7 / 12
7 ララというダークエルフ
しおりを挟む
肌が浅黒いエルフは、種族が違う。ダークエルフという。
弓を持って目の前に現れたのは、ダークエルフで間違いない。生後半年の私でも分かるのは、ライフコアによる恩恵だ。
彼女は母に負けず劣らずの爆乳の持ち主で、左目に眼帯をしていた。かなり露出の高い服を着ており、ビキニみたいな恰好をしている。体には古い切り傷がたくさん見えることから、彼女の過酷な暮らしが伺える。
「同族か。どうやってここまで来た? 夜に私の結界を越えてくる奴は、そうはいないぞ。それにこの大根。魔物か? あんた、魔物使いなのか?」
ダークエルフは弓をおろし、エレノアに聞いてくる。どうやら話せる人物のようだ。問答無用で追い出したりしない感じだ。
「私はダークエルフのララ。とにかく中に入れ」
ララはそういうと、腐りかけたボロボロの扉を開けて、中に招き入れてくれた。
中に入ると、ろうそくが何本か燭台に置いてあり、ゆらゆらと火が燃えていた。部屋の中は殺風景で、テーブルとイス、ベッドがあるだけだ。匂いは薬草の匂いが充満しており、暖炉と思われるところに薬草が燻してあった。
「あんたたちもはぐれエルフか?」
「はぐれエルフ?」
「人間たちから逃げてきたエルフのことだ」
「ええそうです。あっ、ちなみに私はエレノア。こっちがルーナ」
「あんたの子供か?」
「はい。夫は奴隷だったし、もう死んでますけど」
「そうか。私も元奴隷だった。ただ、私は魔法が得意で、なんとか人間のところから逃げられた。今はここを拠点に活動してる。それと、エレノアの権能は魔物使いなのか?」
「権能?」
「知らないのか? エルフに与えられた力のことだ。私は水の魔法を主に使える。森に発生させた霧も、私の魔法だ。人避けの結界になっている」
「そうだったんだ」
「ということは、大根たちはあんたの力じゃないのか? まさか、そこの赤ん坊が?」
ダークエルフのララは、私に近づくと、まじまじと観察してくる。
「ここに来るまでに不思議なことが何度も起こったわ。私が畜舎から逃げられたのは、多分この子のおかげ。動き回る大根たちも、この子の力だと思う」
「まだ生まれて間もないように見えるが、そんな巨大な力を使えるのか?」
ララは私の瞳をじっと見てくる。うーむ。信用していいエルフなのか? 大丈夫なのか?
「私にはわからないが、もしかすると位の高い権能を持っているのかもしれない」
「そうなの?」
「あぁそうだ。エルフの中には、突然強い個体が生まれることがあるらしい。彼らはハイエルフと呼ばれ、伝説の神代魔法を使えると聞く」
「神代魔法?」
エレノアはまたしてもキョトンとしている。ララの言っている意味が分かっていないようだ。部屋に入ってきた大根たちも、ララの話は全く聞いておらず、燻してある薬草を勝手に食っている。
「あぁ! お前ら! それは傷薬に使う薬草だぞ! 勝手に食うな!」
『ウマ! ウマ!』
美味いと言っているようだ。大根たちはむしゃむしゃと薬草を食べて、体を一回りほど成長させていた。
弓を持って目の前に現れたのは、ダークエルフで間違いない。生後半年の私でも分かるのは、ライフコアによる恩恵だ。
彼女は母に負けず劣らずの爆乳の持ち主で、左目に眼帯をしていた。かなり露出の高い服を着ており、ビキニみたいな恰好をしている。体には古い切り傷がたくさん見えることから、彼女の過酷な暮らしが伺える。
「同族か。どうやってここまで来た? 夜に私の結界を越えてくる奴は、そうはいないぞ。それにこの大根。魔物か? あんた、魔物使いなのか?」
ダークエルフは弓をおろし、エレノアに聞いてくる。どうやら話せる人物のようだ。問答無用で追い出したりしない感じだ。
「私はダークエルフのララ。とにかく中に入れ」
ララはそういうと、腐りかけたボロボロの扉を開けて、中に招き入れてくれた。
中に入ると、ろうそくが何本か燭台に置いてあり、ゆらゆらと火が燃えていた。部屋の中は殺風景で、テーブルとイス、ベッドがあるだけだ。匂いは薬草の匂いが充満しており、暖炉と思われるところに薬草が燻してあった。
「あんたたちもはぐれエルフか?」
「はぐれエルフ?」
「人間たちから逃げてきたエルフのことだ」
「ええそうです。あっ、ちなみに私はエレノア。こっちがルーナ」
「あんたの子供か?」
「はい。夫は奴隷だったし、もう死んでますけど」
「そうか。私も元奴隷だった。ただ、私は魔法が得意で、なんとか人間のところから逃げられた。今はここを拠点に活動してる。それと、エレノアの権能は魔物使いなのか?」
「権能?」
「知らないのか? エルフに与えられた力のことだ。私は水の魔法を主に使える。森に発生させた霧も、私の魔法だ。人避けの結界になっている」
「そうだったんだ」
「ということは、大根たちはあんたの力じゃないのか? まさか、そこの赤ん坊が?」
ダークエルフのララは、私に近づくと、まじまじと観察してくる。
「ここに来るまでに不思議なことが何度も起こったわ。私が畜舎から逃げられたのは、多分この子のおかげ。動き回る大根たちも、この子の力だと思う」
「まだ生まれて間もないように見えるが、そんな巨大な力を使えるのか?」
ララは私の瞳をじっと見てくる。うーむ。信用していいエルフなのか? 大丈夫なのか?
「私にはわからないが、もしかすると位の高い権能を持っているのかもしれない」
「そうなの?」
「あぁそうだ。エルフの中には、突然強い個体が生まれることがあるらしい。彼らはハイエルフと呼ばれ、伝説の神代魔法を使えると聞く」
「神代魔法?」
エレノアはまたしてもキョトンとしている。ララの言っている意味が分かっていないようだ。部屋に入ってきた大根たちも、ララの話は全く聞いておらず、燻してある薬草を勝手に食っている。
「あぁ! お前ら! それは傷薬に使う薬草だぞ! 勝手に食うな!」
『ウマ! ウマ!』
美味いと言っているようだ。大根たちはむしゃむしゃと薬草を食べて、体を一回りほど成長させていた。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?
あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】
世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。
「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。
・神話級ドラゴン
⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺)
・深淵の邪神
⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決)
・次元の裂け目
⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い)
「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」
本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……?
「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー!
【免責事項】
この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる