19 / 85
第一章 伝説の水魔法使い
19 ライドに水を高額で売りつける
しおりを挟む
「それで? 一体俺に何を売ってくれるんだい?」
ライドとリザ、俺は、宿に来ていた。中級クラスの宿で、壁は一応レンガで出来ている。あまり大声を出さなければばれないだろう。ちなみに、牛とオルフェは宿に併設されていた厩舎につないでおいた。
リザはライドに言われて、革袋を出した。革袋には、水がたっぷりと入っている。
「おいリザ。何だそれは」
ライドは目つきを変える。
革袋は、冒険者が好んで使っている水筒だ。ライドもすぐに水が入っていることを理解した。
「まさか、水か? 毒水じゃないだろうな?」
ライドは急に顔つきを変え、リザに詰め寄る。水は、もはや黄金と等価だ。露天で売られている値段を見ても、かなりのものだ。水質のレベルが悪ければ安く買えるだろうが、俺の水は最高品質だ。
「おい。リザ。聞いているのか?」
リザは何も言わず、木製のコップに水を出した。なみなみと注いだその水は、透明。濁りが一つのない、透明な水だ。
「こ、この透明度は!」
ライドは俺が作り出した水を見て、驚いている。信じられない驚きようだ。
しかし、そこまで驚くことか? この町にはろ過器は無いのだろうか? それ以前に、井戸の水質はどうなっているんだ。俺のいた村でも確かに水は濁っていたが、そこまで驚くことではないように思える。
「これは、飲める水なのか?」
ライドは驚きで体を震わせている。
「当然だろう」
リザは胸を張っている。俺が出した水なのに。
「の、濃度検査をしていいか」
「好きなだけどうぞ」
ライドはリトマス試験紙のような紙を出した。その紙をコップの水に入れる。ライドは水に入った紙の色を確認していると、さらに目をむいて驚いた。
「この水は完璧な中性だ。俺たちが安心して飲める濃度だ。しかも新鮮で、腐っていない」
うん? ライドは俺の水が、純水であることは分からないのか? 分からないならそれに越したことはないが。
「すごい水だろう?」
「あぁ。これは、水魔石から出た水みたいだ」
水魔石で湧き出た水は純水と言うが、水魔石は超貴重品だ。俺も見たことが無い。
「リザ。この水をどこで手に入れた?」
「答える必要はない。買うのか買わないのか。それだけ答えろ」
ライドは一瞬考えたが、すぐに「買う」と言った。
「じゃぁ、お前が売っている値段の三倍だ。そこまでの透明度がある水は、なかなかないだろう?」
リザはざまぁみろと言う顔で、ライドを見ている。ここでライドが引くわけがないと、絶対に分かっているのだ。水の相場を知っているし、ギリギリライドが買える値段を提示しているのだ。
「お前が買わないなら、他の商人に売るが?」
「ぐぅぅぅ」
ライドは唸っているが、結局は折れた。
「買おう」
「毎度あり」
ライドとリザ、俺は、宿に来ていた。中級クラスの宿で、壁は一応レンガで出来ている。あまり大声を出さなければばれないだろう。ちなみに、牛とオルフェは宿に併設されていた厩舎につないでおいた。
リザはライドに言われて、革袋を出した。革袋には、水がたっぷりと入っている。
「おいリザ。何だそれは」
ライドは目つきを変える。
革袋は、冒険者が好んで使っている水筒だ。ライドもすぐに水が入っていることを理解した。
「まさか、水か? 毒水じゃないだろうな?」
ライドは急に顔つきを変え、リザに詰め寄る。水は、もはや黄金と等価だ。露天で売られている値段を見ても、かなりのものだ。水質のレベルが悪ければ安く買えるだろうが、俺の水は最高品質だ。
「おい。リザ。聞いているのか?」
リザは何も言わず、木製のコップに水を出した。なみなみと注いだその水は、透明。濁りが一つのない、透明な水だ。
「こ、この透明度は!」
ライドは俺が作り出した水を見て、驚いている。信じられない驚きようだ。
しかし、そこまで驚くことか? この町にはろ過器は無いのだろうか? それ以前に、井戸の水質はどうなっているんだ。俺のいた村でも確かに水は濁っていたが、そこまで驚くことではないように思える。
「これは、飲める水なのか?」
ライドは驚きで体を震わせている。
「当然だろう」
リザは胸を張っている。俺が出した水なのに。
「の、濃度検査をしていいか」
「好きなだけどうぞ」
ライドはリトマス試験紙のような紙を出した。その紙をコップの水に入れる。ライドは水に入った紙の色を確認していると、さらに目をむいて驚いた。
「この水は完璧な中性だ。俺たちが安心して飲める濃度だ。しかも新鮮で、腐っていない」
うん? ライドは俺の水が、純水であることは分からないのか? 分からないならそれに越したことはないが。
「すごい水だろう?」
「あぁ。これは、水魔石から出た水みたいだ」
水魔石で湧き出た水は純水と言うが、水魔石は超貴重品だ。俺も見たことが無い。
「リザ。この水をどこで手に入れた?」
「答える必要はない。買うのか買わないのか。それだけ答えろ」
ライドは一瞬考えたが、すぐに「買う」と言った。
「じゃぁ、お前が売っている値段の三倍だ。そこまでの透明度がある水は、なかなかないだろう?」
リザはざまぁみろと言う顔で、ライドを見ている。ここでライドが引くわけがないと、絶対に分かっているのだ。水の相場を知っているし、ギリギリライドが買える値段を提示しているのだ。
「お前が買わないなら、他の商人に売るが?」
「ぐぅぅぅ」
ライドは唸っているが、結局は折れた。
「買おう」
「毎度あり」
0
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化!
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
成瀬一
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる