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帰れなくても
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………………。
その、不意の予想外な言葉に、言葉が詰まって、咄嗟に反応できず、ただサヤを見下ろした。
「私のこと、本当に、大切にしてくれる人が、隣にいてくれるから……」
まっすぐに、鳶色の瞳が、俺を見つめて…………。
「もう、この世界が……ここが、私の居場所やって、思うてる……」
ここが。
俺の、隣が……?
「寂しいけど、帰れへんけど、帰れへんでもええの」
きっぱりと、そう言い切ったその言葉を、頭で理解する前に、身体は勝手に動いていた。
袖を遠慮がちに摘んだサヤの手を、俺の左手で掴んで引き上げたら、抵抗もなくふわりと身を任せたサヤが、俺の腕の中に収まって。
豊かな胸が押しつぶされてしまうくらい身を寄せ、すぐ至近距離に瞳を潤ませた美しい顔が……。
頭の後ろに右手を添えたら、ごく自然に瞳が細められ、唇が少しだけ開いた……。
その蕩けたような表情に、気持ちを持っていかれてしまい、吸い寄せられるように、唇へ。
背中にサヤの手が触れ、そっと撫でられ、その手に、ほんの少しだけ力がこもって……。
「…………」
爪先立ちになったサヤが、自らも更に、顔を寄せてきたから……。
そのまま口を重ねた。
お互いの唇を触れ合わせるだけの、ささやかな愛撫。啄ばむように、触れては離れる……柔らかな感触と、吐息。
飛びそうな理性をなんとか必死で掴み、それ以上を我慢しようとしたのは、ここが集会所の前で、中に大勢の人がいたから。
けれど、離しかけた唇をちろりと舐められ、サヤが元から、それ以上を許す気でいてくれたことを悟ったら、もう理性など、役に立ちはしなかった。
唇を深く重ねて、唾液を絡め、呼吸を飲み込んだ。
歯列を辿り、上顎、舌裏を丹念に舐めて、舌を絡め吸い上げ、欲求のままに貪った。
合間に溢れるサヤの吐息のような声に、気持ちが蕩けていく……。サヤの背中に回していた腕を腰にやって、更に引き寄せ、頤を掴んで持ち上げて、もっと深い場所へと舌を伸ばそうと……。
……っ。
微かな音に耳が反応したのは、奇跡に近かった。
愛撫に翻弄されていたサヤは、音に気付いていなかったよう。急に唇を離した俺へ、熱の浮いた瞳を寄せていたけれど、咄嗟にサヤを背に庇った俺の行動で、意識がはっきりしたのか、慌てて口元を拭う。
「……誰かいるのか」
慎重に、そう声をかけたら……。
「ご、ごめ…………」
凄く動揺した、聞き覚えのある声が、震えながら返ってきた……うわ……。
「ウォルテール⁉︎」
「ごめんっ、い、いないから……しん、心配に…………っ、邪魔する気、なかったんだけど……っ。」
集会所の影から、混乱の絶頂といった、真っ赤な顔のウォルテールが、半分だけ顔をのぞかせ、最悪な時に来てしまったと涙目になって、俺を伺ってきたものだから……むしろ俺が凄いごめんなさいな気分……。あああぁぁぁ、そうだ、いたんだよウォルテール! だって彼らが仕留めてきた獲物での宴なんだから!
