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御子誕生編
リコル先生の代わりの先生
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兄様と一緒にルンルン登城の長期休暇が終わり、またしても学園が始まった。
長期休暇が明けたらすぐに学園祭がある。
去年はずっと治癒魔法の練習ということで救護テントに詰めていたけれど、どうやら今年も同じ状態になりそうだ。
まあ、そうだよね。剣も魔法もろくにできもしない俺が出ても、きっと当たった方がかわいそうだよね。
というわけで、きっと来年も救護班として活動することになるんだろうと思う。
兄様とブルーノ君が出ていた時のドキドキワクワク感をルーナに味わわせてあげられないのがとても残念だ。
……と思ったら、ルーナはあっけらかんと「ブルーノ兄様と一緒にジュール兄様を応援するから問題ないわ」と答えた。あとでそっとジュール君に教えてあげよう。
そしてやっぱり裏仕事をするのは生徒会とクラス委員がメインで——
「楽団の手配終わりました。それと今年はサリエンテ公爵閣下とヴィネーラ公爵閣下が来賓として来てくださるそうです。セネット公爵はセドリック君の応援を個人的にしたいので来賓は難しい、とのことです」
「わかった。救護班はアルバ君担当だな。とはいえ生徒はもう一人だけだから、そこまで大変ではないと思う。今リコル先生が王宮の方に駆り出されてしまっているので、臨時の養護教諭であるロッソ・アルトモント養護教諭がアルバ君と共に救護テントに入ることになる。アルバ君は臨時養護教諭と挨拶はしたかい?」
生徒会長の言葉に、俺は頷いた。
学園が始まった初日。
リコル先生の代わりになるという養護教諭の先生が学園長先生から紹介された。
「ロッソ・アルトモントです。リコル教諭のことは私も存じております。しっかりと後を継げるように努力させていただきます」
生徒である俺にまでしっかりと頭を下げたその人は、今年二十六歳というのに、兄様達と同じくらいにしか見えなかった。
上から下に向かってオレンジから赤くなる髪色はとても綺麗で、肩より少し長い髪を細いリボンでくくっていた。こげ茶色の瞳はまっすぐ俺を見ているのに、どこか違うところを見ているような視線の合わなさを感じて、スッと背筋が冷えた。
「『ラオネン病』を完治された方とお会いできるのは、とても光栄です。私も薬学を手掛ける者として、ヴァルト殿は尊敬しております」
手を差し出されて、握手をする。
丁寧な動作とゆったりとした口調が、ちょっと疲れているように見えて、少しだけ心配になった。
なんていうか……微笑んでいるその顔は、社交界でよく見る作られた顔のようで。
「リコル殿からは、アルバ君……職務上そう呼ばせていただいても?」
「もちろんです」
頷くとほっとしたように息を吐いてから、もう一度口を開いた。
「アルバ君の魔法制御と実技の個別学習を頼まれていますが、アルバ君の方では何か問題はありませんか」
「大丈夫です。よろしくお願いします」
挨拶から授業内容のことを少し話し合って、学園長室を出てきた俺は、ドアを閉めた瞬間ようやく緊張が解けた。
リコル先生と挨拶した時も同じような状態で紹介してもらったけれど、ロッソ先生はなんていうか、リコル先生みたいな情熱は全くなさそうな人だった。
まあ、リコル先生は『ラオネン病』にこだわりがあったからこその熱量だったから、ロッソ先生が普通なのかな。
事務的なやり取りしかしなかったからどんな先生かいまいちわからないけれど、仕方ない。
……後で兄様と義父に養護教諭が変わったことを教えておかないとかな。
今まで魔法が発動するとリコル先生のところに逃げることが出来たけれど、これからは出来なさそう。
「ちょっと大変かもな……」
俺の属性のことは気軽に教えちゃいけない分類のものだし。
セドリック君のジュール君の負担を増やしちゃいそうで申し訳ない。
何せ、俺が全く自身の属性を制御できないから。っていうかあのラオネン病の発作とほぼ変わりない魔力暴走を制御できる方がおかしい気がする。他の人だって魔力が暴走すると自分では魔力がなくなるまで止められないっていうし。
でもだからって仕方ないよね、で済ましていいわけじゃないからなあ。
「頑張ろう」
ぐっと拳を握って、俺は気合を入れた。気合を入れただけで同行なる問題じゃないんだけどね!
「うん、治癒魔法はとても上手に発動している」
ロッソ先生は自分の流した血をタオルで拭きながら、平然とした顔でそんなことを言った。
この先生、俺が一応治癒魔法を使えると知ったら、ためらいなく自分の手を切って俺に治すようにだらだらと血の垂れている腕を差し出したんだ。
俺の方が血の気が引いたよ。そもそも俺は流血は好きじゃないんだ。むしろトラウマにしかならないよ。
「なんてことをするんですか……っ! 光よ、その尊い力で先生の腕を治せ!」
必死で魔力を込めると、ロッソ先生の腕の傷は綺麗に消えた。そして、さっきの言葉である。
この人、養護教諭やってていいの?
確認のためだけに自分で怪我しちゃダメでしょうが!
という叫び声は、保健室内に響き渡った。
他に誰もいなくてよかった。
「いや、こういうのって一度能力を見せてもらわないと教える側もどうしていいかわからないから」
「それはわかるんですけどね……」
俺の欲望のせいであの麗しい腕に傷をつけた兄様を思い出しちゃうからほんとやめて欲しい。
「学園祭の救護テントにいても問題なさそうだな。勉強の方は優秀と聞いたけれど、僕はどのように教えればいいだろうか。リコル先生はまず基礎から教えていたと言っていたが」
「そもそも、魔法が使えなかったので、魔術の授業もあまり受けていなかったんです。なので、何をと聞かれても僕にはすべてをとしか答えられません。それに、そんなに優秀ではないですし……いつでも必死ですから」
「じゃあ、教科書に沿ってやってみようか。僕は治癒魔法じゃなくて薬草や回復薬作りが本当の専門だから、治癒魔法はほぼお任せする形になると思うけれど」
「それは、はい。大丈夫です。薬草というと、ロッソ先生は地属性なのですか?」
「そう。薬草を育てるのは得意なんだよ。そして僕が一番尊敬しているのが、君の家の研究所にいるヴァルト所長。あの人の薬学知識は世の宝だよ」
半分無気力そうに見えた瞳に、ふっと光が差す。
そっか。ブルーノ君は今や薬学の第一人者だもんね。
さすがブルーノ君。
「リコル先生が戻ってくるまでの期間だけれど、よろしくね」
先生がまたしても深々と頭を下げてきたので、俺も「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げた。
というわけで、学園祭では俺が救護班の取りまとめをすることになった。
救護テントに詰めるのは、ロッソ先生と俺、そして他に水属性の治癒魔法が使える先生二人。そして一年生の生徒が一人。その生徒も水属性の治癒魔法は使えるけれど、実戦で使うような攻撃魔法や剣術などはほぼ使えないらしい。
次の日保健室で顔合わせをしたんだけれど……
「よろしくお願いします!」
そう勢いよく頭を下げたのは、入学式の時に顔を見た、市井から通う女子生徒だった。
長期休暇が明けたらすぐに学園祭がある。
去年はずっと治癒魔法の練習ということで救護テントに詰めていたけれど、どうやら今年も同じ状態になりそうだ。
まあ、そうだよね。剣も魔法もろくにできもしない俺が出ても、きっと当たった方がかわいそうだよね。
というわけで、きっと来年も救護班として活動することになるんだろうと思う。
兄様とブルーノ君が出ていた時のドキドキワクワク感をルーナに味わわせてあげられないのがとても残念だ。
……と思ったら、ルーナはあっけらかんと「ブルーノ兄様と一緒にジュール兄様を応援するから問題ないわ」と答えた。あとでそっとジュール君に教えてあげよう。
そしてやっぱり裏仕事をするのは生徒会とクラス委員がメインで——
「楽団の手配終わりました。それと今年はサリエンテ公爵閣下とヴィネーラ公爵閣下が来賓として来てくださるそうです。セネット公爵はセドリック君の応援を個人的にしたいので来賓は難しい、とのことです」
「わかった。救護班はアルバ君担当だな。とはいえ生徒はもう一人だけだから、そこまで大変ではないと思う。今リコル先生が王宮の方に駆り出されてしまっているので、臨時の養護教諭であるロッソ・アルトモント養護教諭がアルバ君と共に救護テントに入ることになる。アルバ君は臨時養護教諭と挨拶はしたかい?」
生徒会長の言葉に、俺は頷いた。
学園が始まった初日。
リコル先生の代わりになるという養護教諭の先生が学園長先生から紹介された。
「ロッソ・アルトモントです。リコル教諭のことは私も存じております。しっかりと後を継げるように努力させていただきます」
生徒である俺にまでしっかりと頭を下げたその人は、今年二十六歳というのに、兄様達と同じくらいにしか見えなかった。
上から下に向かってオレンジから赤くなる髪色はとても綺麗で、肩より少し長い髪を細いリボンでくくっていた。こげ茶色の瞳はまっすぐ俺を見ているのに、どこか違うところを見ているような視線の合わなさを感じて、スッと背筋が冷えた。
