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最後の春 4
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慌てて戻り、マルを呼んだ。
ロジオンからの話を伝え、北の情報収集に力を入れることと、アギーに急ぎ報せを送る算段を立てるよう指示。
「グラヴ様へが最優先だ、極力速く! アギーをもう発たれている可能性が高いから、なんとか見つけ出さなきゃならない……。
マル、狼を使いたい。下手をしたらあの方の命に関わる!」
「狼って……何を言ってるんです⁉︎」
「あの方はもうご存知だよ……ある程度はね」
狼の存在は知らないかもしれないが、俺が獣人と関わっていることはご存知だ。
そう言うと、唖然と表情を固めたマルだったけれど……。
「……大丈夫なんですね?」
「あの方は、大丈夫だよ」
「貴方がそう言うならば信じます」
直ぐにアイルが呼ばれ、狼と使者を手配することとなった。
できるだけ足が速く、長く走れる者が良い。かなり先行しているだろうグラヴィスハイド様に追いつく必要があるからだ。
「運が良いな。丁度良いのが使える」
呼ばれたのは、プローホルでも見かけた、あの小柄な男。
確かオーキスだったか……狩人の出で立ちをしており、たまたま報告のため戻っていたのだそう。
「グラヴィスハイド様……、遠目でなら、見かけたことがあるっス。
匂いは流石に、記憶にねぇと思うっス」
「匂い? 匂いが分かる方が良いのか?」
「まぁ、情報として無いよりは、ある方が良いっス。変装してんなら特に」
匂いを誤魔化すまでして変装する人物はまずいないそう。
だから匂いが分かっていれば、彼の相棒の狼が、グラヴィスハイド様がどんな変装をしていようと、嗅ぎ分けて見つけ出せると言った。
「匂い……匂いが残ってそうなもの……グラヴィスハイド様が触れた衣服とかに、残ってないものかな?」
「まぁ……試すだけ試してみるっス」
アギーで、グラヴ様とお会いした日に着ていた上着を、急いで取りに戻った。
馬鹿なくらい拘るハインが、俺の衣類だけは、未だに自ら洗っている。そのため余計な人物は触れていないはずだ。
グラヴ様の匂いが残っている可能性は、まだ高いような気がする。
「肩の部分に触れたんだ。これはこのまま持っていって良い。その方が、見つけやすいだろう?」
匂いが確認できる方が良いだろうと思い、そう伝えた。
それと共に、俺が自ら認めた書簡を手渡す。
内容は、スヴェトランが軍用馬を買い集め、フェルドナレンへと攻め入る準備を進めている可能性が高い。と、いうものだ。
オーキスは、預かるっスと簡潔に述べ、肩の部分には触れないように上着を受け取ると、そのまま窓からひらりと外へ。
「頼む!」
「承るっス」
背に向かい叫ぶと、軽い返事だけが返ってきた。
「あれは諜報にも旅にも慣れている。俺たちの中で最も速く、北に到達できる。
あれと組む狼も、特徴が薄いからな。昼は辻馬車で寝て進める」
日中は馬車を使って眠り、夜は狼で走るという。
「だから、狼が走るよりも、尚速い。
交易路の証文も持たせたから、必ず追いつく」
アイルにそう言われ、俺は心の中でもう一度、頼む。と、オーキスに願った。
無論、アギーや王都に向けて早馬も走らせた。
まだ憶測の段階だから、確証がある話ではないのだけれど、ロジオンの発言が根拠の無いものとも思えない。
アギーで騎士らと交わした雑談でも、馬が不作だと聞いたし、陛下やアギー公爵様らも、スヴェトランを懸念していたのは明白。
どんな些細な情報だろうと、無いよりはある方が良いだろう。
なにより、馬事師の間でのみ存在を知られているという、この密売業者が気になった。
どうにも、気持ち悪い。
なんだろう……誰かの意思を、そこに感じる。
馬事師らを囲い込み、教育を与えない環境……。
常に緊張を強いて、自分の属す集団以外を信用できないようにする体制……。
そしてそこに、慈悲の顔をして潜む罠……。
似ているのだ。
北にある独特の生態系……。
獣人を犠牲にして組み上げられた循環と。
悪意があるとしか思えないこの仕組みの中で、またこれも、上手く隠されていたもののような気がする。
その密売業者を、馬事師らしか把握していないだなんて。
一通りの手続きを済ませてから、俺は自室にマルを呼んだ。
「マルは、知らなかったの?」
「知りませんでした……何故か。
膝下でのことを、この僕が知らないだなんて……」
悔しそうに拳を握るマル。
マルが掴めなかったというのがまた、不思議でならなかった。
北出身であるマルは、獣人の組み込まれた循環を突き止めたという実績を持つ。
当然彼は、裏社会に深く関わり、兇手との取引も持ち、かなり深い闇の底まで見通す目を持っていたはず。
マルに情報を掴めない場所なんて、限られる。
まして、馬事師らを含む北の産業についてを、マルが知らないわけがない。
馬事師という職務がどういったものであるかを俺に教えてくれたのも、他ならぬマルなのだ。
彼が手足や耳として利用しているのが、獣人や流民であるから、神殿に絡む情報は確かに手に入れにくいのだけど、隙があるとすればそこだけだ。
なのに、気付けなかったというのは……。
その密売業者、組織の枠組みの中の存在かもな。
たまたま個で動くそんな業者が、たまたまマルの目を掻い潜っていたのではなく。
組織の一部として動いているから、マルの目には留まりにくかったと考える方が、無理が無い気がする。
北の地に組み込まれた独特の循環。誰かの意思が織り込まれたそれが丸々全て計算されて作られていたとしたら……。
俺たちは今、何を、目にしているんだろうか……。
「とにかく、事実確認を急ぎます。
本当に、そんな業者が存在するのか」
「あぁ。だけど慎重に。
その業者は何かの組織の一部と考える方が無難だ。こっちの動きを知られないように」
北の地で、馬事師らにしか存在を知られていない密輸業者。
馬事師らは貴族に囲われ、情報を得にくい環境で、ただ盲目的に己の生業を続けて、死んでいく。
そこから堕ちれば流民として流れ、朽ちていくしかない。
当然、そうなった彼らは疎まれ弾かれるから、情報が広く漏洩するなんてことはまず起こらない……。
ロジオンだって、きっとこんなことがなければ、俺にこのことを言うつもりなんてなかったろう。
マルが退室し、すぐにお茶を持ったサヤが、入ってきた。
それを俺の机に置いて、不安そうに俺を覗き込む。
「大丈夫。
まだ何があったわけでもないし、ちょっとグラヴ様が心配ってだけで……。
お茶、いただくよ」
急に慌ててバタバタしてしまった。
サヤもこの件に関してはある程度を知っているから、きっと不安にさせたろう。
そう思い、極力なんでもない顔を取り繕ってお茶に手を伸ばした。
そう、まだ何があったわけでもないんだから、落ち着こう。
ちょっと想定外の情報が舞い込んで、慌ててしまったけれど……北の歪な循環に似たものを感じ、焦ってしまったけれど、それはあくまで俺の憶測。
まだ何も、起こっていない。始まっていない……とは、言い難いけれど、少なくとも、起こる前にこうして、可能性に気付けたのだ。
「ロジオンたちが話してくれて良かった……。
知らなかったら、グラヴ様のこと、心配することも構わなかったよ。
日数的に考えれば、まだ旅立って間もないか、どちらにしてもスヴェトランには到達していない可能性が高いから……」
「…………レイ」
サヤを安心させるためと、俺自身の心を整理するためにそう、言葉を連ねていたのだけど……サヤから硬い声で名を呼ばれた。
その声にまで滲む、大きな不安の響きに、言葉を飲み込んでサヤを見上げると。
「…………⁉︎」
とっさに立ち上がって抱き締めてしまったのは、サヤの表情が、あの時と同じだったからだ。
腕時計が見当たらないと、取り乱して俺に、縋り付いてきた時と……。
「どうした」
「………………さっき」
いつも恥じらって身を固めるのに、俺の背に回された腕。
震える拳が背にふたつ。これは、力の強いサヤが、俺を傷付けまいとしている仕草。縋りたいけれど、力一杯そうしてしまえば俺が耐えられない。
そう思い、必死で自制し、耐えている……。
だから代わりに、俺がそうする。
サヤの不安を全部包み込めるように。力一杯抱きしめる。
「言って」
