溺愛αの初恋に、痛みを抱えたβは気付かない

桃栗

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はき違えた想い

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部屋に入るなりドアを背に押し付けられ乱暴なキスをされた。
いつもは触れるだけの優しいキスなのに。

上顎を舌で舐められ舌を絡めてくる。
グチュグチュと唾液が混じり、卑猥な音が性器ををたかぶらせる。
「あっ…やめ…は、る…」

ぼくの顎に手をかけもっと口づけを深くしてきた。

「もう、時間がないんだ…」

顎から手が下に降りてきて、制服のジャケットを脱がそうとした瞬間、僕は我に返って晴の胸を力いっぱい突き飛ばした。

「どうしたの?凌ちゃんと何があったか話してよ!」

昂った下半身が疼く。
恥ずかしさで顔が真っ赤になって俯いた。

「あいつとは和解した、悪いヤツじゃなさそうだし、家の利になるヤツだ。近くにいるのは胸糞悪いが、オレがいない時は智にとって利用できる、だから側にいる事は許す」

「利になる、って何だよ…」
モヤモヤする胸のあたりを握り締める。

晴には僕は何に見えるの?
許す、って?

さっき時間がないって、それはなんの時間?

聞いた所で、きっと答えをくれる訳ではないだろう。

モヤモヤばかりが増えていく。

着ていた制服のジャケットを床に叩きつけ、ソファに深く座り込んだ。
両手で顔を覆うと小さな声で

「もう少しでヒートが始まるんだ…」

「ヒートって…”婚約者”の?」

晴が静かに頭を縦に振る。
覆った手で顔は見えない。

「俺は…さ…」

なかなか出ない次の言葉を待つ。

少しの沈黙の後、晴は、言った。

「3ヶ月に一度、相手のヒートの相手をしなきゃないないんだと言われたんだ、終わるまでの5日間」

そっか

そうなんだ

晴を…持ってかれちゃうんだ…

ただの、身体の行為。

そう割り切れるといいんだけど


心と身体は別だ、なんて

晴にとって心はお前のものだ、とも言われていないのに。

「…そっかぁ…」

言ってて胸が痛くなってくる。

「”婚約者”だもんね、そっかぁ」

首は?番になっちやうの?
結婚はまだ先だよね?

聞きたい。知りたい。教えて…

重い足を一歩づつ前に出し晴の隣に座った。

「番…番になっちゃうの?」

首を横に振る

彼の手を顔から外させてその手を強く握った。



「なら、1番最初を…晴の初めてを僕にちょうだい、それで僕はいいや…それで側にいられる」



ね?
そう言って僕は晴に触れるだけのキスをした。

晴。大好きだよ…


突然立ち上がり手を引かれ抱き抱えられた。

「お前の初めても俺が貰ってもいいのか?」

ベットに乗り上げ僕を横たえさせた。

晴が泣きそうな顔で上に覆い被さる。

「晴、言わされたと思っていいから、僕のこと”好き”って言って、愛してる…って。今日だけでいいから…」

晴は何も言わなかった。

僕の頬に触れる指先が思ったより暖かくてその手に手を重ねた。

「ごめん、今の言葉忘れて。僕のことよろしくお願いします」

キスが落ちてくる。
額、頬、首筋に唇。

それからも晴は何も言わず僕を抱いた。

大切なものを扱うように時間をかけてゆっくりと。












☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


短くてすみません。
次はイチャイチャです、たぶん、きっと
書けるはず…

頑張ります!






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