8 / 83
異世界探索の始まり
8話 大魔神の襲撃
しおりを挟む
エルモンテスは、街全体が華やかなオレンジの印象である。屋根の色も様々な暖色で占められているが、全体的にオレンジでまとまっている。
そして、何というか、街全体からオレンジの光の粒子が大気中に発散されているように見える。
とにかく活気があり、あちらこちらで笑い声が聴こえてくるな。
街の全体的な大きさは関東にあったネズミの国一個分といった所だろうか。
博物館みたいな建物の前を通り過ぎた、その時、
「ルーティア、おかえり!会えなくて寂しかったよ」
おっ、母さんがにこやかな筋肉質のおじさんに話しかけられた。
「たっだいまー!私も会いたかったよー」
と筋肉質のおじさんと母さんは欧米でやるようなハグをした。
何か父と娘、親子の再会みたいになってるけど、どういうことなんだ?
あ、筋肉おじさんこっち見た!
目を見開いてる....しかも、何かごくりと喉をならした。
一体何なんだ。僕の顔にビールでも張り付いてるのか。
「ずっと話してたルーティアの息子かい?想像以上に....
じゃあ、またな!!」
筋肉おじさんはにこやかに去っていった。
おいっ!?想像以上に....何なんだ!
「あのおじさんとは久しぶりに会ったのかい?」
と、僕は頭を掻きながら言った。
「いえ?めぐ君を迎えにいく前にも噴水広場で、先日放送された映画の話をしてたばっかりだったけど?」
と、母さんはにこにこ自分の頬っぺたを片手でつつきながら言った。
ああそうですか。。。。
ん?放送された??
「この世界でもテレビみたいなものがあるの?」
「うん、あるよ。見たければどこでも目の前に画面を出せる。ほら」
母さんの前に液晶のパネルだけが現れたみたいに映像が投影された。
その画面にはニュースを伝える美しいアナウンサーが映っている。なになに。”転生案内人になるための条件が厳しく”..........あ、画面が無くなった。
「めぐ君ならやろうと思えばできるよ。くわぁっ!ってイメージの中でテレビ画面をつけるの」
と、母さんは無邪気な笑顔で言った。
まあ、僕はテレビ見ないからなぁ。元居た世界でも家にテレビは置いてなかった。
「そうなんだ。今度やってみるよ」
やるか分からないけども。
あれ?そういえば....
「テレビ出てきた時に魔法陣が出なかったけど、これって魔法じゃないの?」
「うん、魔法じゃないよ。自分の意志を世界に新しく反映したい時に使うのが魔法で、その時には魔法陣が出るんだけど、どこでもテレビは世界に含まれている既存のものなの。
だから、魔法陣は出ないみたい。」
そう考えると、魔法って世界に存在しないものを取り入れるってことなのだろうか??
ローブの輩が魔法陣から火球を飛ばしてきたのも、あの火球ってどこから生まれたんだろう。
あと、魔法を使った自覚は無いが、僕の時も魔法陣が出なかったのはどういう意味があるのだろうか?
まあ、いいか。人生は謎があるからおもしろい。
「この町の人は陽気だけど寂しがりやだからテレビは広場で集まって観る事が多いかなっ!」
母さんは心底愉快そうである。
なんだその昭和の大家族みたいな感じ。
一人っ子だったから特に羨ましい。
「楽しそうだね.....ん?」
ふと、隣にある建物の鏡張りの壁で、母さんの隣に映った人間を観る。
筋肉おじさん同様、目を見開き、喉をごくりとならす。
そこには、どこの神話から出てきた!?と思うような美男子がいる。
観る者を飲み込むような圧力のある紅蓮の髪色、髪型は前髪が眉にかかるぐらいで真後ろの髪だけが肩に少しかかるぐらいの長さ、顔は中性的だが、どこか危険な雰囲気をさせる顔つきをしている。
服装はくびれのあるトレンチコートのような形状で左右にスリットが入っている。そして、白いズボンを履いていた。コートっぽい服のデザインは、光沢のあるパール色で所々にルビーのような輝く色で刺繍が入っている。
えっ自分の服装に今気が付いたのかって?そうだYO!元居た世界でも僕は自分の服装に関心が無かったからな。
ここまでの美男子になってたのは驚いたけど、なぜか、少し危険な顔つきをしているのが謎である。
中身が争いごとが嫌いな人間なのだから、外見にそれが現れるのが自然だ。この世界なら尚更そうなんだと思う。
紅蓮の髪色にしても、美しいが、どこか観る人間を威圧するような圧力を感じる。
と........考えに耽ってたら、街中にある噴水広場で音楽が流れだした。
よく見ると演奏者達が広場の隅にいる。
バイオリン、ドラム、ラッパ、ハープのような様々な楽器を持つ人達がいた。
演奏が始まると同時に、オーロラのような光の布?みたいなものが演奏者の楽器から湧き出すように現れ、辺りを漂いだした。
赤や黄色、紫、青、様々な色がある。
「わっ、母さん、これなに??」
って、思わず、辺りを漂う光の布を指でつつきながら聴いた。
光の布はつついた部分の光がゆっくり発散して周囲に溶け込んでいる。
「この世界の音楽には実際の形があるの。元居た世界は仮相界だから無かっただけで、あらゆるものが実体を持つのがこの世界なんだ。............まあ、私も教えてもらっただけなんだけどね」
と、てへぺろのようなポーズをした。外見が美少女風になったから色々ポーズを練習したのだろうか?
僕たちは群衆にまじって音楽を聴くことにした。
どの楽器一つとっても元居た世界よりも音色が美しいな。演奏自体も、何というか異常に感情を揺さぶられる。音楽と精神が同化しているような感じがするのだ。
ん?
ゆったりした曲からテンポの速い曲になってきた。
おっと、何だかゲームのボス戦みたいな曲になってきたぞ!
穏和なわりに昔からボス戦っぽい曲は大好物である。
『ドガーン!!ズガガガァッ!!!』
突然、演奏者達の後方から爆発音と煙が上がった。
音楽が実体を持つって爆発音とか煙まで出るのかな?何かボス戦みたいな曲だったし。
周りの人達が慌てだした。おや、何か様子がおかしい。
ぼーっと周囲を見渡していると、正面の建物の屋根を巨大な手が掴んだ。
「それ」は掴んだ屋根を支えにして崩しつつ、ゆっくりと立ち上がると、上半身が姿を現した。
身長約20mの大魔神といった風貌である。いかにも狂暴そうな牙の生えた口、人間ほどの大きさのある眼、ゴツゴツした兜と青黒い鎧をつけていた。
僕は恐怖で固まり、母さんも隣で青ざめている。
大魔神は腕を振り上げると.....................握りしめた拳を群衆が逃げ回る場所へと叩きつけ、地面は土の飛沫を上げて爆砕された。
衝撃で吹き飛ぶ人々。
潰された人もいるかもしれない。
その惨状を見て、自分の中にあった恐怖を塗りつぶすように、怒りの感情が出現してきた。
さっきまで幸せそうだった人々。母さんみたいにテレビの話題でお互い笑いあっていた人々。
その人達の幸福が一方的に蹂躙されている。
俺が自身の感情に戸惑っていると、住民の中から大魔神に反撃しようとする人間が現れた。
さっきの筋肉おじさんだ。にこにこしていた顔と違い、今の顔つきは怒れる戦士である。
おじさんが軽く片手を上げると、彼の上に魔法陣が現れ輝く斧が出現した。
斧を受け取ると同時に、もう片手を胸へと手をかざした。すると、体全体に巻き付く魔法陣のような線が一瞬光った。
そして、すぐさま跳躍し弾丸のようなスピードで大魔神の首元を狙い、斧を横に払い..........直撃した。直後、轟音を立てて爆発する!その爆風による圧力はこちらまで届き、頬を熱風がかすめていった。
あの斧は切りつけると爆発を起こす魔法でもかけられていたのかもしれない。黒い煙が立ち込めて大魔神もおじさんもどのような状態か伺うことができない。
おじさん大丈夫か!?
