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14 学校での生活 放課後編
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学校での生活が朝から始まり、多少の問題はあったものの、普通に放課後になった。
もともと、玲を怖がっているクラスメイトは、不用意に玲や武尊に近づかない。話しかける時も、本当に必要があるときだけだ。それゆえ、女体化してきているとはいえ、玲に話しかける生徒はほとんどいない。
玲は、何事もなく一日が終わり、平和に終わったと思っていた。思っていたが、やっぱりそう簡単にはいかなかった。
今までが今までだったのだ。気に入らなければ喧嘩をしていた玲が、平和に過ごせるはずがないのだ。
「おい斉藤。ツラ貸せ」
数人の男子生徒が、玲に話しかけてくる。下駄箱でローファーに履き替える時を狙って、取り囲むように話しかけてきたのだ。彼らは、玲を毛嫌いしている不良グループだ。退院明けで、玲が弱っていることを知ったのだ。
「いや、今日は忙しいから無理」
玲は普通に断った。
「はぁ!? ふざけんなよ!」
不良グループの一人が、玲の胸元を掴む。
「いてぇな。離せよ。用があるって言ったろ?」
「てめぇの用なんか知るか。お前にいきなり殴られたこと、忘れてねぇぞ」
「いや、確かお前、前に女子生徒を殴ろうとしてた奴だろ? 理由は分からんが、女を殴る奴は、俺は嫌いだ。だからお前を殴った気がする」
「俺の女が、お前に関係あるのかよ! 勝手に殴ってきやがったのはてめぇだろ! ふざけんじゃねぇ!」
玲は思う。お前がふざけるなと。女を殴ったことは一度もない。カツアゲなどは一回もしていないし、いじめをしたこともない。お前たちの方が、よっぽどクズだ。お前たちが突っかかってくるから、いつも喧嘩してボコボコにしてやったのだ。なぜお前たちの言うことを聞かなければならないのか。
「いや、今日は合気道の教室があるんだ。だから無理だ」
玲は普通に断るが、ヒートアップしている不良グループには通用しない。
「いいからツラ貸せ!」
不良グループが玲を無理やり連れて行こうとするが、そこへ武尊が現れた。
「玲。お前はちょっと目を離したすきに、すぐに絡まれるな」
武尊はトイレで用を足していた。帰り際に少しだけ玲と離れていただけだった。そのちょっと離れた隙に、玲は不良グループに絡まれたのだ。
「武尊!! ぐっ……」
不良グループが全員だまる。武尊の身長は2メートル近く。そばにいるだけで威圧感がある。上から見下ろされるだけで、すごいプレッシャーがかかる。
「おいお前。玲を掴んでいる手を離せ」
「ちっ」
玲の胸ぐらを掴んでいた男子生徒が、ゆっくり手を放す。何度も舌打ちをしている。
「怪我をしたくなかったら、絡んでくるな」
武尊は玲の肩を掴むと、「帰るぞ」と言って、下駄箱から出ていこうとする。だが、頭に来た不良の一人が、短い鉄パイプを持って、後ろから襲いかかった。
「死ぬのはてめぇだ!」
武尊は襲ってくるのが分かっていたのか、玲の肩を抱いたまま、蹴りを放った。鉄パイプを持った男は、武尊の蹴りが腹に直撃。武尊との体重差もかなりあったことから、3メートル以上吹っ飛んでいく。まさに、馬にでも蹴られたような吹っ飛び方だ。
吹っ飛んだ先にゴミ箱があり、不良はゴミにまみれてぶっ倒れた。
「おいおい。相変わらず容赦ねぇな武尊は」
玲がゴミにまみれた不良を見ていると、「ご愁傷様」と手を合わせる。とんでもないパワーで人が吹っ飛んで行った。
「いいから、俺から離れるな。帰るぞ」
武尊は玲の肩を抱く。まさか二人はデキているのか? というような雰囲気だ。
「え? 帰るのか? やっつけねぇのか?」
「やっつける? 馬鹿言うな。前みたいになりたくはねぇだろ」
人を守りながら喧嘩するのは、通常の何倍も大変だ。一人で喧嘩するのならまだいいが、後ろに誰かがいるのは、予想以上に大変だ。それが分かっている武尊は、取り囲まれるのだけは避けたかった。玲が取り囲まれた状態で喧嘩するのは、非常にまずい。
「帰るぞ」
後ろから、不良グループが指をくわえてみているが、何もできない。いくら玲が弱っていると言っても、武尊が近くにいたのでは逆にやられるか、その間に教師が来てしまう。喧嘩しているのがばれたら、最悪停学だ。
「くそったれ。弱っているうちに、かならずボコボコにするぞ」
恨めしい言葉を吐く不良たちだったが、結局何もできなかった。
玲は武尊に肩を抱かれて校門を出ていく。男に肩を抱かれるのは変な気分だったが、乙女化してきている玲は、まんざらでもない表情をしていた。
