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御子誕生編
俺の認知度……!
俺がどきどきしながら義父を見ていると、兄様がなんてことはないようにさらりと答えてしまった。
「アルバが一年の時に、図書クラブでアルバの実父の手記を見つけたらしいのですよ。それを一緒に見に行こうと約束していて」
「アルバの実父……メトロア男爵か。彼はとても誠実だったと聞いている。私も、メトロア男爵の手記を読んでみたいな」
表情は穏やかに、義父はそんなことを呟いた。
内容はその年の人気投票とかですけどね。そしてうちの母の名前がバーンと載っていましたけどね。それを実父が書いていたんですけどね。義父からすると、とてもくだらない内容なのでは……とハラハラしながら見ていると、母がクスリと笑って義父の腕にそっと自分の手を添えた。
「私と二人で図書クラブに所属していたんですのよ。その年の人気の生徒を調べたり、読んだ本の感想を書いたりして……旦那様はクラブなどには所属しなかったのですか?」
さらりと話題をすり替えた母の言葉に、義父の顔がデレっとなった。
「私は乗馬クラブに所属していたよ。当時学園でとても美しい馬がいたので、その子の世話がしたくて」
「まあ、そうでしたの。旦那様はきっと馬のお世話もとても素敵だったのでしょうね。その馬はもうここにはいないのでしょうね……」
「学園にはもういないかな。けれど、フローロはもう会っているよ。うちの馬房にいるケイトリンは見たことがあるかい?」
「ええ。とても穏やかな雌馬ですわよね……もしかして」
「ああ。卒業と同時に学園から買い取ったんだ。ケイトリンも私にしか懐かなくてね。離れるのも心苦しくて、当時の学園長に頼み込んだんだよ」
「旦那様は学生時代から愛情深くていらしたのね……」
恋する乙女のような笑みを浮かべる母に、義父が少しだけ苦い笑みを見せる。
ちらりと兄様に向ける視線で、義父が母の言葉を否定したくて、でも否定したら嫌われるのでは、という迷いが見えた気がした。
兄様はその視線を受けて、何やらいたずらを思いついたように表情を緩ませた。まるで、愛情がなかったそんな昔のことなんて忘れたとでもいうように。
「義母上。父上は学生時代に『氷の貴公子』と呼ばれていたのですよ」
「あ、こらオルシス。そういうことは伝えなくてよろしい」
兄様が義父をからかうように話をまぜっかえしたことで、義父の周りにさっきまでの和やかな空気が戻ってきた。
「ふふ、旦那様の氷魔法は素晴らしかったと、私が学生の時から有名で、憧れる生徒も多かったのよ」
旦那様にとてもぴったりな呼び名ね、と朗らかに笑う母に、義父はもうお手上げ状態だった。
「その……フローロも、少しは私に憧れてくれたかい?」
遠慮がちに問う義父に、思わず噴き出しそうになり、口を押さえる。
すると母はもちろん、と頷いた。
「私よりもあの人の方が旦那様に憧れていたわ。とてもかっこよくて、自分にはとてもまねできないけれど、あんな風になりたいって目を輝かせて」
「そ、それは光栄だ……」
複雑な表情をする義父に、母はころころと笑った。
母の勝ち、そんなテロップが頭の中に流れたような気がした。
昼食をとった俺は、泣く泣く兄様たちと別れて、セドリック君と共に持ち場に移動した。
楽団の休憩場所で色々と手配されているかチェックする仕事なので、そこまで難しくはないらしい。むしろ楽団の人達を楽しませる方がメインの仕事になるんだとか。
演奏を終えると、次の部までは一時間ほど休憩になるので、その間にまあ話をしたり、足りないものを差配したりするんだって。その一時間の間に観客の入れ替えや、おうち同士のご挨拶などがあるらしい。確かに俺たちも演奏が始まる前にご挨拶とかしたね。
こういう時にはセドリック君が本当に頼りになるから、見本にさせてもらおう。
セドリック君はいつもの笑顔を振りまいて、楽団長にご挨拶をしている。
その間に俺は午前の担当の人との引継ぎをする。
午前中は滞りなく業務を遂行できたようだ。
「では、これから昼食が運ばれてきますので、よろしくお願いいたします」
午前中担当だった三年のクラス委員の人が色々と教えてくれる。彼はこれから食事をとって、午後は家族と楽団の演奏を楽しむらしい。
「ありがとうございます。午後は楽しんでください。演奏は本当に素晴らしくて、今も余韻に浸っています」
先輩を送り出して振り返ると、ふと楽団の一人と目があった。
一番前に座ってフルートの演奏をしていた人だった。壮年と言っていい年頃の方だけれど、表情はとても穏やかだった。
皆思い思いに楽器の手入れをしている中、彼がそっと立ち上がって俺の前に来た。
「あなたはもしかして、『ラオネン病』を患っていたご子息ではありませんか?」
声音はとても穏やかで、俺を見下ろすその視線に、悪意なんかは見当たらなかった。
けれど、こんなところで病気のことを言い出されるとは思わなかった。どこ情報?
「はい……すみませんが、僕と面識が……?」
首を傾げながら問うと、目の前の男性は慌てて首を横に振った。
「いいえ、私が一方的に知っていたと言いますか……」
「そうなのですか?」
男性の後ろの方では、セドリック君と楽団長が何かあったのかと視線をこっちに向けている。
「ええ、はい。私、この楽団に身を寄せて長いのですが、今から五、六年ほど前でしょうか、その時もこの学園で演奏をしたことがありました」
五、六年前……っていうと、まだ俺が中等学園生の時か。
あの頃は町に行くこともなくて、ここで初めて楽団の演奏を聴いて、衝撃を受けたっけ。
いきなりゲームのエンディングが流れ始めたからね! びっくりだったよ。
「私はその時も、一番前で演奏していました。舞台の上は、案外観客席が見えるものなのです。あの当時、あなた様は一番前の席で演奏を聴いていませんでしたか?」
「たしかに僕は一番前の席に案内されますけれど……」
さらに意味が分からなくて首を傾げていると、その男性はまるでスウェンのような慈愛の表情を浮かべた。
「私共の演奏を聴いて、とても感激して号泣していたのが忘れられず。その面影があったので、お声がけしてしまいました」
「ああ! あの時の!」
男性の声にかぶせるように、楽団長が声を上げた。
「もしや、サリエンテ公爵家のご子息様でしょうか! こんなに大きくなって……っ!」
楽団長も男性の横にやってきて、まるで我が子を見るかのようにそんな言葉を発して目を細めた。
ええ、なに、何が起きてるの?
確かに号泣したよ。兄様と最推しの告白シーンが頭をよぎったし、懐かしい音楽に胸が締め付けられた。
あれは失礼だったかなってちょっと後々反省したんだけれど、こんな風に覚えていられたなんて……
今すぐに忘れて欲しい……!
内心ぐぬぬと身悶えていると、楽団長がにこやかに素晴らしい情報を教えてくれた。
「あの後、サリエンテ公爵家のご嫡男様からお礼状をいただきまして。病のご子息様がとても感激したこと、感謝するという手紙をいただき、私共の方が感激で目の前が霞みました」
「兄が礼状を送っていたのですか。本当は僕がご迷惑をかけてしまったので謝罪のお手紙を出そうと思っていたのですが……」
義父と兄様に止められて結局は書かずに終わったんだよねえ。音楽を聴いて号泣とか、迷惑以外のなにものでもないのに。兄様お礼状書いていてくれたのかあ。さすが兄様。四方に抜かりなしだね。兄様優しい!
「とんでもございません。『ラオネン病』と聞いていたので、このように実際にご挨拶ができることは叶わないと思っておりました。お元気になられたご本人とご挨拶できること、とても嬉しく思います」
楽団長の言葉に、男性もそっと目元を指でぬぐいながらうんうん頷いている。
俺の認知度すごいな。なるほどラオネン病完治の知名度、陛下が学生時代に言ってた言葉は正しかったよ!
「僕も、直接このように言葉を交わせること、嬉しく思います。あの時は初めて楽団の音楽を直に聴き、こんな素晴らしいものが世の中にあるのかと、感激してしまったのです……お恥ずかしい」
本当に恥ずかしいので忘れて欲しい。音楽を聴いて泣いちゃったとか。
熱くなる頬を隠すようにそっと視線を楽団長から外すと、ちょうどよくノックの音が聞こえてきた。楽団員さんたちの昼食が運ばれてきたみたいだった。よかった、助かった!
「あ、あの! お食事が運ばれてきたので、ぜひゆっくりと召し上がってください」
必死でよそ行きの笑顔を作って、ドアを開けると、次々と使用人の人達が料理を運んできた。
どうやら楽団員の皆は俺達の会話をじっと聞いていたらしく、俺の言葉にハッとして慌てて手にしていた楽器をしまいにわらわらと散ってくれた。
「アルバが一年の時に、図書クラブでアルバの実父の手記を見つけたらしいのですよ。それを一緒に見に行こうと約束していて」
「アルバの実父……メトロア男爵か。彼はとても誠実だったと聞いている。私も、メトロア男爵の手記を読んでみたいな」
表情は穏やかに、義父はそんなことを呟いた。
内容はその年の人気投票とかですけどね。そしてうちの母の名前がバーンと載っていましたけどね。それを実父が書いていたんですけどね。義父からすると、とてもくだらない内容なのでは……とハラハラしながら見ていると、母がクスリと笑って義父の腕にそっと自分の手を添えた。
「私と二人で図書クラブに所属していたんですのよ。その年の人気の生徒を調べたり、読んだ本の感想を書いたりして……旦那様はクラブなどには所属しなかったのですか?」
さらりと話題をすり替えた母の言葉に、義父の顔がデレっとなった。
「私は乗馬クラブに所属していたよ。当時学園でとても美しい馬がいたので、その子の世話がしたくて」
「まあ、そうでしたの。旦那様はきっと馬のお世話もとても素敵だったのでしょうね。その馬はもうここにはいないのでしょうね……」
「学園にはもういないかな。けれど、フローロはもう会っているよ。うちの馬房にいるケイトリンは見たことがあるかい?」
「ええ。とても穏やかな雌馬ですわよね……もしかして」
「ああ。卒業と同時に学園から買い取ったんだ。ケイトリンも私にしか懐かなくてね。離れるのも心苦しくて、当時の学園長に頼み込んだんだよ」
「旦那様は学生時代から愛情深くていらしたのね……」
恋する乙女のような笑みを浮かべる母に、義父が少しだけ苦い笑みを見せる。
ちらりと兄様に向ける視線で、義父が母の言葉を否定したくて、でも否定したら嫌われるのでは、という迷いが見えた気がした。
兄様はその視線を受けて、何やらいたずらを思いついたように表情を緩ませた。まるで、愛情がなかったそんな昔のことなんて忘れたとでもいうように。
「義母上。父上は学生時代に『氷の貴公子』と呼ばれていたのですよ」
「あ、こらオルシス。そういうことは伝えなくてよろしい」
兄様が義父をからかうように話をまぜっかえしたことで、義父の周りにさっきまでの和やかな空気が戻ってきた。
「ふふ、旦那様の氷魔法は素晴らしかったと、私が学生の時から有名で、憧れる生徒も多かったのよ」
旦那様にとてもぴったりな呼び名ね、と朗らかに笑う母に、義父はもうお手上げ状態だった。
「その……フローロも、少しは私に憧れてくれたかい?」
遠慮がちに問う義父に、思わず噴き出しそうになり、口を押さえる。
すると母はもちろん、と頷いた。
「私よりもあの人の方が旦那様に憧れていたわ。とてもかっこよくて、自分にはとてもまねできないけれど、あんな風になりたいって目を輝かせて」
「そ、それは光栄だ……」
複雑な表情をする義父に、母はころころと笑った。
母の勝ち、そんなテロップが頭の中に流れたような気がした。
昼食をとった俺は、泣く泣く兄様たちと別れて、セドリック君と共に持ち場に移動した。
楽団の休憩場所で色々と手配されているかチェックする仕事なので、そこまで難しくはないらしい。むしろ楽団の人達を楽しませる方がメインの仕事になるんだとか。
演奏を終えると、次の部までは一時間ほど休憩になるので、その間にまあ話をしたり、足りないものを差配したりするんだって。その一時間の間に観客の入れ替えや、おうち同士のご挨拶などがあるらしい。確かに俺たちも演奏が始まる前にご挨拶とかしたね。
こういう時にはセドリック君が本当に頼りになるから、見本にさせてもらおう。
セドリック君はいつもの笑顔を振りまいて、楽団長にご挨拶をしている。
その間に俺は午前の担当の人との引継ぎをする。
午前中は滞りなく業務を遂行できたようだ。
「では、これから昼食が運ばれてきますので、よろしくお願いいたします」
午前中担当だった三年のクラス委員の人が色々と教えてくれる。彼はこれから食事をとって、午後は家族と楽団の演奏を楽しむらしい。
「ありがとうございます。午後は楽しんでください。演奏は本当に素晴らしくて、今も余韻に浸っています」
先輩を送り出して振り返ると、ふと楽団の一人と目があった。
一番前に座ってフルートの演奏をしていた人だった。壮年と言っていい年頃の方だけれど、表情はとても穏やかだった。
皆思い思いに楽器の手入れをしている中、彼がそっと立ち上がって俺の前に来た。
「あなたはもしかして、『ラオネン病』を患っていたご子息ではありませんか?」
声音はとても穏やかで、俺を見下ろすその視線に、悪意なんかは見当たらなかった。
けれど、こんなところで病気のことを言い出されるとは思わなかった。どこ情報?
「はい……すみませんが、僕と面識が……?」
首を傾げながら問うと、目の前の男性は慌てて首を横に振った。
「いいえ、私が一方的に知っていたと言いますか……」
「そうなのですか?」
男性の後ろの方では、セドリック君と楽団長が何かあったのかと視線をこっちに向けている。
「ええ、はい。私、この楽団に身を寄せて長いのですが、今から五、六年ほど前でしょうか、その時もこの学園で演奏をしたことがありました」
五、六年前……っていうと、まだ俺が中等学園生の時か。
あの頃は町に行くこともなくて、ここで初めて楽団の演奏を聴いて、衝撃を受けたっけ。
いきなりゲームのエンディングが流れ始めたからね! びっくりだったよ。
「私はその時も、一番前で演奏していました。舞台の上は、案外観客席が見えるものなのです。あの当時、あなた様は一番前の席で演奏を聴いていませんでしたか?」
「たしかに僕は一番前の席に案内されますけれど……」
さらに意味が分からなくて首を傾げていると、その男性はまるでスウェンのような慈愛の表情を浮かべた。
「私共の演奏を聴いて、とても感激して号泣していたのが忘れられず。その面影があったので、お声がけしてしまいました」
「ああ! あの時の!」
男性の声にかぶせるように、楽団長が声を上げた。
「もしや、サリエンテ公爵家のご子息様でしょうか! こんなに大きくなって……っ!」
楽団長も男性の横にやってきて、まるで我が子を見るかのようにそんな言葉を発して目を細めた。
ええ、なに、何が起きてるの?
確かに号泣したよ。兄様と最推しの告白シーンが頭をよぎったし、懐かしい音楽に胸が締め付けられた。
あれは失礼だったかなってちょっと後々反省したんだけれど、こんな風に覚えていられたなんて……
今すぐに忘れて欲しい……!
内心ぐぬぬと身悶えていると、楽団長がにこやかに素晴らしい情報を教えてくれた。
「あの後、サリエンテ公爵家のご嫡男様からお礼状をいただきまして。病のご子息様がとても感激したこと、感謝するという手紙をいただき、私共の方が感激で目の前が霞みました」
「兄が礼状を送っていたのですか。本当は僕がご迷惑をかけてしまったので謝罪のお手紙を出そうと思っていたのですが……」
義父と兄様に止められて結局は書かずに終わったんだよねえ。音楽を聴いて号泣とか、迷惑以外のなにものでもないのに。兄様お礼状書いていてくれたのかあ。さすが兄様。四方に抜かりなしだね。兄様優しい!
「とんでもございません。『ラオネン病』と聞いていたので、このように実際にご挨拶ができることは叶わないと思っておりました。お元気になられたご本人とご挨拶できること、とても嬉しく思います」
楽団長の言葉に、男性もそっと目元を指でぬぐいながらうんうん頷いている。
俺の認知度すごいな。なるほどラオネン病完治の知名度、陛下が学生時代に言ってた言葉は正しかったよ!
「僕も、直接このように言葉を交わせること、嬉しく思います。あの時は初めて楽団の音楽を直に聴き、こんな素晴らしいものが世の中にあるのかと、感激してしまったのです……お恥ずかしい」
本当に恥ずかしいので忘れて欲しい。音楽を聴いて泣いちゃったとか。
熱くなる頬を隠すようにそっと視線を楽団長から外すと、ちょうどよくノックの音が聞こえてきた。楽団員さんたちの昼食が運ばれてきたみたいだった。よかった、助かった!
「あ、あの! お食事が運ばれてきたので、ぜひゆっくりと召し上がってください」
必死でよそ行きの笑顔を作って、ドアを開けると、次々と使用人の人達が料理を運んできた。
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