黒い煙の中からおじさんが後方へ飛ぶように飛び出してきた。
おじさんの周囲には煙が届いてないことから何らかの魔法障壁を張っていたのかもしれない。
2つ目の魔法陣はそれだったのか。
相手の攻撃から身を守りながらも、爆発ダメージを相手だけに負わせるために...。
俺は筋肉おじさんの強さに唖然とした。
しかし、次の瞬間。
黒い煙から大魔神の拳がフル加速のトラックのように突き出し、魔法障壁ごとおじさんを叩き落とした。
ズガァーン!!という轟音を響かせながら、僕と母さんの隣の地面へと突っ込んだ。
砕けた地面におじさんがめりこんでいた。
苦痛に「うぐぁああ..........」とうめき声をあげる、さっきまでにこにこしていたおじさん。
大魔神は傷一つ負っていない。
そして.............え...?巨大な眼は母さんを凝視し、大魔神は破壊的な拳を繰り出そうとしている。
母さんは状況が飲み込めず目を見開いている。
「母さん!!」と叫んだその瞬間、俺の脳裏に母さんを体で弾き飛ばし庇うイメージが浮かんだ。その瞬間には、すでに母さんを体で弾き飛ばし.............
轟音を唸らせながら飛んでくる巨大な拳を全身で食らっていた。
俺は吹き飛ばされ後方の大きな屋敷に激突し、壁を突き破り、木材や石などが体に当たる感覚が体内に怒涛に押し寄せた。顔を上に向けて瓦礫の中に倒れたため広間に設置してあるシャンデリアが見える。
外から、母さんの「めぐ君!!!!」という悲鳴のような叫び声が聴こえる。
それと同時に、俺の脳裏には、目を見開いて固まっている母さんの姿・筋肉おじさんの呻き声をあげる姿が思い起こされていた。
「.............このクソ野郎........殺してやる」
そして、何というか、街全体からオレンジの光の粒子が大気中に発散されているように見える。
とにかく活気があり、あちらこちらで笑い声が聴こえてくるな。
街の全体的な大きさは関東にあったネズミの国一個分といった所だろうか。
博物館みたいな建物の前を通り過ぎた、その時、
「ルーティア、おかえり!会えなくて寂しかったよ」
おっ、母さんがにこやかな筋肉質のおじさんに話しかけられた。
「たっだいまー!私も会いたかったよー」
と筋肉質のおじさんと母さんは欧米でやるようなハグをした。
何か父と娘、親子の再会みたいになってるけど、どういうことなんだ?
あ、筋肉おじさんこっち見た!
目を見開いてる....しかも、何かごくりと喉をならした。
一体何なんだ。僕の顔にビールでも張り付いてるのか。
「ずっと話してたルーティアの息子かい?想像以上に....
じゃあ、またな!!」
筋肉おじさんはにこやかに去っていった。
おいっ!?想像以上に....何なんだ!
「あのおじさんとは久しぶりに会ったのかい?」
と、僕は頭を掻きながら言った。
「いえ?めぐ君を迎えにいく前にも噴水広場で、先日放送された映画の話をしてたばっかりだったけど?」
と、母さんはにこにこ自分の頬っぺたを片手でつつきながら言った。
ああそうですか。。。。
ん?放送された??
「この世界でもテレビみたいなものがあるの?」
「うん、あるよ。見たければどこでも目の前に画面を出せる。ほら」
母さんの前に液晶のパネルだけが現れたみたいに映像が投影された。
その画面にはニュースを伝える美しいアナウンサーが映っている。なになに。”転生案内人になるための条件が厳しく”..........あ、画面が無くなった。
「めぐ君ならやろうと思えばできるよ。くわぁっ!ってイメージの中でテレビ画面をつけるの」
と、母さんは無邪気な笑顔で言った。
まあ、僕はテレビ見ないからなぁ。元居た世界でも家にテレビは置いてなかった。
「そうなんだ。今度やってみるよ」
やるか分からないけども。
あれ?そういえば....