「なんだ玲。俺の顔に何かついているのか?」
「いや、何もついてねぇよ」
玲は武尊の顔を見て、ニコニコと微笑んだ。
もともと、玲を怖がっているクラスメイトは、不用意に玲や武尊に近づかない。話しかける時も、本当に必要があるときだけだ。それゆえ、女体化してきているとはいえ、玲に話しかける生徒はほとんどいない。
玲は、何事もなく一日が終わり、平和に終わったと思っていた。思っていたが、やっぱりそう簡単にはいかなかった。
今までが今までだったのだ。気に入らなければ喧嘩をしていた玲が、平和に過ごせるはずがないのだ。
「おい斉藤。ツラ貸せ」
数人の男子生徒が、玲に話しかけてくる。下駄箱でローファーに履き替える時を狙って、取り囲むように話しかけてきたのだ。彼らは、玲を毛嫌いしている不良グループだ。退院明けで、玲が弱っていることを知ったのだ。
「いや、今日は忙しいから無理」
玲は普通に断った。
「はぁ!? ふざけんなよ!」
不良グループの一人が、玲の胸元を掴む。
「いてぇな。離せよ。用があるって言ったろ?」
「てめぇの用なんか知るか。お前にいきなり殴られたこと、忘れてねぇぞ」
「いや、確かお前、前に女子生徒を殴ろうとしてた奴だろ? 理由は分からんが、女を殴る奴は、俺は嫌いだ。だからお前を殴った気がする」
「俺の女が、お前に関係あるのかよ! 勝手に殴ってきやがったのはてめぇだろ! ふざけんじゃねぇ!」
玲は思う。お前がふざけるなと。女を殴ったことは一度もない。カツアゲなどは一回もしていないし、いじめをしたこともない。お前たちの方が、よっぽどクズだ。お前たちが突っかかってくるから、いつも喧嘩してボコボコにしてやったのだ。なぜお前たちの言うことを聞かなければならないのか。
「いや、今日は合気道の教室があるんだ。だから無理だ」
玲は普通に断るが、ヒートアップしている不良グループには通用しない。
「いいからツラ貸せ!」
不良グループが玲を無理やり連れて行こうとするが、そこへ武尊が現れた。
「玲。お前はちょっと目を離したすきに、すぐに絡まれるな」
武尊はトイレで用を足していた。帰り際に少しだけ玲と離れていただけだった。そのちょっと離れた隙に、玲は不良グループに絡まれたのだ。
「武尊!! ぐっ……」
不良グループが全員だまる。武尊の身長は2メートル近く。そばにいるだけで威圧感がある。上から見下ろされるだけで、すごいプレッシャーがかかる。
「おいお前。玲を掴んでいる手を離せ」
「ちっ」
玲の胸ぐらを掴んでいた男子生徒が、ゆっくり手を放す。何度も舌打ちをしている。
「怪我をしたくなかったら、絡んでくるな」
武尊は玲の肩を掴むと、「帰るぞ」と言って、下駄箱から出ていこうとする。だが、頭に来た不良の一人が、短い鉄パイプを持って、後ろから襲いかかった。
「死ぬのはてめぇだ!」
武尊は襲ってくるのが分かっていたのか、玲の肩を抱いたまま、蹴りを放った。鉄パイプを持った男は、武尊の蹴りが腹に直撃。武尊との体重差もかなりあったことから、3メートル以上吹っ飛んでいく。まさに、馬にでも蹴られたような吹っ飛び方だ。
吹っ飛んだ先にゴミ箱があり、不良はゴミにまみれてぶっ倒れた。
「おいおい。相変わらず容赦ねぇな武尊は」
玲がゴミにまみれた不良を見ていると、「ご愁傷様」と手を合わせる。とんでもないパワーで人が吹っ飛んで行った。
「いいから、俺から離れるな。帰るぞ」
武尊は玲の肩を抱く。まさか二人はデキているのか? というような雰囲気だ。
「え? 帰るのか? やっつけねぇのか?」
「やっつける? 馬鹿言うな。前みたいになりたくはねぇだろ」
人を守りながら喧嘩するのは、通常の何倍も大変だ。一人で喧嘩するのならまだいいが、後ろに誰かがいるのは、予想以上に大変だ。それが分かっている武尊は、取り囲まれるのだけは避けたかった。玲が取り囲まれた状態で喧嘩するのは、非常にまずい。
「帰るぞ」
後ろから、不良グループが指をくわえてみているが、何もできない。いくら玲が弱っていると言っても、武尊が近くにいたのでは逆にやられるか、その間に教師が来てしまう。喧嘩しているのがばれたら、最悪停学だ。
「くそったれ。弱っているうちに、かならずボコボコにするぞ」
恨めしい言葉を吐く不良たちだったが、結局何もできなかった。
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玲は武尊の顔を見て、ニコニコと微笑んだ。
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