ボクと俺のスクールライフ

チロル

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ボクと俺の体育祭前夜/かずの日常2

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「終わった……」
「そりゃあんだけゲームしてたらそうなるよ」
「仕方ないやろ。山名さんな実はゲーム出来よんねん。ゲームの腕ならいい勝負できるんやけどなぁ。それで?焦ってたあきはどうやったん?」
「いやーそれがさ。桜井さんのおかげで前回から順位30も上がったよ」
「へーへー。そうですか。幸せそうで何よりですわー。あ、それよりや。あきお前明日の体育祭何出るんや?」
「え?明日だっけ!?やば……何やるか全然聞いてなかったわ。毎年あまりモンだからろくなの無くて。今年もろくなものは残ってないだろうなぁ」
「まぁあまりモンやからな」
「後で確認しとくよ」

__放課後__
「確認したか?あき」
「あぁ……うん」
「その様子やと今年も外したか?」
「盲点だったよ。借り物リレーの存在忘れてたよ」
「あきにしてみたら逆立ちしながらハンバーガー食うようなモンやもんな」
「よく分からんがそんな感じだな」
「他はなんかないん?」
「他か……障害物玉入れ?に綱引き、50メートル走」
「微妙だな……」
「だろ…っと時間だし行くか」
「待たせてごめんね」
「いえいえお気になさらず」
「なぁ?なんで橘はまだ敬語なんだ?」
「そんなん知るかいな。俺が聞きたいくらいやわ」

なんかコソコソやってるが聞こえんし気にもならんな

「じゃあ行こうか」
「はい」
「あの二人私たちのこと忘れてるよね?」
「間違いないで。熱々やな」
「6月も終わりと考えると早いもんだな」
「せやなぁ。あの二人ももう1ヶ月やからな。見てる側からするともうちょっと進展欲しいとこではあるんやけどなぁ」
「進展と言えばあの後どこまで進んだの?」
「悪いけどテスト捨てた俺は1味も2味も違うで。テスト生贄にして8層突破したんよなぁ」
「8層まで!?あなた本当にテスト勉強してなかったのね……」
「まぁそのおかげで呼び出しや。今日だけで三回もやで!?一回悪かったぐらいでそないに焦らんでもいいと思うんやけどなぁ」

何の話をしているかはよくわからんが楽しそうだからいいか。
「橘くんは競技何に出るの?」
「50メートルに障害物玉入れ、綱引き、借り人競争……です」
「最後の種目だけ露骨に嫌そうだね」
「完全に忘れてました。最高学年には借り人競争があるということを……」
「それは残念だ。困ったらボクのところに来ていいよ」
「え……」
「あ、ついたね。明日は朝早いから別々でもいい?」
「あ、はい。わかりました」

今回ばかりは彼女さんパワーでもどうにかなりそうもないな。
このテンションで体育祭へ。

できるだけ    目立ちたくない    お年頃    
                                                                   橘照史
俺の心の句。願わくば明日の体育祭で目立つことなく平穏に過ごせます様に……


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