不幸な少女の”日常”探し

〚第五章〛〜不幸な少女の”日常”編〜

〚最終話〛「不幸な少女の”不幸”の終わり」

　【スキル：開運スキルが発動しました。】
　
　【固有スキル：精神崩壊スキルの影響力が増幅しました。開運スキルに精神崩壊派生スキル：確定運が派生しました。】
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　やっと………やっと不幸だった僕の人生が……終わりを告げた気がした。
　
　
　
　
　
　

　
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　「……ここは…」
　
　暖かい光に包まれ、視界が真っ白になっていた。
　
　「………ナナ？」
　
　…忘れる筈も無い…お母さんの声が聞こえた瞬間。
　僕を包んでいた光は、泡のように弾け、消えていった。
　
　ぁ………。
　
　
　
　
　
　
　
　「お母さん…！」
　
　僕は…お母さんに抱きついた。懐かしい、お母さんの匂いが鼻をくすぐる。
　
　「ナナ……やっと…会えた…！」
　
　「お母さん…会いたかったよ…！」
　
　お母さんの姿は、まだ僕がナナだった頃の姿だった。
　
　「あなたがいつも私の墓の前で話をしてくれていたの……ちゃんと聞こえてたわ…ありがとう…」
　
　「…うん！良かった…」
　
　お母さんはそっと僕の頭に手を乗せると、優しく撫でた。
　
　「あの子達を…守ってくれて…育ててくれてありがとう、お父さんも嬉しがっていたわ…苦しみから解き放ってくれてありがとう…って」
　
　「う…ん……」
　
　「そんな苦しそうな顔しなくていいわよ…？お父さん、すっごい感謝してたんだから」
　
　「うん…」
　
　僕の身体が光の泡となって消え始める。
　
　「ぁぁ……まだ…続くんだ」
　
　「そろそろ行くのね…」
　
　「…お母さんと……もっとずっと居たかった」
　
　「…」
　
　
　
　
　
　
　””
　
　
　
　
　
　私もよ…でもこれは言葉には出来ない。
　
　言えばきっとナナは苦しむから。
　
　「愛してるわ…ナナ、例え生まれ変わっても」
　
　「うん…僕も…大好き、お母さんの子供になれて良かったよ」
　
　「行ってらっしゃい、ナナ」
　
　そう言うとナナを抱き締めた。今までとは違く、強く、本当は離したくない。
　
　「行ってきます…お母さん」
　
　そう言葉を残し、ナナは光の泡となって、消えていった。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　「本当に………あなたが娘で、あなた達が娘で…良かったわ…」
　
　
　
　
　
　
　
　「お母さん……？」
　
　「ぇ…？…リーネ？」