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『スレ違いだよ』
しおりを挟む「ゲームフェスタ行ったやついるか?」
「俺行った」
「俺も」
「僕も」
「私も」
「\(゜ロ\)(/ロ゜)/」
「行けないくらい田舎暮らしだから不貞腐れてログインしてた」
「俺も行けなかった……出張が重なって! 辛い!」
「大変だったんだな」
「で、ゲームフェスタで何があった」
「薬師マックが獣人の村でモフられてた。ちっちゃいモフに囲まれてた」
「Σ(゜Д゜)俺、行ったけどずっとランキングの所にいたよ」
「俺もランキングの所は見てみたかったけどそれよりも各街中継! 薬師マックやべえ」
「薬師マックの師匠の狐獣人、あの手つき神だ。簡単に蘇生薬なんてもんを作ってたぞ」
「そうそうそれそれ! 門番さんそっくりさんもトレを中継していて、サラっとやべえことを言いまくってたぞ。ってか門番さん画面越しに手を振った! 会場で門番さんに手を振り返した奴続出」
「何その蘇生薬って。欲しいんですけどどこで手に入りますか」
「師匠が作れるってことは、薬師マックも作れるのかな」
「前に実演販売で薬師マックの手の動きを見たけど、師匠段違いだった。だからまだ作れねえんじゃねえ?」
「ってか発表したってことは、そのうち店でも売ってくれるんじゃね?」
「だといいけど」
「それよりも気になったのは、狐が蘇生薬を作り上げた時の薬師マックの表情。驚愕って顔してたぜ」
「ほんとは言い出しちゃダメな薬だったのかもな」
「作ったら売って欲しいなあ」
「だな。でもあんまり急かすと嫌がられそうだな」
「それより気になったのは、門番さんと薬師マックが一緒に画面に出なかったことだ」
「それな」
「もし二人で案内中にナニかが起きれば、きっとその日の狩りはとても充実した物になるはずで、会場からダッシュで帰る人続出だったんじゃね?」
「運営もそれを知ってて薬師マックを獣人の村に配置したとか」
「あー、な。すっげえ面子が各街を案内してたもんなあ。俺も来年ぐらいに声かけられないかな」
「大抵パーソナルレベルトップ100位以内の奴らが声かけられてるらしい」
「っつかランキング見て来たけど、薬師マックはランキング入ってなかったぞ」
「薬師マックはだって、アレだから。門番さんとラブラブだから」
「それ、関係あるのかな」
「それよりも、英雄の息子がさらっと使った魔法陣見たか? もしかしたら門番さん、あれを使えるんじゃないか?」
「見た。ギルドにある転移の魔法陣と同じものを宙に描いてた。ってことは、あれ、覚えられるのか?」
「店主さんか門番さんに聞いてみろよ」
「そうする。俺休みの時にトレに跳ぶわ」
「俺も聞いてみよう」
「私も使ってみたい」
「待て、だって使えるのがダンジョンサーチャーだろ、英雄の息子だろ、門番さんだろ。もしかしたらNPCのみが使えるやつなのかもしれないぞ」
「ちょっとあんたたちスレ違うわよ。そういう話し合いはスキルスレか街の人スレでやってくれない? ここは薬師マックのスレよ」
「すまん」
「ごめん」
「でも気になって」
「なるだろ」
「ほら、気になり始めた」
「これやるから許して(会場内で撮られた獣人の子たちに囲まれた薬師マックのモニター写真添付)」
「……今回だけよ」
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