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〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚82話〛「嫌な予感」
しおりを挟む結局3階層で5レベ上がり4階層で今日は終了した。
女三人冒険者は4階層が未開だったので、魔物の強さが知れて良かったと、今日は魔物が比較的少ない階層間の階段付近でテントを張ることになった。
他の冒険者も居るかと思ったがそんな事はなく僕達だけだった。
ここを挑む冒険者は生半可な力じゃなくてもっと深い階層へ進んでいるか、力試しに来た恐れ知らずな冒険者が1階層で足踏みしているかのどっちかで、4階層に居るような中途半端な力なのは僕達だけだった、と言うことだろう。
「見張り番の、順番決めよう」
テントを張り終えたニーナが言ってくる。
「じゃんけんなんて…どうですか?」
「僕は良いですよ」
「おっけー」
じゃんけんした結果ニーナ、ウィネ、僕、ノルの順で見張り番をする事になった。
まずは夕食作りが始まった。僕も出来る限り手伝う。
「ヴェレナって包丁捌きいいよな」
「手際もいいです、何処かで習ったんですか?」
「…幼い頃、母親の手伝いで」
「へぇ~」
「良い子だったんですね」
そうこう言っているうちにご飯が出来上がり、料理中の見張り番のノルさんを呼び、ご飯になった。
夕食はニーナさん達が、パーティーを組んでくれたお礼と言って、夕食の食材はニーナさん達のを分けてもらった。
干し肉は温存しとけと言われた。
ソロだと食事を用意している時間も、食べている時間も油断出来ず、一番スキがあり危ないので正直干し肉を噛りながら攻略しようと思っていたので、この食事は今日限りだが、ありがたい食事だった。
まあビーフジャーキー噛りながら攻略する気だったのでbakビーフジャーキー量産してリュックに詰め込んであったのに、出番が今日無かったのが残念というか何というか。
パーティーを組めばこういう事も出来る事がわかったので、今日の事は良い経験になったと思う。
食事も終え、ニーナさん以外はテントに入っていった。
僕もテントに入ろうと、腰を上げると。
「あ…れ…?」
身体が重いしダルい、それに何故かフラフラして視界が揺れる。
疲れているとして片付けるには些か不自然なぐらいの状態だ。
嫌な予感がする。
ふらつく足取りでテントに入ると異様な程の眠気が襲う。
不安を覚えながらゆっくりと意識が落ちていった。
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