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従者と前世
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どうやら、私は乙女ゲームの世界に転生したらしい。そのことに気づいたのは、私がガルディニア王国の第二王子、エリオット・ガルディニアだと認識したときである。
前世では家族の仲が良く、特に妹とは休日に一緒に遊びに出かけるくらい仲が良かった。
その妹に無理矢理アプリをダウンロードさせられて始めたのが、私が転生した世界が舞台となっている乙女ゲームだった。
タイトルこそ覚えていないが、平民出身のヒロインが男爵令嬢になるところからゲームはスタートし、王立学園に入学して、数年前に街にお忍びで遊びに来ていたときに出会ってお互い一目惚れをした王太子と再会する、というストーリーだったはずだ。
他のルートもあったが、この世界のヒロインは王太子ルートを選んだようなので割愛する。
王太子ルートに進むと、悪役令嬢が登場する。
そう、私の何よりも大切なアナベルお嬢様である。
私がなぜ興味のない乙女ゲームをやっていたのかというと、「アナベル推しになったから」この答えに尽きる。
アナベルは外見が人外のように美しくて完全に私の好みであることに加え、婚約相手は浮気した挙句幼い頃からの婚約者を手酷く扱うポンコツ王太子なのに、健気に献身し、一途に想い続けるという性格まで美人な完璧美女なのだ。
そして、王太子ルートで物議を醸したのが「悪役令嬢側妃エンド」である。エンドの名前も覚えていないが、ハッピーとかノーマルとかそんな感じだったと思う。
確かなのはヒロインが聖女に認定されて王妃になるエンドで、実務に不安のあるヒロインを支えるためにアナベルを側妃に迎え入れるというストーリーだったということ。
私はよく知らなかったが、妹によると悪役令嬢は悪事を働いたことで断罪されて処刑されたり、国外追放されたりする場合が多く、悪事は働かないただの恋敵で、挙句側妃になる悪役令嬢など邪道なのだそうだ。だが、アナベルは清く正しく心優しい令嬢だ。悪事を働くなんて考えられない。
いや、それは今は置いておく。
とにかく、私が転生したエリオットも歴とした攻略対象なので、私にもここが乙女ゲームの世界であると気づけたのである。
気づいた瞬間に、私はアナベルに会いに行くことに決めた。もちろん即決だ。同じ世界に推しが生きているのだ。会いに行く以外の選択肢はない。
エリオットはタイトル不明のこの乙女ゲームの中でも二作目に出てくる主要キャラクターだった。続編の開始時点ではアナベルは既にイーサン国王の王妃か、側妃かのどちらかになってしまっている。
私はアナベルが登場しない続編までプレイしていないので、エリオットが妹の推しでなければここが乙女ゲームの世界であるとは気づかなかったかもしれない。危なかった。前世の妹よありがとう。
確かエンドを迎えるのは学園卒業時だったはずだから、どのエンドを迎えるか見極め、タイミングが来たら自分が上手く誘導してアナベルを攫ってしまえばいい。
そのためには一番近くで状況を見守ることができるポジションが必要だった。だから、アナベルの前で行き倒れた。心優しい彼女なら拾ってくれるに違いないから。
そう思って行き倒れてみたら、案の定、彼女は見るからにみすぼらしい私を拾い、天使の笑みで従者として迎えてくれた。ずっと焦がれていたアナベルの実物に会えた時はもう死んでもいいと思った。むしろもう既に天国だった。私は一度死んでまた生まれ変わったのだから。(うまいこと言ってしまった)
長々と回想してしまったが、とにかく、賽は投げられているのである。
そして、この勝負は私の完全勝利に終わるだろうと確信している。
前世では家族の仲が良く、特に妹とは休日に一緒に遊びに出かけるくらい仲が良かった。
その妹に無理矢理アプリをダウンロードさせられて始めたのが、私が転生した世界が舞台となっている乙女ゲームだった。
タイトルこそ覚えていないが、平民出身のヒロインが男爵令嬢になるところからゲームはスタートし、王立学園に入学して、数年前に街にお忍びで遊びに来ていたときに出会ってお互い一目惚れをした王太子と再会する、というストーリーだったはずだ。
他のルートもあったが、この世界のヒロインは王太子ルートを選んだようなので割愛する。
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そう、私の何よりも大切なアナベルお嬢様である。
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そして、王太子ルートで物議を醸したのが「悪役令嬢側妃エンド」である。エンドの名前も覚えていないが、ハッピーとかノーマルとかそんな感じだったと思う。
確かなのはヒロインが聖女に認定されて王妃になるエンドで、実務に不安のあるヒロインを支えるためにアナベルを側妃に迎え入れるというストーリーだったということ。
私はよく知らなかったが、妹によると悪役令嬢は悪事を働いたことで断罪されて処刑されたり、国外追放されたりする場合が多く、悪事は働かないただの恋敵で、挙句側妃になる悪役令嬢など邪道なのだそうだ。だが、アナベルは清く正しく心優しい令嬢だ。悪事を働くなんて考えられない。
いや、それは今は置いておく。
とにかく、私が転生したエリオットも歴とした攻略対象なので、私にもここが乙女ゲームの世界であると気づけたのである。
気づいた瞬間に、私はアナベルに会いに行くことに決めた。もちろん即決だ。同じ世界に推しが生きているのだ。会いに行く以外の選択肢はない。
エリオットはタイトル不明のこの乙女ゲームの中でも二作目に出てくる主要キャラクターだった。続編の開始時点ではアナベルは既にイーサン国王の王妃か、側妃かのどちらかになってしまっている。
私はアナベルが登場しない続編までプレイしていないので、エリオットが妹の推しでなければここが乙女ゲームの世界であるとは気づかなかったかもしれない。危なかった。前世の妹よありがとう。
確かエンドを迎えるのは学園卒業時だったはずだから、どのエンドを迎えるか見極め、タイミングが来たら自分が上手く誘導してアナベルを攫ってしまえばいい。
そのためには一番近くで状況を見守ることができるポジションが必要だった。だから、アナベルの前で行き倒れた。心優しい彼女なら拾ってくれるに違いないから。
そう思って行き倒れてみたら、案の定、彼女は見るからにみすぼらしい私を拾い、天使の笑みで従者として迎えてくれた。ずっと焦がれていたアナベルの実物に会えた時はもう死んでもいいと思った。むしろもう既に天国だった。私は一度死んでまた生まれ変わったのだから。(うまいこと言ってしまった)
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