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隠遁生活編
第1話 行き倒れと第四王女
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土と火煙と血肉の匂いが充満する、雨のように矢が降る剣と槍の刃の林の中を一体どうやって抜けてきたのか記憶がない。
甲冑を着けているからといって近距離からくる矢や刃を防ぎ切れたものではなく、とにかく夢中で剣を振るい、重くふらつく体で走っていた。
足を止めれば死が待っている。
帝国に無理矢理属国にさせられている小国の騎士の役目など、前線で先陣切るか撤退の殿を務めるかどちらにしても貧乏くじな役目しかなかったが、攻め込んで敗れ撤退したところを挟み撃ちにされてはもはやそんなことも関係なかった。
さすがは古くから栄えるアウローラ王国の守りは堅い。
兵もよく訓練されている。
帝国など、数は多くても所詮は寄せ集めの輩にしか過ぎない。
何故、王国に助けを求めず早々と帝国に与してしまったのかなどと嘆いても仕方がない、国を守り切れなかった我々のせいでもある、伝達と物資の道を押さえられ四方を固めて兵の数で脅されれば、力の弱い小国は頷くほかなかった。
散り散りになり、部下の姿も見えない。
無数の矢が突き刺さり、胴や肩も軽く切りつけられ、一足ごとに血が流れ落ち失われていくのがわかる。
視界が歪む……手足に力が入らない、息が苦しい……これは毒か?
俺は……死ぬのか?
黒の森と呼ばれているこんな薄暗い国境の森の中で、国にも、死んでいった者達になに一つ報いることもできずに……。
――ふむ、矢毒か。どうやら目蓋も四肢も完全に麻痺しているようだな。
女の、声……?
――このままでは呼吸も時間の問題だ。まったく、行き倒れるならもう少し場所を選んでほしいものだ。
かすむ視界に真っ直ぐな黒髪の影が揺れたのがぼんやりと滲んで見えた。
どこかへ消えたと思ったら、またすぐ今度は人影となって現れる。
視界はもう殆ど役に立たず顔は見えないが、女というよりはまだ少女のような……。
身をかがめてこちらを覗き込んでいる気配だけを感じる。
「お、まえ……」
「おや、まだ話せるとはなかなかしぶとい。ならひとまずこれを食べろ」
口に豆のようなものを強引に押し込まれ、飲み込んでしまった。
にんまりとあまり善人ではなさそうなつり上がった赤い口元が最後に見えて、ああ……そうだここはまだ王国領だと思い出した。
女にとっては、きっと俺はただの侵略者のはず……そこで意識は途切れた。
*****
シャラン、シャラン――鈴や弦ではない、聞いたことのないかそけき音に目が覚めた。
ほのかに甘い、花や草の香りがして、薄目を開けば白っぽい光の中にキラキラ虹色にきらめく拳ほどの光の塊がいくつも見える。
音に混じって微かな声の唄が聞こえる……。
美しい声のなんとなく懐かしいようなゆったりとした旋律だった。
身に着けていたはずの甲冑は消え、布に巻かれて白い雲のようなふかふかしたものの上に横たわっているようだった。
ここは、天の国か――?
すでに何人も殺している自分は罪人が堕ちる地の国に行くとばかり思っていたが、それともこれから女神による裁きを受けるのだろうか……俺の頭のすぐそばの椅子に斜めに腰掛け、小さな机に頬杖をついている長い、黒髪の……。
黒髪――?!
「――……ぇ……」
お前、と言ったつもりだったが喉が干からびたように声が掠れて出なかった。
目覚めているはずなのに、まだ眠気がひどく残っているように重い瞼を無理矢理もう少しだけ押し開くと、簡素な白壁に囲まれた部屋だった。
光の塊は天井からいくつもぶら下がっている透明な石が、寝ている頭の向こうに大きく開いた窓から降り注ぐ明るい陽の光を集めて乱反射している光だった。
足元へと目線を動かせば、他の部屋に続く出入口に白く透ける薄布を二重にかけられ区切られているのが見えた。
清浄な、薬草の匂いがする
ここは……療養所か……?
