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またさっきと同じ教室。同じ場所。同じ人。
私は直ぐ近くでもじもじする岸を完全に無視して、二人の男子生徒に連れられて教室を出ようとしていた日高の服の裾を掴んだ。
「ちょっと話があるんだけど」
「俺は無いよ」
私の言葉に、日高はニヤニヤしながら答える。なんでこいつは、こうなんだろう。
「なんだ百瀬、こいつ気になんの?」
「つーか日高、何やらかしたんだよ」
二人の男子生徒が笑う。馬鹿みたいに笑う。
日高のニヤニヤした顔も腹が立つが、こいつらの、明らかに馬鹿にしたような態度も腹が立った。
「百瀬さーん、ちょっとごめんねー」
「こいつ、俺らと先約があるんだよ。なー、日高」
男子生徒二人は、こっちを馬鹿にした顔をしながら言う。どうして名前も知らない相手に、勝手に名前を呼ばれて馬鹿にされなきゃいけないのだろうか。無性に苛立つ。
「そう、先約があるんだ」
日高の答えを聞いて、私は舌打ちをした。
「あんた、何しようとしてるの?」
「……百瀬には関係ないよ」
私の問いに、彼は少し間を開けて返す。絶対に何か、悪い事を考えている。例えば、さっきみたいに全員まとめて死のうとしたり。
だけど彼はコンテニューした。と、いう事は、今度はさっきとは違う事をするつもりなのだ。
「そうそう、日高が関係ないっつってんだから、関係ねーじゃん」
「じゃ、俺ら帰るから」
二人の男子生徒は、日高の肩に腕を回し、私に手を振った。ウザい。
彼らは、私達の会話をどう捉えたのだろうか。危険なのは、彼らの命も、だというのに。
私を置いて、さっさと教室を出る三人。クラスメイトが、なにやら私の事をこそこそと話しているようだ。
ちゃんとは聞こえないが、どうせ良い物ではない。だったら聞こえなくたっていい。今の私には関係ないんだから。
私は、教室を出た三人を追う。追って止めようと思ったからだ。
日高が死なないように……。でも、どうして? どうして、私、日高を止めたいの?
結局、赤の他人なのに。私が死ぬかもしれないこの状況で、どうして――?
……いや、深く考える必要はないし、そんなの、決まってる。ここで協力者になりえる人物を失うのは痛い。他に理由なんて、きっと無い。
始業式を終えた廊下は、どうしてこうも人が多いのだろうか。上手く追う事が出来なくて邪魔だ。
人にぶつかりながらも背中から視線を逸らさずに廊下を歩き、慎重に階段を下り、下足箱へと向かう。
下足箱で靴を履きかえている途中に、教室に鞄を忘れてきた事を思い出したが、今戻っても仕方がない。
私は忘れた事をなかった事にして、ローファーに履き替えて、既に校門を出ようとしている三人を、走って追いかける。
息を切らして、桜の花びらを踏みつけて、その先の交差点では――また、「飛び込め」というコールがされていた。
勿論、男子生徒二人から日高に向けて、だ。楽しそうに、笑みを浮かべて。
「うん、それは良いね」
日高は言う。
良いものか、と私は叫びたかった。だというのに、走って切れた息は、言葉を紡いではくれない。
彼は両側の二人の手を取ると、にっこり笑う。
日高、止めて! 私は、金魚のように口を動かすだけ。声は漏れていたけれど、かすれて、届いたのかどうか分からない。
私は動いて、日高を後ろから抑えた。傍から見たら、抱き着いているように見えたかもしれない。日高が、両脇の男子生徒を前へと押しやっていなければ。
二人は悲鳴を上げる。信号は、赤。突っ込んできたのは、大型トラック。
劈くようなクラクションとブレーキの音。信号にも、私にも、赤い色が飛び散る。
「ひ、だか……」
人が死ぬ瞬間を、目の当たりにした。
いくらやり直せる世界だって、こんなのは嫌だ。いくら腹立たしさを覚える相手でも、こんなの、嫌だ。
「百瀬、どうして止めようとしたの?」
日高は、私が抑えた手を解いて、ゆっくりとこちらを見た。泣き出しそうな顔のまま、笑っている。
日高のこういう所は、危ういようには思えていた。だけど、今やった事は悪い事だ。
飛び込めコールも悪い事だった。さっき、一緒に死んだのも悪い事だった。
「こんなの、良くない! 良くないよ!」
「やり直せるのに? 俺が死ぬかもしれないのに?」
周りは騒然となっている。救急車、だとか、急に飛び出して、だとか、遠い世界で聞こえているように耳に入ってきた。
けれど、どれよりもずっとリアルに、はっきりと聞こえてくるのは、日高の声だ。
「やり直したら、あんたが人形になるんじゃない! それに、これはそんな問題じゃないでしょ!?」
どうして今になって、こんなに大きな声が出るの?
