133 / 227
〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚130話〛「不可能な領域」
しおりを挟む==========================
名前:馬頭観音
年齢:40000
性別:---
種族:-■人■(異形化)(聖観音により異形化)
職種:畜生道(六道.六観音のみに赦された聖なる職)
《ステータス》
レベル:---
体力:4000000000/4000000000
魔力:4000000000/4000000000
物理破壊力:40000000000/40000000000
物理切断力:40000000000/40000000000
俊敏:4000000000
物理耐性:4000000000(+99999999999)(千手観音により強化)
魔法耐性:4000000000(+99999999999)(千手観音により強化)
《固有スキル》
■真言(マントラ):「オン・アミリトドバン・ウン・パッタ・ソワカ」
《スキル》
□感覚強化
•気配感知
•魔力感知
•真言(マントラ):筋力神数値化(神のみに許されるステータスの数値化)
□状態異常無効(状態異常を無効化する)
□与ダメージ時体力回復
□スキル無効(スキルによる干渉の一切を無効化する)
□転移無効エリア生成
□憤怒時筋力•俊敏(+99999999999)
《称号》
六道.六観音
===========================
「冗談じゃない……………」
見た感じ動き特化の接近戦だろう。それでスキル無効?転移無効エリア生成?ふざけんなよ………。
でも…………もしかしたら……終潰で‥。
「終‥潰……」
ここから僕…ヴェレナは地獄を見る事となった。
本当に………。
まず、【終潰】は発動できた。そしてそのまま剣を振るう事はできた。でも【無風纏】【神水纏】固有スキルの【魔導ミスリル】が効かない、当たる前に、無効化表示になってしまう。【物理無効】も溶かされた。そして召喚術式も…馬頭観音が強過ぎた、発動前に触れてしまいスキル無効とされる。何百と同時発動してもだ。
これはもう笑いしか出て来なかっただろう。
動き特化のなだけにスキル無効がついただけでこれかよ…と。ただ、【終潰】中のヴェレナは無表情のままだが。
剣をスキルを使えない今。ヴェレナに出来ることはたった一つ。
足掻く事だけ。
殴って、蹴って、噛み付くだけ。だけどそれも殆ど当たらないし逆に横腹に殴り込まれやすくなる。
圧倒的なステータス差の前に、プラスされたステータスが働かないステータスでは、スキルの使えなくなったヴェレナでは不死身とだけ取り柄のサンドバックだった。
ただ小さくてもダメージを与えている事は確かだった。何分何時間何十時間と死んでは殴ってを繰り返し多少当たるようになって、来た殴りを少しだけ避けれる様になって来ていた。
…
………
……………
……………………
………………………………
…………………………………………
何日…何十日と時が過ぎていった。【終潰】は発動に条件があった、それは倒す相手を決める事、そしてそれを倒すまで発動し続ける事だった。
【終潰】は身体の負担を考えない、精神の負担を考えない。だからこそ極限まで倒すことに集中出来るのだ。
既に復活するたびに紫色の血が全身を覆い尽くさんばかりに垂れていた。脳が悲鳴を上げるかのように紫の涙が零れ落ちる。
そして何百日が過ぎていた。
戦いは”互角”。
遂に、ステータス差を人外並の経験や集中で埋めてきたのだ。
腕や脚のみの戦い、まさに格闘だった。
ヴェレナは、馬頭観音の攻撃を正面から受け止めると簡単に骨が折れてしまう。かと言って少し引きながら威力を殺しながら受けてもそんなの受け切れない。
なので一つ、全てを流していた。勿論避けきれる攻撃は避ける、次の攻撃で避けれなくならない限りは。
正直これはほぼ不可能な事だった。馬頭観音の腕は両腕8本、それが隙を狙ってあと3回襲ってくるのだ。そんなのを全て避け切れるなんて超人かそれこそ神か。
そんな領域に達しているのだ、この戦いは。
だがそれももう終わろうとしていた。片方が倒れる事によって。
「……ぁぁ……終わったのか」
僕の……いや、ヴェレナの勝ちだった。
ただ…憤怒のスキルが発動しなかった事や、与ダメージ時体力回復を使わなかったことで勝てたということもあるが…それはまた別のお話で。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる