死にたがり(愛されたがり)の悪役令息

たまも。

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別荘編

44-セフレ※

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アーノルドの腕枕に頭を預け、対面する形で一緒に寝ている。

からだ…熱くなってきた…。

薬を入れられたところが脈打つように熱い。お尻がムズムズする。

汗が止まらない。僕のも少し反応してきてる。アーノルドにバレないように足を折り曲げ何とか分からないように姿勢をずらす。


「…ルークどうしたの?汗すごいよ。あつい?」


アーノルドがすっとぼけた顔で訊いてくる。

おまえがっ…くすりをいれたんじゃないか。…性格わるい…!


「いえ…っ、大丈夫です。アーノルドさま」


何とか取り繕い、フォンルージュスマイルで返す。


「…そう」


返事をしながらもアーノルドは僕をガン見している。

ぜったい楽しんでる。僕が必死で我慢してるのをこいつは楽しんで傍観してる。

思わずアーノルドの楽しげな翡翠の瞳を睨みつけてしまう。


薬なんかに負けない…!アーノルドの思い通りになんてなりたくない!


ドクン、ドクン


「はぁぁ…ッ」


昨日記憶が無くなる前に体験したように動悸までしてくる。

どうやら薬が全部溶けて本格的に身体に回ってきたらしい。


息が荒くなる。胸あたりのシャツをクシャっと掴み、何とか耐えようと身体を小さくする。

頭ボー…としてきた。この薬1粒でこれなら、昨日は何粒僕に使ったんだ。

朝と昼みっちり虐められたおしりが疼いて仕方ない。


あつい、おしりあつい。ほしい。ほしい。あーのるどの…。

ッ…やばい。頭がダメな方に引っ張られる。ダメ、欲しくない。欲しくない!

ほしい。おしりさびしい。あついのほしい。ほしい♡


ゆ、指で、自分の指で収めよう。アーノルドはダメ…絶対ダメ…!


僕は自分の手を後ろに回し、自分のおしりの中に指を入れる。

自分の指すら喜んで飲み込む、中もう熱くてドロドロだ。
ラルクとアーノルドに知らないものに作り変えられてしまった。

僕、もう普通の生活に戻れるのかな…。


自分の身体の変化に悲しくなっている僕の感情とは裏腹に、身体はどんどん奥にへと指を誘う。


クチュ…クチュ…


「ぁ…んん…んっ…」


何とか声を抑えるが待ち望んだ刺激に指をいい所に当ててしまい、どうしても漏れてしまう。

アーノルドがその様子をニヤニヤと目の前で見ている。だが、今の僕にはもうアーノルドを気にする余裕も無くなっていた。


あっ…そこ…!そこきもちいいとこ…!


弱いところを重点的に指で弄ってしまう。
前の僕は完全に勃起して先走りをだらだらと垂らしている。

中々指がいい所に上手く刺激出来ず、もどかしく身体の疼きが強くなる。
お腹ら辺がキュウキュウして切ない。


だめだ。ゆびじゃなくてもっとふといの。
もっとおおきいのがほしい。おおきいのでおくまでついてほしい。おくっ…おくぅ…


思ったような快感が得られず涙が出てくる。


「んぅぅ…ンッ…ぁ…」


それでも何とかアーノルドに縋らないように自分を必死に抑えて我慢しているときだった。


「我慢なんてしなくていいのに…素直になればご褒美あげるよ。ルーク」


僕のことを傍観していただけのアーノルドが僕に悪魔の囁きを言う。


ごほうび…!ほしい…ほしいっ。

いや、いらない!だめっ、だめ。


僅かに残っていた理性が溶けていく。

僕が言い淀んでいるとアーノルドが痺れを切らしたのか、はぁ…と呆れたように小さくため息を吐く。

その仕草に僕の心臓が一瞬で凍りつく。


ぼく、きらわれた…?呆れられた…?
できそこないだから、?すなおじゃないから…?だめなこどもだから…?

すてられる…ぼく、すてられる。


「…ほしぃ……」


そう思った瞬間口に出してしまっていた。
1回出てしまえば2回も3回ももはや同じで止まらない。


「…アーノルドの……ほしい…」


アーノルドが少し笑う。
それだけでちょっと救われた気がして、涙がこぼれてしまう。


「僕の…なにが欲しいの?」


「…あ、アーノルドの…ちんぽ…ぼくのおしりにほしぃ…」


羞恥心と恐怖心で最後ら辺は声が小さくなってしまった。


(…ぼくを、ゆるしてくれる…?

ぼくをすてないで)


小さい僕の声が聞こえた気がした。



僕はアーノルドがどんな表情をしているか見るのが怖くて下を向いていると、クシャと僕の頭を撫でる感触がした。

その感触に思わずアーノルドの方を見る。

目の前のアーノルドは優しく微笑み、僕の頭を撫でながら言う。


「素直になれてえらいね。

いい子だね、ルーク」


はっ…


そう言われ撫でられた瞬間に頭の中が真っ白になる。下半身がぐちょぐちょする。

胸がきゅぅぅうと締め付けられ、ドーパミンが止まらないのか息が浅くなる。


なに、これ…ぼく、しらない。こんなの…しらない。これなに。なんで、こんな、…

なんで、うれし…?



「あはっ、やっぱり僕に褒められるの好きでしょルーク。撫でられただけでイっちゃうんだ。…かわい」


また頭を撫でるアーノルド。その感触に胸がずっときゅうきゅうと疼いて切ない。
胸が収縮する度に涙が零れる。


「涙止まらないね…嬉しい?ルーク」


頭を撫でていた手で僕の涙を拭うように目元から頬を撫で付ける。


口をハクハクさせてダメなことを口走りそうになる。


アーノルドに屈服してしまいそうになる。
すべてさらけ出してしまいたくなる。
僕を受け入れて欲しくなってしまう。
認めて欲しくなってしまう。



ぼくを、あいしてほしくなってしまう。






アーノルドは僕なんかではなく、主人公と結ばれるべきだ。

僕がアーノルドに訪れるであろう幸せを奪ってはいけない。

ラルクも同じだ。

ラルクも僕ではなく、将来母親に似た素敵な人と出会い、フォンルージュも何のしがらみも無いところで幸せになるのだ。


ラルクとアーノルドと僕の関係は断罪されれば終わる、前世でいう『セフレ』。

気持ちを許せば僕も辛くなる。許してはいけない。求めてはいけない。


ただ快楽で繋がっているだけの関係だ。


 
僕は最後の力と理性を絞り出し、自分の舌を勢い良く噛み切って死のうとする。



その瞬間父に付けられた呪いの腕輪が発動し、身体に信じられないくらいの電流と激痛が走る。


「ッッぁあ゛あ゛あ゛!!」


久々の電流による絶する痛みは薬で朦朧としていた僕を現実に戻してくれる。


「ルークッ!?」


アーノルドが驚き苦しむ僕を起き上がり横抱きにして心配そうに様子を伺う。


僕は心配そうに見てくれているアーノルドを、痛む体に鞭打って力をできるだけ込めて押し倒す。


何が起きているか未だ分かっていない呆けた顔をしている王子に僕は舌なめずりをし、言い放つ。


「……変な御託はいいから、早くアーノルドの太くて硬いのちょうだい。

俺の中いっぱいついて、いっぱい『おあそび』して?…ね、王子さま…」
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