ある夏の思い出

shoichi

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第1章

異次元

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当然だが、火はないです。と断った。

それより、

「何で、邪魔するんですか!!」

ゴリラが人間になったような、作業着を着ている汗臭い親父。

頭にはタオルを巻いて、ヘルメットを被っている。

「いや、煙草吸いたくてな。」

頭の中も、チンパンジー以下だ。この、おっさん。

「は?ってか、おっさ」
「おい、見てみろよ。」

地べたで胡座(あぐら)をかき、夜明け前の空を指刺した隣にいる男。

つい、僕も夜空を見上げてしまった。

「気持ち良いな。」

そのまま横になり、目線と体が僕の方を向いた。

「な、何ですか?」

「お前、いくつ?」

「じゅ、十四。」

何故、こいつはこんなにもマイペースなんだ。

「そっか。俺と、三つしか変わらないんだな。」







「は?」

嘘つけ!!

ってか、声が出てしまったじゃないか!!

「あ?」

そ、そんな目で見ないでください。

そんなことを思っているうちに、そいつは、また、仰向けになりクスクスと笑いだした。

「面白い奴だな。」

そう言って立ち上がり、付いてこい!!と、土手の上へ足を運んだ。
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