「丸三日眠っていた。時々、水を含んだ綿で湿らせてはやっていたが、それだけでは乾いているだろうな。まあでも起きたのなら自力で飲めるだろ。動かずそのままでいろ、まだ痺れはひどいはずだ」
一方的な言葉と、水差しから杯に水を注いだ音がしたかと思えば、椅子に腰掛けていた黒髪の女が杯を手に立ち上がり近づいてきた。
そのやけに堂々とした声音や妙な説得力のある話し方とは不釣り合いに、やはりまだ少女といっても差し支えがないくらい、小柄で華奢な若い女だった。
艶のある黒髪が寝ている俺の顔のすぐ横に垂れ下がり、頰に触れるほど近づいて、女は手元の杯を自らの口元へ運ぶと、俺の顔に身を伏せた。
「な……っ……」
ふっくらとした甘やかな唇が、乾ききって荒れた俺のそれに重なり、よく冷えた水が口の中に流れ込む。
驚きの方が勝ってしまい、上手く飲み込みこめずに気管に入り、まるで病床に臥せている老人のような掠れた咳で悶えるようにむせた。
「うん、咳ができるならひとまず安心だな。呼吸が止まるような危険はない。じきに食事も取れるようになる」
そういって、また唇が降りてくる。
「ん……っ」
口元を合わせていることよりも、流れ込んでくる水分を求めてまるで乳飲み子が求めるように女の唇を貪った。
若い娘のはずなのにまったくの医療行為のつもりなのか、顔色ひとつ変えずに親鳥が雛に餌を運ぶように女は杯に注いだ水がなくなるまで同じように運び続け、はあ……っと息を吐いた。
普通の状態なら妙な気分にもなってきそうなものだが、それどころではなく、とにかく全身がまるで鉛のように重く怠い。
胴体などは身じろぎできる程度にかろうじて動くようだったが、手足や肩などは力をいれようとしても入らずほとんどまともに動かせない。
「……っ」
不意にちりっとした痛みを左の二の腕に覚え、狭い視界を懸命に動かして掛け布の隙間から覗いてみれば、受けた覚えの無い刺し傷が無数にあった。
「ああ、それか? 矢毒の解毒剤を塗った針を刺した跡だ。薬にしたのを飲ませようとしてもとにかにく眠り放しでどうにもできなかったから仕方なく」
「……矢毒」
「あの矢毒は運動神経、とりわけ神経と筋の接合部に作用する。手足や肩、目蓋といった早く動くような場所から麻痺が効いて、やがて体の内側、呼吸するために胸を動かしている筋肉も麻痺させ完全に止めてしまう。まさに息の根を止めるといった代物だ」
女の話では、女が俺を見つけた時にはすでに全身に毒が回って呼吸も浅く意識も半ば失いかけていたらしい。手遅れかと思ったが言葉を発したので、ひとまず意識があるうちの応急処置で解毒薬の材料となる豆を食わせたらしい。
「なにせ解毒薬の形では手元に置いていなかったからな。普通はあんな状態では食べさせたところで助かる見込みは薄いのに、よほど丈夫か、運がいい男だ」
「お前……医者か?」
尋ねれば、ふっと鼻先であしらわれたのに思わずむっとして、どうやら助けられたらしい恩も忘れその顔を睨みつけてしまった。
変わった娘だ。
少なく見積もっても俺よりは十は若いだろうに、これでも騎士団の長として兵を指揮し数々の修羅場を切り抜けてきた、顔立ちも厳つい三十男である俺に睨まれても怯えるどころか涼しい顔でこちらを見下ろしている。
真珠のような肌に、髪と同じ吸い込まれそうな黒い瞳、小柄で、ゆったりとした袖も裾も長い簡素な衣服に身を包んでいるその肩は細い。
顔も、目鼻立ちが小さく整っていて、全体的に見てむしろ可愛らしい印象を受けるはずなのに、あまりに冷静かつ高慢にすら感じられるような眼差しと、その偉そうな物言いや鷹揚で何事にも動じなさそうな佇まいに、そんな印象はまったく打ち消されていた。
「まあ、もう少し眠るといい。急所こそ外れていたものの脇腹や肩に受けた傷も浅いとは言えないし、残念ながらまだ飯も食えるような状態ではないしな」
言いながら、また水差しから杯に水を入れて今度はなにか黒い小さな実を一粒落とした。
「おい、それはなん……っ」
問いかけたのは間違いだった、口を開いたところを狙ったように塞がれる。
小さな舌が器用に動いて俺の口の中に粒を運び、俺の舌の上で軽く潰す。
それを水と一緒に飲み込んでしまった。
一瞬のことで、すぐに離れた女が自分の舌についた汁を杯に吐き出す気配を感じる間もなく、急激に抗いがたい睡魔に襲われる。
「次に起きた頃には、もう少しはましになっているさ。私はティア・アウローラ・クアルタ。王国の四番目の娘だ」
王国の……第四王女……。
人嫌いで、表には出ず、何千何万冊もの王宮所蔵の本を読み耽っているという変わり者と噂の――?
