左半身でしか魔術を使えない異世界

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二章 王都招集

No.37 闘技大会終了

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朝。
宿の埃っぽいベッドで目が覚める。
なんでこんな所で寝てたのかって?
理由は単純。
!!!
とまぁそんな事は置いておいて。
一年間にも及ぶ囚人生活ともおさらばだ。
柔らかいベッド。
それだけで素晴らしい!
しかしまぁこれからどうしようかな…
今日は王との接見があるって言ってたんだけど…
問題はそれからだ。
ギルド?
それとも他の都市に向かうかだ。
…しばらくはここでゆっくり過ごすとしよう。
宿に泊まる金?
準決勝出場報酬だが?
有難いね~
弱い人間にもチャンスはあるものだ。
「エース起きてる~?」
木製の扉が開く。
「ん。おはよう」

「あぁおはよう。早速だけど一ついい?」

「あ?なんだよ」

「ミレーヌどこか知らない?」
…え?
すると布団を被さった下半身側でモゾモゾと何かが動く。
おい嘘だろ?勘弁しろよ…
案の定そこからミレーヌが出てきた。
…こいつ覚えとけ。
「んん…おはようございますおふたりさん。?アッシュさんどうかしたのです?」

「…いや。何でもない。エースお楽しみだったんだね知らなかったよ…」
アッシュが哀れな目でこちらを見ながら扉を閉めようとする。

「いいや違う!これは誤解だ!無罪を主張する!」

「…状況証拠は揃ってるんだぞ?」

「物証は!!!!」

「…無いね」
危ねぇ…というかこんな裁判ごっこをしてる場合じゃねぇ。
「さて…今日は王との接見があるね」

「あっあぁそうだな」

「あのー」
ミレーヌが遠慮気味に手を挙げる。
「どうしたんだ?」

「王様との接見が終わったらその…私の家に来ませんか?」

「「え?」」

「その~えーっと…お礼をしたいと思いまして。あれ以来父にも会えていませんし…エースさん興味無いですか?私の家族」
いきなり俺に振るのかよ。
「まぁ確かに興味はあるな。魔術師の名家というぐらいなら」

「そうですよね!!」
いやそこ自分で言うのかよ…
「アッシュさんは?」

「お礼を貰うために助けた訳では無いけど確かに興味はあるね」

「それでは決定ですね!!」
その後朝食を済ませ、黒スーツというかこれ…燕尾服に着替える。
アッシュ服間違えてね?
これが正装ってどういう事だよ…
まぁ言う通りにしないとダメだけどな。
「さて…全員集まったね?エース。ミレーヌ。」
ミレーヌはロビーの高そうなソファーに優雅に座っていた。
…こんな奴でも貴族って事か。
「確認するよ?必ず王様の質問には答えること。失礼のないようにね?もし破ったら…分かるよね?」

《ビクッ》
ヤベェアッシュ怖い…
「ミッミレーヌ?分かったな?」

「え?えぇ守りますよ?」

「分かればいいんだよ」
怖ぇ。背筋に悪寒が走った。
外に出ると、相変わらず王都は賑わっていた。
様々な露店があり、そこでは様々な容姿をした人々が集まっている。
武器屋、果物屋、レストラン。
いいな。現実とは違うけど都会みたいだ。
「そろそろ馬車が来ると思うんだけど…」
するとガタガタと車輪が回転する音が聞こえる。
噂をすればなんとやらだ。
「すみません。王城まで行きたいんですけど」

「─ッ!!アッシュ・グレイルさん!戻ってたんですね?私です!リアです!」

「ん?あのリアか?剣術が下手過ぎて槍術部隊に派遣されたあのリアか?」

「えぇそうですそうです。お恥ずかしい限りで」
なんか話し込んじゃってるよ…
「えっと~アッシュ?俺達王との接見」

「あぁ忘れてた。リアお願い出来る?」

「えぇ喜んで!」
馬車に乗り込むと、少し高い目線からか遠くがよく見えた。
「リアはなんで馬車の運転をしているんだい?」

「…最近暴れているによって腕をやられましてね…」
よく見ると彼の左腕には無数の刺傷があった。
「彼等は凶悪です。別の都市に行く際にはご注意を」

「あぁ。ありがとう…七大罪か…」
最後の言葉はよく聞き取れなかった。
何にせよ注意しないとな…
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