ある夏の思い出

shoichi

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第4章

心の中

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場所と後味が悪いと、マジェンヌへ向かう星矢。

それを追いかける、僕と桐崎くんたち。

「何してんだ?乗れよ。」

頭の中で、ありがとう。とか、一人では何もできない虚しさ。とか、いろんなことがグルグル回っていたけれど、犯罪者…。の言葉が心のどこかで、引っかかっていた。

「橘先輩っすよね!?」

あ?の後に、握手してくれ。と懇願する桐崎くんたちを目にした星矢は、

「な、なんだよ。気持ち悪いな。」

と、少し体が仰け反った。

「何か知らないけど、ソラのこと宜しくな。」

よっ。っと、無理矢理乗せられたマジェンヌの後部座席。

「じゃ、じゃまた明日。」
「あっ」

桐崎くんたちに挨拶をする中、それを確認したかのように走り出したマジェンヌ。

もう、すっかり、夕暮れ時になっていた。

「どうだったか?学校?」

「え?聞こえないよ!!」

風切り音のせいで、上手く星矢の声が聞き取れなかった。

「あ?何て?」

「え?聞こえないよ!!」

そんな会話を意味もなく、何度も話していた。



「ここでいいか。」

星矢の背中に耳を当てながら着いた場所。



そこは、星矢と初めて出会った場所だった。
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