「…………さっき、ロジオンさん……サイロって、言わはったの、私の聞き間違い?」
ロジオンからの話を伝え、北の情報収集に力を入れることと、アギーに急ぎ報せを送る算段を立てるよう指示。
「グラヴ様へが最優先だ、極力速く! アギーをもう発たれている可能性が高いから、なんとか見つけ出さなきゃならない……。
マル、狼を使いたい。下手をしたらあの方の命に関わる!」
「狼って……何を言ってるんです⁉︎」
「あの方はもうご存知だよ……ある程度はね」
狼の存在は知らないかもしれないが、俺が獣人と関わっていることはご存知だ。
そう言うと、唖然と表情を固めたマルだったけれど……。
「……大丈夫なんですね?」
「あの方は、大丈夫だよ」
「貴方がそう言うならば信じます」
直ぐにアイルが呼ばれ、狼と使者を手配することとなった。
できるだけ足が速く、長く走れる者が良い。かなり先行しているだろうグラヴィスハイド様に追いつく必要があるからだ。
「運が良いな。丁度良いのが使える」
呼ばれたのは、プローホルでも見かけた、あの小柄な男。
確かオーキスだったか……狩人の出で立ちをしており、たまたま報告のため戻っていたのだそう。
「グラヴィスハイド様……、遠目でなら、見かけたことがあるっス。
匂いは流石に、記憶にねぇと思うっス」
「匂い? 匂いが分かる方が良いのか?」
「まぁ、情報として無いよりは、ある方が良いっス。変装してんなら特に」
匂いを誤魔化すまでして変装する人物はまずいないそう。
だから匂いが分かっていれば、彼の相棒の狼が、グラヴィスハイド様がどんな変装をしていようと、嗅ぎ分けて見つけ出せると言った。
「匂い……匂いが残ってそうなもの……グラヴィスハイド様が触れた衣服とかに、残ってないものかな?」
「まぁ……試すだけ試してみるっス」
アギーで、グラヴ様とお会いした日に着ていた上着を、急いで取りに戻った。
馬鹿なくらい拘るハインが、俺の衣類だけは、未だに自ら洗っている。そのため余計な人物は触れていないはずだ。
グラヴ様の匂いが残っている可能性は、まだ高いような気がする。
「肩の部分に触れたんだ。これはこのまま持っていって良い。その方が、見つけやすいだろう?」
匂いが確認できる方が良いだろうと思い、そう伝えた。
それと共に、俺が自ら認めた書簡を手渡す。
内容は、スヴェトランが軍用馬を買い集め、フェルドナレンへと攻め入る準備を進めている可能性が高い。と、いうものだ。
オーキスは、預かるっスと簡潔に述べ、肩の部分には触れないように上着を受け取ると、そのまま窓からひらりと外へ。
「頼む!」
「承るっス」
背に向かい叫ぶと、軽い返事だけが返ってきた。
「あれは諜報にも旅にも慣れている。俺たちの中で最も速く、北に到達できる。
あれと組む狼も、特徴が薄いからな。昼は辻馬車で寝て進める」
日中は馬車を使って眠り、夜は狼で走るという。
「だから、狼が走るよりも、尚速い。
交易路の証文も持たせたから、必ず追いつく」
アイルにそう言われ、俺は心の中でもう一度、頼む。と、オーキスに願った。
無論、アギーや王都に向けて早馬も走らせた。
まだ憶測の段階だから、確証がある話ではないのだけれど、ロジオンの発言が根拠の無いものとも思えない。
アギーで騎士らと交わした雑談でも、馬が不作だと聞いたし、陛下やアギー公爵様らも、スヴェトランを懸念していたのは明白。
どんな些細な情報だろうと、無いよりはある方が良いだろう。
なにより、馬事師の間でのみ存在を知られているという、この密売業者が気になった。
どうにも、気持ち悪い。
なんだろう……誰かの意思を、そこに感じる。
馬事師らを囲い込み、教育を与えない環境……。
常に緊張を強いて、自分の属す集団以外を信用できないようにする体制……。
そしてそこに、慈悲の顔をして潜む罠……。
似ているのだ。
北にある独特の生態系……。
獣人を犠牲にして組み上げられた循環と。
悪意があるとしか思えないこの仕組みの中で、またこれも、上手く隠されていたもののような気がする。
その密売業者を、馬事師らしか把握していないだなんて。
一通りの手続きを済ませてから、俺は自室にマルを呼んだ。