「テレビ出てきた時に魔法陣が出なかったけど、これって魔法じゃないの?」
「うん、魔法じゃないよ。自分の意志を世界に新しく反映したい時に使うのが魔法で、その時には魔法陣が出るんだけど、どこでもテレビは世界に含まれている既存のものなの。
だから、魔法陣は出ないみたい。」
そう考えると、魔法って世界に存在しないものを取り入れるってことなのだろうか??
ローブの輩が魔法陣から火球を飛ばしてきたのも、あの火球ってどこから生まれたんだろう。
あと、魔法を使った自覚は無いが、僕の時も魔法陣が出なかったのはどういう意味があるのだろうか?
まあ、いいか。人生は謎があるからおもしろい。
「この町の人は陽気だけど寂しがりやだからテレビは広場で集まって観る事が多いかなっ!」
母さんは心底愉快そうである。
なんだその昭和の大家族みたいな感じ。
一人っ子だったから特に羨ましい。
「楽しそうだね.....ん?」
ふと、隣にある建物の鏡張りの壁で、母さんの隣に映った人間を観る。
筋肉おじさん同様、目を見開き、喉をごくりとならす。
そこには、どこの神話から出てきた!?と思うような美男子がいる。
観る者を飲み込むような圧力のある紅蓮の髪色、髪型は前髪が眉にかかるぐらいで真後ろの髪だけが肩に少しかかるぐらいの長さ、顔は中性的だが、どこか危険な雰囲気をさせる顔つきをしている。
服装はくびれのあるトレンチコートのような形状で左右にスリットが入っている。そして、白いズボンを履いていた。コートっぽい服のデザインは、光沢のあるパール色で所々にルビーのような輝く色で刺繍が入っている。
えっ自分の服装に今気が付いたのかって?そうだYO!元居た世界でも僕は自分の服装に関心が無かったからな。
ここまでの美男子になってたのは驚いたけど、なぜか、少し危険な顔つきをしているのが謎である。
中身が争いごとが嫌いな人間なのだから、外見にそれが現れるのが自然だ。この世界なら尚更そうなんだと思う。
紅蓮の髪色にしても、美しいが、どこか観る人間を威圧するような圧力を感じる。
と........考えに耽ってたら、街中にある噴水広場で音楽が流れだした。
よく見ると演奏者達が広場の隅にいる。
バイオリン、ドラム、ラッパ、ハープのような様々な楽器を持つ人達がいた。
演奏が始まると同時に、オーロラのような光の布?みたいなものが演奏者の楽器から湧き出すように現れ、辺りを漂いだした。
赤や黄色、紫、青、様々な色がある。
「わっ、母さん、これなに??」
って、思わず、辺りを漂う光の布を指でつつきながら聴いた。
光の布はつついた部分の光がゆっくり発散して周囲に溶け込んでいる。
「この世界の音楽には実際の形があるの。元居た世界は仮相界だから無かっただけで、あらゆるものが実体を持つのがこの世界なんだ。............まあ、私も教えてもらっただけなんだけどね」
と、てへぺろのようなポーズをした。外見が美少女風になったから色々ポーズを練習したのだろうか?
僕たちは群衆にまじって音楽を聴くことにした。
どの楽器一つとっても元居た世界よりも音色が美しいな。演奏自体も、何というか異常に感情を揺さぶられる。音楽と精神が同化しているような感じがするのだ。
ん?
ゆったりした曲からテンポの速い曲になってきた。
おっと、何だかゲームのボス戦みたいな曲になってきたぞ!
穏和なわりに昔からボス戦っぽい曲は大好物である。
『ドガーン!!ズガガガァッ!!!』
突然、演奏者達の後方から爆発音と煙が上がった。
音楽が実体を持つって爆発音とか煙まで出るのかな?何かボス戦みたいな曲だったし。
周りの人達が慌てだした。おや、何か様子がおかしい。
ぼーっと周囲を見渡していると、正面の建物の屋根を巨大な手が掴んだ。
「それ」は掴んだ屋根を支えにして崩しつつ、ゆっくりと立ち上がると、上半身が姿を現した。
身長約20mの大魔神といった風貌である。いかにも狂暴そうな牙の生えた口、人間ほどの大きさのある眼、ゴツゴツした兜と青黒い鎧をつけていた。
僕は恐怖で固まり、母さんも隣で青ざめている。
大魔神は腕を振り上げると.....................握りしめた拳を群衆が逃げ回る場所へと叩きつけ、地面は土の飛沫を上げて爆砕された。
衝撃で吹き飛ぶ人々。
潰された人もいるかもしれない。
その惨状を見て、自分の中にあった恐怖を塗りつぶすように、怒りの感情が出現してきた。
さっきまで幸せそうだった人々。母さんみたいにテレビの話題でお互い笑いあっていた人々。
その人達の幸福が一方的に蹂躙されている。
俺が自身の感情に戸惑っていると、住民の中から大魔神に反撃しようとする人間が現れた。
さっきの筋肉おじさんだ。にこにこしていた顔と違い、今の顔つきは怒れる戦士である。
おじさんが軽く片手を上げると、彼の上に魔法陣が現れ輝く斧が出現した。
斧を受け取ると同時に、もう片手を胸へと手をかざした。すると、体全体に巻き付く魔法陣のような線が一瞬光った。
そして、すぐさま跳躍し弾丸のようなスピードで大魔神の首元を狙い、斧を横に払い..........直撃した。直後、轟音を立てて爆発する!その爆風による圧力はこちらまで届き、頬を熱風がかすめていった。
あの斧は切りつけると爆発を起こす魔法でもかけられていたのかもしれない。黒い煙が立ち込めて大魔神もおじさんもどのような状態か伺うことができない。
おじさん大丈夫か!?
黒い煙の中からおじさんが後方へ飛ぶように飛び出してきた。
おじさんの周囲には煙が届いてないことから何らかの魔法障壁を張っていたのかもしれない。
2つ目の魔法陣はそれだったのか。
相手の攻撃から身を守りながらも、爆発ダメージを相手だけに負わせるために...。
俺は筋肉おじさんの強さに唖然とした。
しかし、次の瞬間。
黒い煙から大魔神の拳がフル加速のトラックのように突き出し、魔法障壁ごとおじさんを叩き落とした。
ズガァーン!!という轟音を響かせながら、僕と母さんの隣の地面へと突っ込んだ。
砕けた地面におじさんがめりこんでいた。
苦痛に「うぐぁああ..........」とうめき声をあげる、さっきまでにこにこしていたおじさん。
大魔神は傷一つ負っていない。
そして.............え...?巨大な眼は母さんを凝視し、大魔神は破壊的な拳を繰り出そうとしている。
母さんは状況が飲み込めず目を見開いている。
「母さん!!」と叫んだその瞬間、俺の脳裏に母さんを体で弾き飛ばし庇うイメージが浮かんだ。その瞬間には、すでに母さんを体で弾き飛ばし.............
轟音を唸らせながら飛んでくる巨大な拳を全身で食らっていた。
俺は吹き飛ばされ後方の大きな屋敷に激突し、壁を突き破り、木材や石などが体に当たる感覚が体内に怒涛に押し寄せた。顔を上に向けて瓦礫の中に倒れたため広間に設置してあるシャンデリアが見える。
外から、母さんの「めぐ君!!!!」という悲鳴のような叫び声が聴こえる。
それと同時に、俺の脳裏には、目を見開いて固まっている母さんの姿・筋肉おじさんの呻き声をあげる姿が思い起こされていた。
「.............このクソ野郎........殺してやる」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる