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第4章
大丈夫
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「まぁ、ソラと違って、イジメられてはいないけど、こんな面だから友達もいなくてな。」
「僕が友達だよ!!」
金髪の伸びきった髪が、少しだけ風に吹かれた。
「友達か。なんか、嬉しいな!!」
男同士だけれど、目を見つめた星矢に、変に戸惑ってしまった。
「学校も、ちゃんと行けよ。」
「頑張る。」
「嫌なことあっても、逃げるなよ。」
「それも、頑張る。」
「大丈夫そうだな。そうだ…。」
そう言って、再度、土手の上に置いてあるマジェンヌへ向かって星矢が走った。
大きな体で、僕の方へ手を振る。
何だか、嬉しいそうだけど、また、こっちへ向かって星矢が走ってくる。
「や、やろうぜ。」
息切れしながら、星矢が花火セットを持って来た。
「ほら。」
安そうなライターで、火を点けてくれる星矢。
「あっ…。」
辺りも暗くなり、古びた街灯だけが光っていた。
「ちょっと、遅めの花火もいいもんだな。」
見かけだけで言えば、ゴリラのおっさんが感傷に浸っている様(さま)が妙に可笑しかった。
「何だよ?」
「何でもないよ!!」
「そうか。」
そう言って、僕の線香花火がポツリ。と地面へ落ちた。
それが、星矢との最後の夜になった。
「僕が友達だよ!!」
金髪の伸びきった髪が、少しだけ風に吹かれた。
「友達か。なんか、嬉しいな!!」
男同士だけれど、目を見つめた星矢に、変に戸惑ってしまった。
「学校も、ちゃんと行けよ。」
「頑張る。」
「嫌なことあっても、逃げるなよ。」
「それも、頑張る。」
「大丈夫そうだな。そうだ…。」
そう言って、再度、土手の上に置いてあるマジェンヌへ向かって星矢が走った。
大きな体で、僕の方へ手を振る。
何だか、嬉しいそうだけど、また、こっちへ向かって星矢が走ってくる。
「や、やろうぜ。」
息切れしながら、星矢が花火セットを持って来た。
「ほら。」
安そうなライターで、火を点けてくれる星矢。
「あっ…。」
辺りも暗くなり、古びた街灯だけが光っていた。
「ちょっと、遅めの花火もいいもんだな。」
見かけだけで言えば、ゴリラのおっさんが感傷に浸っている様(さま)が妙に可笑しかった。
「何だよ?」
「何でもないよ!!」
「そうか。」
そう言って、僕の線香花火がポツリ。と地面へ落ちた。
それが、星矢との最後の夜になった。
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