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俺と馨
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貫いた小さく細い体はオメガ特有のとても甘い匂いがする。喘ぎ乱れ泣きながら許しを乞う姿をあれ以来何度見たのか。
幼い頃の誤りを盾にして彼に無理を強いているのは俺の方。
馨にやられたこの瞳は俺にとってはとても得難いものだから、彼が後ろめたさを感じる必要は全くない。
ただこの”傷”のおかげで彼に触れる機会を得た。
使用人の息子じゃ、世話役が精一杯で、彼をモノにできるはずもない。
9歳になった頃、馨には婚約者ができた。
木崎に生まれたオメガは人身御供のように”高値”で売られるのがしきたりみたいになっていた。
お金での取引ではなく、どの家に嫁がせるかによって木崎の家が得するか、が目安だったようだ。
それで決まったのが日本の財閥でもある”神戸”の家だった。
馨が誰かのものになる、そのことはどうしようもない。
俺に家柄なんてものはないし、彼を得る機会もない。
一生触れられずに神戸に嫁ぐその日まで指を咥えて見送るしかないと幼い頃から思っていた。
左目の視力を失ったが、俺にはそんなことはなんのハンデにもならない。
むしろこの事で彼が俺に対して負い目を背負い、この手の中に落ちて来た。
一度、たった一度でいい、その身体に触れてみたい、欲望を吐き出して馨の恍惚とした姿をこの目に焼き付けてみたい。
一度で満足するはずだったのに、縛り付けるつもりもなかったはずなのに…。
”一度”それに触れ快感に身を委ねてしまうと、一度が2度になり、それからは彼の過ちをネタに俺は外道に落ち、何度も彼の方から俺を求めさせ、快感に打ち震える姿を見ずにはいられなかった。
馨が俺を欲して求めてる姿が見たい、ヒートが来るその日までの短い優越感で彼を失う怖さを紛らわせていたのかもしれない。
今日、ドアを開け何年も見ていなかった彼の楽しそうな顔がスマホの画面を捉えているのを見て、胸の奥から激しい怒りを感じてこんなドロドロになるまで身体を貫き痛めつけ快楽を貪り尽くしたしまった。
涙の跡が頬に残り、乱れた髪が汗と涙で濡れてぐちゃぐちゃになっている。
好きだ…
俺以外に触らせたくない、どこかに閉じ込めて誰にも見せたくない。
バース性が確定した時には馨が俺の運命の番であることを願った。
でも違った。
そして落胆した。
ならどこかに痕跡を残したい。
左目を失明した時、馨が縋り付いて泣く姿を見て悲しさより喜びが、心が歓喜に沸いた。
これで馨は俺の顔を、目を見るたびに心の一部は罪悪感で埋められ、何かあるたびに俺のことを思い出す。
ヒートが来て、神戸に抱かれても身体に覚えさせた俺の痕跡は消える事はないはずだ。
馨が嫁ぐその日までの短い間だけ、俺に依存しててくれ。
汗でベトついた髪をかきあげ、眠る馨にキスをする。
あと少し、ほんの少しだけ俺を求めてくれ、馨。
幼い頃の誤りを盾にして彼に無理を強いているのは俺の方。
馨にやられたこの瞳は俺にとってはとても得難いものだから、彼が後ろめたさを感じる必要は全くない。
ただこの”傷”のおかげで彼に触れる機会を得た。
使用人の息子じゃ、世話役が精一杯で、彼をモノにできるはずもない。
9歳になった頃、馨には婚約者ができた。
木崎に生まれたオメガは人身御供のように”高値”で売られるのがしきたりみたいになっていた。
お金での取引ではなく、どの家に嫁がせるかによって木崎の家が得するか、が目安だったようだ。
それで決まったのが日本の財閥でもある”神戸”の家だった。
馨が誰かのものになる、そのことはどうしようもない。
俺に家柄なんてものはないし、彼を得る機会もない。
一生触れられずに神戸に嫁ぐその日まで指を咥えて見送るしかないと幼い頃から思っていた。
左目の視力を失ったが、俺にはそんなことはなんのハンデにもならない。
むしろこの事で彼が俺に対して負い目を背負い、この手の中に落ちて来た。
一度、たった一度でいい、その身体に触れてみたい、欲望を吐き出して馨の恍惚とした姿をこの目に焼き付けてみたい。
一度で満足するはずだったのに、縛り付けるつもりもなかったはずなのに…。
”一度”それに触れ快感に身を委ねてしまうと、一度が2度になり、それからは彼の過ちをネタに俺は外道に落ち、何度も彼の方から俺を求めさせ、快感に打ち震える姿を見ずにはいられなかった。
馨が俺を欲して求めてる姿が見たい、ヒートが来るその日までの短い優越感で彼を失う怖さを紛らわせていたのかもしれない。
今日、ドアを開け何年も見ていなかった彼の楽しそうな顔がスマホの画面を捉えているのを見て、胸の奥から激しい怒りを感じてこんなドロドロになるまで身体を貫き痛めつけ快楽を貪り尽くしたしまった。
涙の跡が頬に残り、乱れた髪が汗と涙で濡れてぐちゃぐちゃになっている。
好きだ…
俺以外に触らせたくない、どこかに閉じ込めて誰にも見せたくない。
バース性が確定した時には馨が俺の運命の番であることを願った。
でも違った。
そして落胆した。
ならどこかに痕跡を残したい。
左目を失明した時、馨が縋り付いて泣く姿を見て悲しさより喜びが、心が歓喜に沸いた。
これで馨は俺の顔を、目を見るたびに心の一部は罪悪感で埋められ、何かあるたびに俺のことを思い出す。
ヒートが来て、神戸に抱かれても身体に覚えさせた俺の痕跡は消える事はないはずだ。
馨が嫁ぐその日までの短い間だけ、俺に依存しててくれ。
汗でベトついた髪をかきあげ、眠る馨にキスをする。
あと少し、ほんの少しだけ俺を求めてくれ、馨。
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