「……――♪」
唄が聞こえる……。
ああ、そうだこれは子守唄だ……そうだ……俺はどこかで……。
そこまでだった。
倒れた時と同じように、俺はまた暗闇へと意識を手放していた。
甲冑を着けているからといって近距離からくる矢や刃を防ぎ切れたものではなく、とにかく夢中で剣を振るい、重くふらつく体で走っていた。
足を止めれば死が待っている。
帝国に無理矢理属国にさせられている小国の騎士の役目など、前線で先陣切るか撤退の殿を務めるかどちらにしても貧乏くじな役目しかなかったが、攻め込んで敗れ撤退したところを挟み撃ちにされてはもはやそんなことも関係なかった。
さすがは古くから栄えるアウローラ王国の守りは堅い。
兵もよく訓練されている。
帝国など、数は多くても所詮は寄せ集めの輩にしか過ぎない。
何故、王国に助けを求めず早々と帝国に与してしまったのかなどと嘆いても仕方がない、国を守り切れなかった我々のせいでもある、伝達と物資の道を押さえられ四方を固めて兵の数で脅されれば、力の弱い小国は頷くほかなかった。
散り散りになり、部下の姿も見えない。
無数の矢が突き刺さり、胴や肩も軽く切りつけられ、一足ごとに血が流れ落ち失われていくのがわかる。
視界が歪む……手足に力が入らない、息が苦しい……これは毒か?
俺は……死ぬのか?
黒の森と呼ばれているこんな薄暗い国境の森の中で、国にも、死んでいった者達になに一つ報いることもできずに……。
――ふむ、矢毒か。どうやら目蓋も四肢も完全に麻痺しているようだな。
女の、声……?
――このままでは呼吸も時間の問題だ。まったく、行き倒れるならもう少し場所を選んでほしいものだ。
かすむ視界に真っ直ぐな黒髪の影が揺れたのがぼんやりと滲んで見えた。
どこかへ消えたと思ったら、またすぐ今度は人影となって現れる。
視界はもう殆ど役に立たず顔は見えないが、女というよりはまだ少女のような……。
身をかがめてこちらを覗き込んでいる気配だけを感じる。
「お、まえ……」
「おや、まだ話せるとはなかなかしぶとい。ならひとまずこれを食べろ」
口に豆のようなものを強引に押し込まれ、飲み込んでしまった。
にんまりとあまり善人ではなさそうなつり上がった赤い口元が最後に見えて、ああ……そうだここはまだ王国領だと思い出した。
女にとっては、きっと俺はただの侵略者のはず……そこで意識は途切れた。
*****
シャラン、シャラン――鈴や弦ではない、聞いたことのないかそけき音に目が覚めた。
ほのかに甘い、花や草の香りがして、薄目を開けば白っぽい光の中にキラキラ虹色にきらめく拳ほどの光の塊がいくつも見える。
音に混じって微かな声の唄が聞こえる……。
美しい声のなんとなく懐かしいようなゆったりとした旋律だった。
身に着けていたはずの甲冑は消え、布に巻かれて白い雲のようなふかふかしたものの上に横たわっているようだった。
ここは、天の国か――?
すでに何人も殺している自分は罪人が堕ちる地の国に行くとばかり思っていたが、それともこれから女神による裁きを受けるのだろうか……俺の頭のすぐそばの椅子に斜めに腰掛け、小さな机に頬杖をついている長い、黒髪の……。
黒髪――?!
「――……ぇ……」
お前、と言ったつもりだったが喉が干からびたように声が掠れて出なかった。
目覚めているはずなのに、まだ眠気がひどく残っているように重い瞼を無理矢理もう少しだけ押し開くと、簡素な白壁に囲まれた部屋だった。
光の塊は天井からいくつもぶら下がっている透明な石が、寝ている頭の向こうに大きく開いた窓から降り注ぐ明るい陽の光を集めて乱反射している光だった。
足元へと目線を動かせば、他の部屋に続く出入口に白く透ける薄布を二重にかけられ区切られているのが見えた。
清浄な、薬草の匂いがする
ここは……療養所か……?
「丸三日眠っていた。時々、水を含んだ綿で湿らせてはやっていたが、それだけでは乾いているだろうな。まあでも起きたのなら自力で飲めるだろ。動かずそのままでいろ、まだ痺れはひどいはずだ」
一方的な言葉と、水差しから杯に水を注いだ音がしたかと思えば、椅子に腰掛けていた黒髪の女が杯を手に立ち上がり近づいてきた。
そのやけに堂々とした声音や妙な説得力のある話し方とは不釣り合いに、やはりまだ少女といっても差し支えがないくらい、小柄で華奢な若い女だった。
艶のある黒髪が寝ている俺の顔のすぐ横に垂れ下がり、頰に触れるほど近づいて、女は手元の杯を自らの口元へ運ぶと、俺の顔に身を伏せた。
「な……っ……」
ふっくらとした甘やかな唇が、乾ききって荒れた俺のそれに重なり、よく冷えた水が口の中に流れ込む。
驚きの方が勝ってしまい、上手く飲み込みこめずに気管に入り、まるで病床に臥せている老人のような掠れた咳で悶えるようにむせた。
「うん、咳ができるならひとまず安心だな。呼吸が止まるような危険はない。じきに食事も取れるようになる」
そういって、また唇が降りてくる。
「ん……っ」
口元を合わせていることよりも、流れ込んでくる水分を求めてまるで乳飲み子が求めるように女の唇を貪った。
若い娘のはずなのにまったくの医療行為のつもりなのか、顔色ひとつ変えずに親鳥が雛に餌を運ぶように女は杯に注いだ水がなくなるまで同じように運び続け、はあ……っと息を吐いた。
普通の状態なら妙な気分にもなってきそうなものだが、それどころではなく、とにかく全身がまるで鉛のように重く怠い。
胴体などは身じろぎできる程度にかろうじて動くようだったが、手足や肩などは力をいれようとしても入らずほとんどまともに動かせない。
「……っ」
不意にちりっとした痛みを左の二の腕に覚え、狭い視界を懸命に動かして掛け布の隙間から覗いてみれば、受けた覚えの無い刺し傷が無数にあった。
「ああ、それか? 矢毒の解毒剤を塗った針を刺した跡だ。薬にしたのを飲ませようとしてもとにかにく眠り放しでどうにもできなかったから仕方なく」
「……矢毒」
「あの矢毒は運動神経、とりわけ神経と筋の接合部に作用する。手足や肩、目蓋といった早く動くような場所から麻痺が効いて、やがて体の内側、呼吸するために胸を動かしている筋肉も麻痺させ完全に止めてしまう。まさに息の根を止めるといった代物だ」
女の話では、女が俺を見つけた時にはすでに全身に毒が回って呼吸も浅く意識も半ば失いかけていたらしい。手遅れかと思ったが言葉を発したので、ひとまず意識があるうちの応急処置で解毒薬の材料となる豆を食わせたらしい。
「なにせ解毒薬の形では手元に置いていなかったからな。普通はあんな状態では食べさせたところで助かる見込みは薄いのに、よほど丈夫か、運がいい男だ」
「お前……医者か?」
尋ねれば、ふっと鼻先であしらわれたのに思わずむっとして、どうやら助けられたらしい恩も忘れその顔を睨みつけてしまった。
変わった娘だ。
少なく見積もっても俺よりは十は若いだろうに、これでも騎士団の長として兵を指揮し数々の修羅場を切り抜けてきた、顔立ちも厳つい三十男である俺に睨まれても怯えるどころか涼しい顔でこちらを見下ろしている。
真珠のような肌に、髪と同じ吸い込まれそうな黒い瞳、小柄で、ゆったりとした袖も裾も長い簡素な衣服に身を包んでいるその肩は細い。
顔も、目鼻立ちが小さく整っていて、全体的に見てむしろ可愛らしい印象を受けるはずなのに、あまりに冷静かつ高慢にすら感じられるような眼差しと、その偉そうな物言いや鷹揚で何事にも動じなさそうな佇まいに、そんな印象はまったく打ち消されていた。
「まあ、もう少し眠るといい。急所こそ外れていたものの脇腹や肩に受けた傷も浅いとは言えないし、残念ながらまだ飯も食えるような状態ではないしな」
言いながら、また水差しから杯に水を入れて今度はなにか黒い小さな実を一粒落とした。
「おい、それはなん……っ」
問いかけたのは間違いだった、口を開いたところを狙ったように塞がれる。
小さな舌が器用に動いて俺の口の中に粒を運び、俺の舌の上で軽く潰す。
それを水と一緒に飲み込んでしまった。
一瞬のことで、すぐに離れた女が自分の舌についた汁を杯に吐き出す気配を感じる間もなく、急激に抗いがたい睡魔に襲われる。
「次に起きた頃には、もう少しはましになっているさ。私はティア・アウローラ・クアルタ。王国の四番目の娘だ」
王国の……第四王女……。
人嫌いで、表には出ず、何千何万冊もの王宮所蔵の本を読み耽っているという変わり者と噂の――?
「……――♪」
唄が聞こえる……。
ああ、そうだこれは子守唄だ……そうだ……俺はどこかで……。
そこまでだった。
倒れた時と同じように、俺はまた暗闇へと意識を手放していた。
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