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『高橋がイケメンかそうでないかは問題ではない』
しおりを挟む「俺は見た」
「俺も見た」
「私も見た」
「Σ(゜Д゜)」
「何、何を見たんだ!?」
「すっげえ気になる始まりなんだが」
「俺今日ちょっと辺境で騎士団テスト受けてたんだけどさ」
「騎士団テスト……ちょっとそっちも気になる」
「騎士団テストって最近さかんなんだけど、勇者が弟子を取るためのテストなんだよ。俺、受けてまんまと落ちた。レベルだけじゃないらしい」
「受けてみよう」
「ちなみに受かった奴いる?」
「(^o^)丿」
「('ω')ノ」
「ノ」
「あ、結構いた。って、本題それじゃねえって」
「そうだった気になるワードだったから」
「俺は見た」
「俺も見た」
「私も」
「いやもうその流れはいいから。何を見たんだよ」
「『高橋』の土下座」
「『高橋』の土下座」
「薬師マックに高橋が土下座してたよ」
「何で!?」
「何でも、肉を売ってくれって。家が傾いてもいいから売ってくれって」
「『高橋』……一体どうしちまったんだ」
「あいつあんなに肉肉しかったっけ?」
「そんな肉に固執するようなやつじゃなかったのに」
「『高橋』が個室するのは彼女だけだよな」
「個室誤字ってる」
「ごめんわざと」
「個室にしけこむのは彼女だけ……あの、小さくて可愛い彼女……!羨ましい!!!」
「いやいや、アバターだから」
「高橋だって顔作ってんだろ。リアルであの顔いたら俺恨む」
「あ……ごめん、どこ情報かはわからないけど、高橋のあの顔はリアルそのまま、らしい。ほんとかどうかはわからないけど」
「ああ。本人が言ってた。早くログインしたくてキャラメイクすっ飛ばしたって」
「Σ(゜Д゜)呪ってやる」
「リアルでイケメン系……なんてこった……」
「呪ってやる(|||゜Д゜)<呪呪呪呪呪呪呪呪」
「呪ってやる」
「怖いから。やめろ。呪うなって。いいじゃねえかイケメン。俺のリアルには負けるけど(負け惜しみ)」
「負け惜しむなよ」
「っていうかそろそろ高橋イケメン説から離れようぜ。今度薬師マックに会ったら聞いてやるから。高橋はイケメンかって」
「その質問はダメだ。薬師マックにとってのイケメンは門番さんだから。ハードル爆上がりだ。高橋が平凡になってしまう」
「う、確かに……」
「って、高橋が薬師マックから肉を買おうとしていたって、どんな状況なんだよ」
「……なあ、もしかして……」
「前、イベント中あっただろ……ここに薬師マックと一緒に行動してたって書き込んだ奴」
「あ……(察し)」
「え、あ。俺もゲーム内破産してもいい。え、買わせて……」
「土下座すれば売ってくれるなら買いたい『高級肉』」
「???お前ら一体何の話してるんだ?」
「え、お前ログ読んでないの? 読み返してみろよ。肉の話題チラッと出てくるから」
「確か魔大陸だっけ」
「場所どこらへんだよ」
「俺も行こうかな」
「今行けばもしかして薬師マックとイケメン高橋が二人で魔物退治してるかもしれん。さりげなく手伝えるかもしれん」
「でも場所分かるのかよ」
「魔大陸だろ」
「魔大陸って、ここより数倍広いらしいぞ。それっぽい地図どこかで見たことある気がするけど、この国が小さく見えた」
「Σ(゜Д゜)その地図ください」
「ギルドでは売ってねえ」
「魔大陸で売ってるかな」
「わからねえ」
「情報! 情報が色々と足りな過ぎる!」
「これだから薬師マックを追うのって楽しすぎるよね」
「ここ読むと攻略のヒントが色々隠されてたりするからな」
「『魔大陸スレ』よりむしろこっちのほうが面白い」
「ほんとにな」
「んじゃ俺、抜けるわ」
「俺も俺も」
「ああ……今日は魔大陸大繁盛だね……僕も行こ」
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