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7 ララというダークエルフ
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肌が浅黒いエルフは、種族が違う。ダークエルフという。
弓を持って目の前に現れたのは、ダークエルフで間違いない。生後半年の私でも分かるのは、ライフコアによる恩恵だ。
彼女は母に負けず劣らずの爆乳の持ち主で、左目に眼帯をしていた。かなり露出の高い服を着ており、ビキニみたいな恰好をしている。体には古い切り傷がたくさん見えることから、彼女の過酷な暮らしが伺える。
「同族か。どうやってここまで来た? 夜に私の結界を越えてくる奴は、そうはいないぞ。それにこの大根。魔物か? あんた、魔物使いなのか?」
ダークエルフは弓をおろし、エレノアに聞いてくる。どうやら話せる人物のようだ。問答無用で追い出したりしない感じだ。
「私はダークエルフのララ。とにかく中に入れ」
ララはそういうと、腐りかけたボロボロの扉を開けて、中に招き入れてくれた。
中に入ると、ろうそくが何本か燭台に置いてあり、ゆらゆらと火が燃えていた。部屋の中は殺風景で、テーブルとイス、ベッドがあるだけだ。匂いは薬草の匂いが充満しており、暖炉と思われるところに薬草が燻してあった。
「あんたたちもはぐれエルフか?」
「はぐれエルフ?」
「人間たちから逃げてきたエルフのことだ」
「ええそうです。あっ、ちなみに私はエレノア。こっちがルーナ」
「あんたの子供か?」
「はい。夫は奴隷だったし、もう死んでますけど」
「そうか。私も元奴隷だった。ただ、私は魔法が得意で、なんとか人間のところから逃げられた。今はここを拠点に活動してる。それと、エレノアの権能は魔物使いなのか?」
「権能?」
「知らないのか? エルフに与えられた力のことだ。私は水の魔法を主に使える。森に発生させた霧も、私の魔法だ。人避けの結界になっている」
「そうだったんだ」
「ということは、大根たちはあんたの力じゃないのか? まさか、そこの赤ん坊が?」
ダークエルフのララは、私に近づくと、まじまじと観察してくる。
「ここに来るまでに不思議なことが何度も起こったわ。私が畜舎から逃げられたのは、多分この子のおかげ。動き回る大根たちも、この子の力だと思う」
「まだ生まれて間もないように見えるが、そんな巨大な力を使えるのか?」
ララは私の瞳をじっと見てくる。うーむ。信用していいエルフなのか? 大丈夫なのか?
「私にはわからないが、もしかすると位の高い権能を持っているのかもしれない」
「そうなの?」
「あぁそうだ。エルフの中には、突然強い個体が生まれることがあるらしい。彼らはハイエルフと呼ばれ、伝説の神代魔法を使えると聞く」
「神代魔法?」
エレノアはまたしてもキョトンとしている。ララの言っている意味が分かっていないようだ。部屋に入ってきた大根たちも、ララの話は全く聞いておらず、燻してある薬草を勝手に食っている。
「あぁ! お前ら! それは傷薬に使う薬草だぞ! 勝手に食うな!」
『ウマ! ウマ!』
美味いと言っているようだ。大根たちはむしゃむしゃと薬草を食べて、体を一回りほど成長させていた。
弓を持って目の前に現れたのは、ダークエルフで間違いない。生後半年の私でも分かるのは、ライフコアによる恩恵だ。
彼女は母に負けず劣らずの爆乳の持ち主で、左目に眼帯をしていた。かなり露出の高い服を着ており、ビキニみたいな恰好をしている。体には古い切り傷がたくさん見えることから、彼女の過酷な暮らしが伺える。
「同族か。どうやってここまで来た? 夜に私の結界を越えてくる奴は、そうはいないぞ。それにこの大根。魔物か? あんた、魔物使いなのか?」
ダークエルフは弓をおろし、エレノアに聞いてくる。どうやら話せる人物のようだ。問答無用で追い出したりしない感じだ。
「私はダークエルフのララ。とにかく中に入れ」
ララはそういうと、腐りかけたボロボロの扉を開けて、中に招き入れてくれた。
中に入ると、ろうそくが何本か燭台に置いてあり、ゆらゆらと火が燃えていた。部屋の中は殺風景で、テーブルとイス、ベッドがあるだけだ。匂いは薬草の匂いが充満しており、暖炉と思われるところに薬草が燻してあった。
「あんたたちもはぐれエルフか?」
「はぐれエルフ?」
「人間たちから逃げてきたエルフのことだ」
「ええそうです。あっ、ちなみに私はエレノア。こっちがルーナ」
「あんたの子供か?」
「はい。夫は奴隷だったし、もう死んでますけど」
「そうか。私も元奴隷だった。ただ、私は魔法が得意で、なんとか人間のところから逃げられた。今はここを拠点に活動してる。それと、エレノアの権能は魔物使いなのか?」
「権能?」
「知らないのか? エルフに与えられた力のことだ。私は水の魔法を主に使える。森に発生させた霧も、私の魔法だ。人避けの結界になっている」
「そうだったんだ」
「ということは、大根たちはあんたの力じゃないのか? まさか、そこの赤ん坊が?」
ダークエルフのララは、私に近づくと、まじまじと観察してくる。
「ここに来るまでに不思議なことが何度も起こったわ。私が畜舎から逃げられたのは、多分この子のおかげ。動き回る大根たちも、この子の力だと思う」
「まだ生まれて間もないように見えるが、そんな巨大な力を使えるのか?」
ララは私の瞳をじっと見てくる。うーむ。信用していいエルフなのか? 大丈夫なのか?
「私にはわからないが、もしかすると位の高い権能を持っているのかもしれない」
「そうなの?」
「あぁそうだ。エルフの中には、突然強い個体が生まれることがあるらしい。彼らはハイエルフと呼ばれ、伝説の神代魔法を使えると聞く」
「神代魔法?」
エレノアはまたしてもキョトンとしている。ララの言っている意味が分かっていないようだ。部屋に入ってきた大根たちも、ララの話は全く聞いておらず、燻してある薬草を勝手に食っている。
「あぁ! お前ら! それは傷薬に使う薬草だぞ! 勝手に食うな!」
『ウマ! ウマ!』
美味いと言っているようだ。大根たちはむしゃむしゃと薬草を食べて、体を一回りほど成長させていた。
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