恥ずかしさで、顔の熱が尋常じゃない……。背中に何かグリグリと押し付けられているのは、多分サヤの顔だ。
理性の言うこと聞いておけばよかった……。
「ごっ、ごめんなっ。ちょっとその……あれだ……あの…………」
「い、いや……こっちがごめん……つ、番うのだもん……ね。そういうことも、するよね……」
っ…………バッチリ全部見られてるってことかああぁ……。
羞恥のあまり顔面を両手で隠した。
体格は大きいけれど、ウォルテールはまだ十三歳。とんでもない場面に遭遇させてしまった。どうしよう、どう切り抜けるべき⁉︎
ウォルテールはサヤのこと、姉の如く慕っているのに、その姉と俺があんなことしてる場になんて、立ち会いたくなかったよな⁉︎
だけど、言葉で誤魔化したって、どうせ見られているのだ。言い訳にだってならないだろう。
それで結局、考えた末……。
「うん。生涯を共に、添い遂げる」
もう認めようと思った。
慕う相手を、半端に扱われている方が、彼は嫌だろう。
俺がサヤとの将来を彼から奪うのだとしても、ならば絶対に大切にするのだと、伝えなければ……。
「…………そっか……」
「大切にする」
「分かってる………………」
ウォルテールさんに何言ってるんですか⁉︎ と、背中をポカポカ叩かれたけど、ここは決意を示さなければならないところだからと、サヤの訴えはあえて無視した。
「だけどそれは、俺がサヤを独り占めするって意味じゃない。
サヤは今からだって、ウォルテールのことが大切に決まってるし、俺だってお前を弟のように大事にするって約束する」
「や、それはもういいってば…………」
若干怯えられてしまった。
え、なんでサヤは良くて俺は駄目なの? なんかそれ凹むんだけど……っ、まさか、変態だと思われてるのか? そういう意味じゃないのに……⁉︎
「違うんだぞ⁉︎ そういうんじゃないからな⁉︎」と、必死で訴え、俺の気持ちを理解してもらおうと、言葉を尽くそうと、一歩を踏み出したのだけど、ウォルテールは困ったような顔で苦笑して、言葉を続けた。
「分かってるってば……それでいいよ…………。……、……」
そうして「俺、先に戻ってるから」と、扉の中へひらりと身を翻らせ、辺りには静寂が戻り……。
俺はというと、サヤの背中ポカポカ攻撃を甘んじて受け止めつつ、「悪かったよ、もう言わないようにするから」と、口先だけで懺悔。
それよりも、ウォルテールの唇の動きが、気になっていた。
暗かったし……定かじゃない。だけど……。
分かってるってば……それでいいよ…………。今は……?
そう、言っていたように、見えた……。
ふと……ウォルテールは、どこから見ていたんだろうかと、思い至る。
彼は、集会所の中から現れたのじゃない……建物の陰から出てきた。
もしかして、俺たちより先に、外にいたのだろうか?
なら…………俺たちの話してることも、聞こえていた……?
……………………聞かれてまずいこと、何か話したかな……。
「サヤ、音はずっと、聞いてた?」
急に真剣な声音でそう問いかけた俺に驚いたのか、サヤのポカポカが止まる。
「…………あまり意識していませんでした……。普通にしていても、それなりに色々、聞こえていますけど……」
つまり、特別おかしな音は拾っていない……という意味なのだろう。
昨日もそうだったけど、先に潜んでじっとしている者の音や、自然の音に紛れる音は、いくらサヤでも気付かない。彼女は音の種類を聞き分ける訓練を、しているわけじゃないしな……。
だから、熟練者の潜む音は、サヤでも聞き分けにくい……のだけど…………。
…………でも、ウォルテールだし……そう、警戒することも、ないか……。
あの様子は……俺たちの行為に頭を混乱させ、真っ赤になって瞳を潤ませていた様子は、演技とは思えなかった。
あの言葉だって、俺の見間違いかもしれないし、何よりウォルテールが、サヤに害をなすようなことをするなんて、思わないし。
万が一聞かれていたとしても……そこまでおかしなことは、話してなかったはず……。
「…………俺たちも中に戻ろうか」
サヤを促して、集会所の中へ。
戻ってきたサヤの落ち着いた様子に、ホッとした表情を見せるハインに、貸しだからなと口をパクパク動かしていると、サヤが遠慮がちにハインの元へ。
「あの……先程は、失礼しました。
故郷に似た味の料理があって、驚いてしまって……でも、美味しくて、嬉しかったです。
それでその……良かったら、作り方を教えていただけませんか?
私、ローストビーフの作り方は、炊飯器で作る方法しか知らなかったから……こちらでは作れないんです」
話からして、スイハンキというのは特殊な調理器具である様子だ。
サヤの懇願に、ハインはまだ若干ぎこちない様子であったものの、良いですよと、了承。
普段通りを取り戻した雰囲気に、ホッと息を吐いた。
平和な、とても楽しい宴はそんな風に、若干の波乱を含みつつも、長閑だった。
その、不意の予想外な言葉に、言葉が詰まって、咄嗟に反応できず、ただサヤを見下ろした。
「私のこと、本当に、大切にしてくれる人が、隣にいてくれるから……」
まっすぐに、鳶色の瞳が、俺を見つめて…………。
「もう、この世界が……ここが、私の居場所やって、思うてる……」
ここが。
俺の、隣が……?
「寂しいけど、帰れへんけど、帰れへんでもええの」
きっぱりと、そう言い切ったその言葉を、頭で理解する前に、身体は勝手に動いていた。
袖を遠慮がちに摘んだサヤの手を、俺の左手で掴んで引き上げたら、抵抗もなくふわりと身を任せたサヤが、俺の腕の中に収まって。
豊かな胸が押しつぶされてしまうくらい身を寄せ、すぐ至近距離に瞳を潤ませた美しい顔が……。
頭の後ろに右手を添えたら、ごく自然に瞳が細められ、唇が少しだけ開いた……。
その蕩けたような表情に、気持ちを持っていかれてしまい、吸い寄せられるように、唇へ。
背中にサヤの手が触れ、そっと撫でられ、その手に、ほんの少しだけ力がこもって……。
「…………」
爪先立ちになったサヤが、自らも更に、顔を寄せてきたから……。
そのまま口を重ねた。
お互いの唇を触れ合わせるだけの、ささやかな愛撫。啄ばむように、触れては離れる……柔らかな感触と、吐息。
飛びそうな理性をなんとか必死で掴み、それ以上を我慢しようとしたのは、ここが集会所の前で、中に大勢の人がいたから。
けれど、離しかけた唇をちろりと舐められ、サヤが元から、それ以上を許す気でいてくれたことを悟ったら、もう理性など、役に立ちはしなかった。
唇を深く重ねて、唾液を絡め、呼吸を飲み込んだ。
歯列を辿り、上顎、舌裏を丹念に舐めて、舌を絡め吸い上げ、欲求のままに貪った。
合間に溢れるサヤの吐息のような声に、気持ちが蕩けていく……。サヤの背中に回していた腕を腰にやって、更に引き寄せ、頤を掴んで持ち上げて、もっと深い場所へと舌を伸ばそうと……。
……っ。
微かな音に耳が反応したのは、奇跡に近かった。
愛撫に翻弄されていたサヤは、音に気付いていなかったよう。急に唇を離した俺へ、熱の浮いた瞳を寄せていたけれど、咄嗟にサヤを背に庇った俺の行動で、意識がはっきりしたのか、慌てて口元を拭う。
「……誰かいるのか」
慎重に、そう声をかけたら……。
「ご、ごめ…………」
凄く動揺した、聞き覚えのある声が、震えながら返ってきた……うわ……。
「ウォルテール⁉︎」
「ごめんっ、い、いないから……しん、心配に…………っ、邪魔する気、なかったんだけど……っ。」
集会所の影から、混乱の絶頂といった、真っ赤な顔のウォルテールが、半分だけ顔をのぞかせ、最悪な時に来てしまったと涙目になって、俺を伺ってきたものだから……むしろ俺が凄いごめんなさいな気分……。あああぁぁぁ、そうだ、いたんだよウォルテール! だって彼らが仕留めてきた獲物での宴なんだから!
恥ずかしさで、顔の熱が尋常じゃない……。背中に何かグリグリと押し付けられているのは、多分サヤの顔だ。
理性の言うこと聞いておけばよかった……。
「ごっ、ごめんなっ。ちょっとその……あれだ……あの…………」
「い、いや……こっちがごめん……つ、番うのだもん……ね。そういうことも、するよね……」
っ…………バッチリ全部見られてるってことかああぁ……。
羞恥のあまり顔面を両手で隠した。
体格は大きいけれど、ウォルテールはまだ十三歳。とんでもない場面に遭遇させてしまった。どうしよう、どう切り抜けるべき⁉︎
ウォルテールはサヤのこと、姉の如く慕っているのに、その姉と俺があんなことしてる場になんて、立ち会いたくなかったよな⁉︎
だけど、言葉で誤魔化したって、どうせ見られているのだ。言い訳にだってならないだろう。
それで結局、考えた末……。
「うん。生涯を共に、添い遂げる」
もう認めようと思った。
慕う相手を、半端に扱われている方が、彼は嫌だろう。
俺がサヤとの将来を彼から奪うのだとしても、ならば絶対に大切にするのだと、伝えなければ……。
「…………そっか……」
「大切にする」
「分かってる………………」
ウォルテールさんに何言ってるんですか⁉︎ と、背中をポカポカ叩かれたけど、ここは決意を示さなければならないところだからと、サヤの訴えはあえて無視した。
「だけどそれは、俺がサヤを独り占めするって意味じゃない。
サヤは今からだって、ウォルテールのことが大切に決まってるし、俺だってお前を弟のように大事にするって約束する」
「や、それはもういいってば…………」
若干怯えられてしまった。
え、なんでサヤは良くて俺は駄目なの? なんかそれ凹むんだけど……っ、まさか、変態だと思われてるのか? そういう意味じゃないのに……⁉︎
「違うんだぞ⁉︎ そういうんじゃないからな⁉︎」と、必死で訴え、俺の気持ちを理解してもらおうと、言葉を尽くそうと、一歩を踏み出したのだけど、ウォルテールは困ったような顔で苦笑して、言葉を続けた。
「分かってるってば……それでいいよ…………。……、……」
そうして「俺、先に戻ってるから」と、扉の中へひらりと身を翻らせ、辺りには静寂が戻り……。
俺はというと、サヤの背中ポカポカ攻撃を甘んじて受け止めつつ、「悪かったよ、もう言わないようにするから」と、口先だけで懺悔。
それよりも、ウォルテールの唇の動きが、気になっていた。
暗かったし……定かじゃない。だけど……。
分かってるってば……それでいいよ…………。今は……?
そう、言っていたように、見えた……。
ふと……ウォルテールは、どこから見ていたんだろうかと、思い至る。
彼は、集会所の中から現れたのじゃない……建物の陰から出てきた。
もしかして、俺たちより先に、外にいたのだろうか?
なら…………俺たちの話してることも、聞こえていた……?
……………………聞かれてまずいこと、何か話したかな……。
「サヤ、音はずっと、聞いてた?」
急に真剣な声音でそう問いかけた俺に驚いたのか、サヤのポカポカが止まる。
「…………あまり意識していませんでした……。普通にしていても、それなりに色々、聞こえていますけど……」
つまり、特別おかしな音は拾っていない……という意味なのだろう。
昨日もそうだったけど、先に潜んでじっとしている者の音や、自然の音に紛れる音は、いくらサヤでも気付かない。彼女は音の種類を聞き分ける訓練を、しているわけじゃないしな……。
だから、熟練者の潜む音は、サヤでも聞き分けにくい……のだけど…………。
…………でも、ウォルテールだし……そう、警戒することも、ないか……。
あの様子は……俺たちの行為に頭を混乱させ、真っ赤になって瞳を潤ませていた様子は、演技とは思えなかった。
あの言葉だって、俺の見間違いかもしれないし、何よりウォルテールが、サヤに害をなすようなことをするなんて、思わないし。
万が一聞かれていたとしても……そこまでおかしなことは、話してなかったはず……。
「…………俺たちも中に戻ろうか」
サヤを促して、集会所の中へ。
戻ってきたサヤの落ち着いた様子に、ホッとした表情を見せるハインに、貸しだからなと口をパクパク動かしていると、サヤが遠慮がちにハインの元へ。
「あの……先程は、失礼しました。
故郷に似た味の料理があって、驚いてしまって……でも、美味しくて、嬉しかったです。
それでその……良かったら、作り方を教えていただけませんか?
私、ローストビーフの作り方は、炊飯器で作る方法しか知らなかったから……こちらでは作れないんです」
話からして、スイハンキというのは特殊な調理器具である様子だ。
サヤの懇願に、ハインはまだ若干ぎこちない様子であったものの、良いですよと、了承。
普段通りを取り戻した雰囲気に、ホッと息を吐いた。
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