「マルは、知らなかったの?」
「知りませんでした……何故か。
膝下でのことを、この僕が知らないだなんて……」
悔しそうに拳を握るマル。
マルが掴めなかったというのがまた、不思議でならなかった。
北出身であるマルは、獣人の組み込まれた循環を突き止めたという実績を持つ。
当然彼は、裏社会に深く関わり、兇手との取引も持ち、かなり深い闇の底まで見通す目を持っていたはず。
マルに情報を掴めない場所なんて、限られる。
まして、馬事師らを含む北の産業についてを、マルが知らないわけがない。
馬事師という職務がどういったものであるかを俺に教えてくれたのも、他ならぬマルなのだ。
彼が手足や耳として利用しているのが、獣人や流民であるから、神殿に絡む情報は確かに手に入れにくいのだけど、隙があるとすればそこだけだ。
なのに、気付けなかったというのは……。
その密売業者、組織の枠組みの中の存在かもな。
たまたま個で動くそんな業者が、たまたまマルの目を掻い潜っていたのではなく。
組織の一部として動いているから、マルの目には留まりにくかったと考える方が、無理が無い気がする。
北の地に組み込まれた独特の循環。誰かの意思が織り込まれたそれが丸々全て計算されて作られていたとしたら……。
俺たちは今、何を、目にしているんだろうか……。
「とにかく、事実確認を急ぎます。
本当に、そんな業者が存在するのか」
「あぁ。だけど慎重に。
その業者は何かの組織の一部と考える方が無難だ。こっちの動きを知られないように」
北の地で、馬事師らにしか存在を知られていない密輸業者。
馬事師らは貴族に囲われ、情報を得にくい環境で、ただ盲目的に己の生業を続けて、死んでいく。
そこから堕ちれば流民として流れ、朽ちていくしかない。
当然、そうなった彼らは疎まれ弾かれるから、情報が広く漏洩するなんてことはまず起こらない……。
ロジオンだって、きっとこんなことがなければ、俺にこのことを言うつもりなんてなかったろう。
マルが退室し、すぐにお茶を持ったサヤが、入ってきた。
それを俺の机に置いて、不安そうに俺を覗き込む。
「大丈夫。
まだ何があったわけでもないし、ちょっとグラヴ様が心配ってだけで……。
お茶、いただくよ」
急に慌ててバタバタしてしまった。
サヤもこの件に関してはある程度を知っているから、きっと不安にさせたろう。
そう思い、極力なんでもない顔を取り繕ってお茶に手を伸ばした。
そう、まだ何があったわけでもないんだから、落ち着こう。
ちょっと想定外の情報が舞い込んで、慌ててしまったけれど……北の歪な循環に似たものを感じ、焦ってしまったけれど、それはあくまで俺の憶測。
まだ何も、起こっていない。始まっていない……とは、言い難いけれど、少なくとも、起こる前にこうして、可能性に気付けたのだ。
「ロジオンたちが話してくれて良かった……。
知らなかったら、グラヴ様のこと、心配することも構わなかったよ。
日数的に考えれば、まだ旅立って間もないか、どちらにしてもスヴェトランには到達していない可能性が高いから……」
「…………レイ」
サヤを安心させるためと、俺自身の心を整理するためにそう、言葉を連ねていたのだけど……サヤから硬い声で名を呼ばれた。
その声にまで滲む、大きな不安の響きに、言葉を飲み込んでサヤを見上げると。
「…………⁉︎」
とっさに立ち上がって抱き締めてしまったのは、サヤの表情が、あの時と同じだったからだ。
腕時計が見当たらないと、取り乱して俺に、縋り付いてきた時と……。
「どうした」
「………………さっき」
いつも恥じらって身を固めるのに、俺の背に回された腕。
震える拳が背にふたつ。これは、力の強いサヤが、俺を傷付けまいとしている仕草。縋りたいけれど、力一杯そうしてしまえば俺が耐えられない。
そう思い、必死で自制し、耐えている……。
だから代わりに、俺がそうする。
サヤの不安を全部包み込めるように。力一杯抱きしめる。
「言って」
「…………さっき、ロジオンさん……サイロって、言わはったの、私の聞き間違い?」
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