「『ラオネン病』を完治された方とお会いできるのは、とても光栄です。私も薬学を手掛ける者として、ヴァルト殿は尊敬しております」
手を差し出されて、握手をする。
丁寧な動作とゆったりとした口調が、ちょっと疲れているように見えて、少しだけ心配になった。
なんていうか……微笑んでいるその顔は、社交界でよく見る作られた顔のようで。
「リコル殿からは、アルバ君……職務上そう呼ばせていただいても?」
「もちろんです」
頷くとほっとしたように息を吐いてから、もう一度口を開いた。
「アルバ君の魔法制御と実技の個別学習を頼まれていますが、アルバ君の方では何か問題はありませんか」
「大丈夫です。よろしくお願いします」
挨拶から授業内容のことを少し話し合って、学園長室を出てきた俺は、ドアを閉めた瞬間ようやく緊張が解けた。
リコル先生と挨拶した時も同じような状態で紹介してもらったけれど、ロッソ先生はなんていうか、リコル先生みたいな情熱は全くなさそうな人だった。
まあ、リコル先生は『ラオネン病』にこだわりがあったからこその熱量だったから、ロッソ先生が普通なのかな。
事務的なやり取りしかしなかったからどんな先生かいまいちわからないけれど、仕方ない。
……後で兄様と義父に養護教諭が変わったことを教えておかないとかな。
今まで魔法が発動するとリコル先生のところに逃げることが出来たけれど、これからは出来なさそう。
「ちょっと大変かもな……」
俺の属性のことは気軽に教えちゃいけない分類のものだし。
セドリック君のジュール君の負担を増やしちゃいそうで申し訳ない。
何せ、俺が全く自身の属性を制御できないから。っていうかあのラオネン病の発作とほぼ変わりない魔力暴走を制御できる方がおかしい気がする。他の人だって魔力が暴走すると自分では魔力がなくなるまで止められないっていうし。
でもだからって仕方ないよね、で済ましていいわけじゃないからなあ。
「頑張ろう」
ぐっと拳を握って、俺は気合を入れた。気合を入れただけで同行なる問題じゃないんだけどね!
「うん、治癒魔法はとても上手に発動している」
ロッソ先生は自分の流した血をタオルで拭きながら、平然とした顔でそんなことを言った。
この先生、俺が一応治癒魔法を使えると知ったら、ためらいなく自分の手を切って俺に治すようにだらだらと血の垂れている腕を差し出したんだ。
俺の方が血の気が引いたよ。そもそも俺は流血は好きじゃないんだ。むしろトラウマにしかならないよ。
「なんてことをするんですか……っ! 光よ、その尊い力で先生の腕を治せ!」
必死で魔力を込めると、ロッソ先生の腕の傷は綺麗に消えた。そして、さっきの言葉である。
この人、養護教諭やってていいの?
確認のためだけに自分で怪我しちゃダメでしょうが!
という叫び声は、保健室内に響き渡った。
他に誰もいなくてよかった。
「いや、こういうのって一度能力を見せてもらわないと教える側もどうしていいかわからないから」
「それはわかるんですけどね……」
俺の欲望のせいであの麗しい腕に傷をつけた兄様を思い出しちゃうからほんとやめて欲しい。
「学園祭の救護テントにいても問題なさそうだな。勉強の方は優秀と聞いたけれど、僕はどのように教えればいいだろうか。リコル先生はまず基礎から教えていたと言っていたが」
「そもそも、魔法が使えなかったので、魔術の授業もあまり受けていなかったんです。なので、何をと聞かれても僕にはすべてをとしか答えられません。それに、そんなに優秀ではないですし……いつでも必死ですから」
「じゃあ、教科書に沿ってやってみようか。僕は治癒魔法じゃなくて薬草や回復薬作りが本当の専門だから、治癒魔法はほぼお任せする形になると思うけれど」
「それは、はい。大丈夫です。薬草というと、ロッソ先生は地属性なのですか?」
「そう。薬草を育てるのは得意なんだよ。そして僕が一番尊敬しているのが、君の家の研究所にいるヴァルト所長。あの人の薬学知識は世の宝だよ」
半分無気力そうに見えた瞳に、ふっと光が差す。
そっか。ブルーノ君は今や薬学の第一人者だもんね。
さすがブルーノ君。
「リコル先生が戻ってくるまでの期間だけれど、よろしくね」
先生がまたしても深々と頭を下げてきたので、俺も「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げた。
というわけで、学園祭では俺が救護班の取りまとめをすることになった。
救護テントに詰めるのは、ロッソ先生と俺、そして他に水属性の治癒魔法が使える先生二人。そして一年生の生徒が一人。その生徒も水属性の治癒魔法は使えるけれど、実戦で使うような攻撃魔法や剣術などはほぼ使えないらしい。
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