
この中性的な顔をしている人間は、俺と水城と一緒に入隊試験を合格した花菱だ。
どうしてこんなところに居るのかと驚く。
「お お前っ! どうしてこんなところにいるんだよ!」
「お前と同じく騎馬から馬を奪ったんだ。まさか私と考える事が同じ人間がいるとは………とにかくそんな話をしている場合じゃないんじゃ無いか?」
「そりゃあ確かにそうだが、何か手はあるのか?」
「兵士たちの動きを抑制する方法がある。しかし命を落とす可能性も十分にある………それでもやるか?」
「そんな勿体ぶるんじゃねぇよ! 何かあるんだったら勿体ぶらないで言いやがれ!」
俺が花菱の登場に困惑していると、そんな事をしている場合じゃないと正論を言われる。
それなら打つ手はあるのかと聞いてみた。
すると確かに何か考えがあるらしいが勿体ぶる。
さっさと教えろと言うと、花菱は「指揮官だ」と一言だけ発したのである。
最初は何を言っているのかと思ったが、頭がスッとしてやっと理解できたのである。
この花菱が言っているのは指揮系統を壊す事で、他の兵士たちを有象無象にしろと言っているのだ。
そんな事を上等兵ができるのかと言うかもしれない。
しかしやらなければ俺と共に、皆んなが戦死する。
「分かった! ここはテメェに任せるから、俺が指揮官の首を討ち取ってやるよ!」
「正直なところ納得できないけど………まぁここは貸を作っておくのも良いだろうな」
俺は花菱に、この場を任せる事にした。
花菱も渋々ではあるが了承する。
俺は馬を走らせて鉄馬騎馬隊の指揮官っぽい人間を、目視で必死に探すのである。
すると少し奥の方に豪華な鎧を着た男がいた。
アレは明らかに指揮官クラスの人間だ。
俺は一気に馬の速度を上げて走り出す。
向こうも俺の存在に気がついたが、どうやらガキ1人だから数で押そうと思っているのだろう。
俺も甘く見られたものだ。
馬を走らせながら俺は、地面に刺さっている槍を剣を持っていない左手で取る。
向かいからやってくる数機を、1人で蹴散らしてから槍を投げつけるのである。
これは指揮官に向かって投げたのでは無い。
騎馬の目を狙ったのだ。
騎馬は痛みからヒヒーンッと立ち上がった。
指揮官は乗りこなそうしたが、耐えられずに馬から落馬しそうになったのである。
その瞬間を見逃さない。
俺は馬の速度を上げて指揮官の首をスパッと刎ねた。
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