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〚第四章〛〜絶望の底編〜
〚130話〛「不可能な領域」
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名前:馬頭観音
年齢:40000
性別:---
種族:-■人■(異形化)(聖観音により異形化)
職種:畜生道(六道.六観音のみに赦された聖なる職)
《ステータス》
レベル:---
体力:4000000000/4000000000
魔力:4000000000/4000000000
物理破壊力:40000000000/40000000000
物理切断力:40000000000/40000000000
俊敏:4000000000
物理耐性:4000000000(+99999999999)(千手観音により強化)
魔法耐性:4000000000(+99999999999)(千手観音により強化)
《固有スキル》
■真言(マントラ):「オン・アミリトドバン・ウン・パッタ・ソワカ」
《スキル》
□感覚強化
•気配感知
•魔力感知
•真言(マントラ):筋力神数値化(神のみに許されるステータスの数値化)
□状態異常無効(状態異常を無効化する)
□与ダメージ時体力回復
□スキル無効(スキルによる干渉の一切を無効化する)
□転移無効エリア生成
□憤怒時筋力•俊敏(+99999999999)
《称号》
六道.六観音
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「冗談じゃない……………」
見た感じ動き特化の接近戦だろう。それでスキル無効?転移無効エリア生成?ふざけんなよ………。
でも…………もしかしたら……終潰で‥。
「終‥潰……」
ここから僕…ヴェレナは地獄を見る事となった。
本当に………。
まず、【終潰】は発動できた。そしてそのまま剣を振るう事はできた。でも【無風纏】【神水纏】固有スキルの【魔導ミスリル】が効かない、当たる前に、無効化表示になってしまう。【物理無効】も溶かされた。そして召喚術式も…馬頭観音が強過ぎた、発動前に触れてしまいスキル無効とされる。何百と同時発動してもだ。
これはもう笑いしか出て来なかっただろう。
動き特化のなだけにスキル無効がついただけでこれかよ…と。ただ、【終潰】中のヴェレナは無表情のままだが。
剣をスキルを使えない今。ヴェレナに出来ることはたった一つ。
足掻く事だけ。
殴って、蹴って、噛み付くだけ。だけどそれも殆ど当たらないし逆に横腹に殴り込まれやすくなる。
圧倒的なステータス差の前に、プラスされたステータスが働かないステータスでは、スキルの使えなくなったヴェレナでは不死身とだけ取り柄のサンドバックだった。
ただ小さくてもダメージを与えている事は確かだった。何分何時間何十時間と死んでは殴ってを繰り返し多少当たるようになって、来た殴りを少しだけ避けれる様になって来ていた。
…
………
……………
……………………
………………………………
…………………………………………
何日…何十日と時が過ぎていった。【終潰】は発動に条件があった、それは倒す相手を決める事、そしてそれを倒すまで発動し続ける事だった。
【終潰】は身体の負担を考えない、精神の負担を考えない。だからこそ極限まで倒すことに集中出来るのだ。
既に復活するたびに紫色の血が全身を覆い尽くさんばかりに垂れていた。脳が悲鳴を上げるかのように紫の涙が零れ落ちる。
そして何百日が過ぎていた。
戦いは”互角”。
遂に、ステータス差を人外並の経験や集中で埋めてきたのだ。
腕や脚のみの戦い、まさに格闘だった。
ヴェレナは、馬頭観音の攻撃を正面から受け止めると簡単に骨が折れてしまう。かと言って少し引きながら威力を殺しながら受けてもそんなの受け切れない。
なので一つ、全てを流していた。勿論避けきれる攻撃は避ける、次の攻撃で避けれなくならない限りは。
正直これはほぼ不可能な事だった。馬頭観音の腕は両腕8本、それが隙を狙ってあと3回襲ってくるのだ。そんなのを全て避け切れるなんて超人かそれこそ神か。
そんな領域に達しているのだ、この戦いは。
だがそれももう終わろうとしていた。片方が倒れる事によって。
「……ぁぁ……終わったのか」
僕の……いや、ヴェレナの勝ちだった。
ただ…憤怒のスキルが発動しなかった事や、与ダメージ時体力回復を使わなかったことで勝てたということもあるが…それはまた別のお話で。
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