苦しい。悲しい。何に対しての感情なのかさっぱりわからないけど、とにかく、目の前が歪む。
「どうして、こんな事したの?」
「百瀬って、ちゃんと人間だよね」
私は答えられなくて、全然違う事だけれど、視界が歪んでいるのは涙のせいだという事に気が付いた。そんな私をどう思ったのか、日高は私の頭を撫でる。
「俺はね、欠陥だらけなんだ。人間じゃないからね」
「……そんなわけ、無いでしょ」
意味が分からない。いやだ、もう、いやだ。
鼻につく血の匂いと、遠くから聞こえる救急車の音が、頭の中をかき回す。桜が舞う。視界を、花びらが遮る。
「百瀬は、苦しそうだね。終わらせてあげようか?」
「おわらせ、る……?」
日高が分からない。私も分からない。いやだ、苦しい。
何だか、溺れているみたいだ。穴という穴から水が浸入して、私は息が出来ない。
「あ――ぅ、……ぐ……」
そうか、本当に息が出来ないんだ。日高が、歪んだ顔をしている。可哀想な顔をして、私の首に大きな手をかけている。
私、日高に殺されるんだ。いや、壊されるんだ。いや、救われるんだ。
なんだっけ、どうしてこんなことしてるんだっけ、えーとえーと、あたまになにもないや。どうしたいんだっけ。あ、でも、ちのにおいはする。
しこう、が、わけ、わかんない。くるしい。たすけて。ちがう。たすけてくれるの。わたし、たすけられるの。
こんてにゅーなんて、そんなの、しないの……。
気が付くと、真っ黒な空間だった。もうお馴染みの『GAME OVER』の白い文字。その下には、「コンテニュー シマスカ?」という言葉と、カウントが始まっている数字。
でも私、コンテニューなんてしない。折角日高が殺してくれたんだ。
私、日高につられるみたいにやり直して、人形が喜ぶような行動して、何度も死んで、もう嫌だ。馬鹿みたいだ。自分で選んだ振りして、選ばされてる感じが嫌。
でも、それよりも何よりも、人が死ぬのを何度も見たくない。
どうせ日高は、何度だって殺すんだ。私は、見たくない。死にたくない。人形になりたくない。
数字はどんどん小さくなっていく。あと四秒だ。
数字はどんどん小さくなっていく。そのまま、コンテニューをなかった事にしてよ。全部、なかった事にしてよ!
カウントは、ついに0になった。これで私は終われる。
そう、安心したのに……コンテニューの文字は大きくなって、やがて、「コンテニュー ヲ シマス」と、表示が変わってしまったのだ。
止めて、もう、私、やり直したくない――!
またさっきと同じ教室。同じ場所。同じ人。
私は直ぐ近くでもじもじする岸を完全に無視して、二人の男子生徒に連れられて教室を出ようとしていた日高の服の裾を掴んだ。
「ちょっと話があるんだけど」
「俺は無いよ」
私の言葉に、日高はニヤニヤしながら答える。なんでこいつは、こうなんだろう。
「なんだ百瀬、こいつ気になんの?」
「つーか日高、何やらかしたんだよ」
二人の男子生徒が笑う。馬鹿みたいに笑う。
日高のニヤニヤした顔も腹が立つが、こいつらの、明らかに馬鹿にしたような態度も腹が立った。
「百瀬さーん、ちょっとごめんねー」
「こいつ、俺らと先約があるんだよ。なー、日高」
男子生徒二人は、こっちを馬鹿にした顔をしながら言う。どうして名前も知らない相手に、勝手に名前を呼ばれて馬鹿にされなきゃいけないのだろうか。無性に苛立つ。
「そう、先約があるんだ」
日高の答えを聞いて、私は舌打ちをした。
「あんた、何しようとしてるの?」
「……百瀬には関係ないよ」
私の問いに、彼は少し間を開けて返す。絶対に何か、悪い事を考えている。例えば、さっきみたいに全員まとめて死のうとしたり。
だけど彼はコンテニューした。と、いう事は、今度はさっきとは違う事をするつもりなのだ。
「そうそう、日高が関係ないっつってんだから、関係ねーじゃん」
「じゃ、俺ら帰るから」
二人の男子生徒は、日高の肩に腕を回し、私に手を振った。ウザい。
彼らは、私達の会話をどう捉えたのだろうか。危険なのは、彼らの命も、だというのに。
私を置いて、さっさと教室を出る三人。クラスメイトが、なにやら私の事をこそこそと話しているようだ。
ちゃんとは聞こえないが、どうせ良い物ではない。だったら聞こえなくたっていい。今の私には関係ないんだから。
私は、教室を出た三人を追う。追って止めようと思ったからだ。
日高が死なないように……。でも、どうして? どうして、私、日高を止めたいの?
結局、赤の他人なのに。私が死ぬかもしれないこの状況で、どうして――?
