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〚第二章〛〜名無し編〜
〚26話〛「割れたガラス瓶」
しおりを挟む「………殺してよ…」
いや……
「…自分で死ねばいいのか………」
まずは街を出よう……
栄養不足か、よろける足を無理矢理立たせ、先に見える門に向かってゆっくりと歩いていく。
「おいっ!君!…大丈夫か…?あの家の生き残りか…、よかった!さあ、こっちへ」
話しかけられたので、ついそちらを向いてしまう。
そこで不意に目に付く、路地裏の割れた瓶。
「…し…ねる…?」
「?どうしたんだ?教会のシスター達が回復魔法をかけてくれるそうだぞ?」
この人には僕の呟きは聞こえなかったようで、教会へ行くことを勧めてくる。
「………、大丈夫‥」
「そ…そうか?ならいいが…、ところで行く宛はあるのか?」
「大丈夫…」
「…分かった…、ではな」
男はそのまま残り火の鎮火作業に戻っていった。
「…」
これで…
僕は安定しない足取りで進んでいく。
瓶を手に取り…
ゆっくりと首へと近付ける…
そして………
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