……いや、深く考える必要はないし、そんなの、決まってる。ここで協力者になりえる人物を失うのは痛い。他に理由なんて、きっと無い。
始業式を終えた廊下は、どうしてこうも人が多いのだろうか。上手く追う事が出来なくて邪魔だ。
人にぶつかりながらも背中から視線を逸らさずに廊下を歩き、慎重に階段を下り、下足箱へと向かう。
下足箱で靴を履きかえている途中に、教室に鞄を忘れてきた事を思い出したが、今戻っても仕方がない。
私は忘れた事をなかった事にして、ローファーに履き替えて、既に校門を出ようとしている三人を、走って追いかける。
息を切らして、桜の花びらを踏みつけて、その先の交差点では――また、「飛び込め」というコールがされていた。
勿論、男子生徒二人から日高に向けて、だ。楽しそうに、笑みを浮かべて。
「うん、それは良いね」
日高は言う。
良いものか、と私は叫びたかった。だというのに、走って切れた息は、言葉を紡いではくれない。
彼は両側の二人の手を取ると、にっこり笑う。
日高、止めて! 私は、金魚のように口を動かすだけ。声は漏れていたけれど、かすれて、届いたのかどうか分からない。
私は動いて、日高を後ろから抑えた。傍から見たら、抱き着いているように見えたかもしれない。日高が、両脇の男子生徒を前へと押しやっていなければ。
二人は悲鳴を上げる。信号は、赤。突っ込んできたのは、大型トラック。
劈くようなクラクションとブレーキの音。信号にも、私にも、赤い色が飛び散る。
「ひ、だか……」
人が死ぬ瞬間を、目の当たりにした。
いくらやり直せる世界だって、こんなのは嫌だ。いくら腹立たしさを覚える相手でも、こんなの、嫌だ。
「百瀬、どうして止めようとしたの?」
日高は、私が抑えた手を解いて、ゆっくりとこちらを見た。泣き出しそうな顔のまま、笑っている。
日高のこういう所は、危ういようには思えていた。だけど、今やった事は悪い事だ。
飛び込めコールも悪い事だった。さっき、一緒に死んだのも悪い事だった。
「こんなの、良くない! 良くないよ!」
「やり直せるのに? 俺が死ぬかもしれないのに?」
周りは騒然となっている。救急車、だとか、急に飛び出して、だとか、遠い世界で聞こえているように耳に入ってきた。
けれど、どれよりもずっとリアルに、はっきりと聞こえてくるのは、日高の声だ。
「やり直したら、あんたが人形になるんじゃない! それに、これはそんな問題じゃないでしょ!?」
どうして今になって、こんなに大きな声が出るの?
苦しい。悲しい。何に対しての感情なのかさっぱりわからないけど、とにかく、目の前が歪む。
「どうして、こんな事したの?」
「百瀬って、ちゃんと人間だよね」
私は答えられなくて、全然違う事だけれど、視界が歪んでいるのは涙のせいだという事に気が付いた。そんな私をどう思ったのか、日高は私の頭を撫でる。
「俺はね、欠陥だらけなんだ。人間じゃないからね」
「……そんなわけ、無いでしょ」
意味が分からない。いやだ、もう、いやだ。
鼻につく血の匂いと、遠くから聞こえる救急車の音が、頭の中をかき回す。桜が舞う。視界を、花びらが遮る。
「百瀬は、苦しそうだね。終わらせてあげようか?」
「おわらせ、る……?」
日高が分からない。私も分からない。いやだ、苦しい。
何だか、溺れているみたいだ。穴という穴から水が浸入して、私は息が出来ない。
「あ――ぅ、……ぐ……」
そうか、本当に息が出来ないんだ。日高が、歪んだ顔をしている。可哀想な顔をして、私の首に大きな手をかけている。
私、日高に殺されるんだ。いや、壊されるんだ。いや、救われるんだ。
なんだっけ、どうしてこんなことしてるんだっけ、えーとえーと、あたまになにもないや。どうしたいんだっけ。あ、でも、ちのにおいはする。
しこう、が、わけ、わかんない。くるしい。たすけて。ちがう。たすけてくれるの。わたし、たすけられるの。
こんてにゅーなんて、そんなの、しないの……。
気が付くと、真っ黒な空間だった。もうお馴染みの『GAME OVER』の白い文字。その下には、「コンテニュー シマスカ?」という言葉と、カウントが始まっている数字。
でも私、コンテニューなんてしない。折角日高が殺してくれたんだ。
私、日高につられるみたいにやり直して、人形が喜ぶような行動して、何度も死んで、もう嫌だ。馬鹿みたいだ。自分で選んだ振りして、選ばされてる感じが嫌。
でも、それよりも何よりも、人が死ぬのを何度も見たくない。
どうせ日高は、何度だって殺すんだ。私は、見たくない。死にたくない。人形になりたくない。
数字はどんどん小さくなっていく。あと四秒だ。
数字はどんどん小さくなっていく。そのまま、コンテニューをなかった事にしてよ。全部、なかった事にしてよ!
カウントは、ついに0になった。これで私は終われる。
そう、安心したのに……コンテニューの文字は大きくなって、やがて、「コンテニュー ヲ シマス」と、表示が変わってしまったのだ。
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